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フレイの森のお医者さん  作者: 夢育美
一章 黄金の林檎
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四話 神官長の託宣

 王都の神殿は森の神殿よりだいぶ小さい。

 前庭と本殿、奥之院に宿舎があるだけで、敷地面積も四分の一位に見える。

 神殿で奉る神さまは、フレイとフレイヤという男女の神さまで、豊穣と狩りの守護神。

 意外にもエフィルさんは弓が得意で、春と秋のお祭りでは、神事に使う供物を捕りに行ったりするらしい。


『見た目はあまり変わりませんね~。建物は少ないけど』

 二柱を奉る神殿の役割以外の、森の神殿のような治療院や、孤児院は併設されない。

 規模としては現在の大きさで十分だろう。


 すれ違う人は全てエルフさん。森で見た他の種族の人は全く見かけない。

 訪れる人も礼拝に来るだけで、数も多くない。みんなボクの緑の髪が珍しい様子。

 あからさまに嫌そうな態度の人はいないけど、見世物になった感じで気分の良いものじゃない。


 本殿の奥へ進むとすれ違う人も無くなって、ちょっとほっとした。

 前庭の石畳や本殿の壁も、乳白色の大理石で作られていた。これ、大理石だと思うけど合ってるよな……


『たぶんですけど大理石ですね。この世界の自然物は、リーグラスさんのいた世界とだいたい同じです』

 という事は違うものもあるって事か。異世界転生と身構えていた割に、意外に共通している物が多い気がする。


 食べ物もそのままかとプリムラに振ってみると、あっさりと同じですと返ってきた。

 ジャガイモやキャベツ、ニンジンなんかその物だったのか。山羊ミルクもあったし。


『わたし、別の世界とは言いましたけど、異世界とは……』

 どう違うんだろう? とプリムラとの“ぐだトーク”を楽しんでいると、エルフさんが駆け寄って来て終わりとなった。


「エフィルさま! お待ちしておりました。どうぞこちらへ」

 大神官のエフィルさん付き添いなので、お出迎えしてもらえるのは気分がいい。

 案内された先は奥之院という建物で、床が板張りで壁の一部にも木が使われている。本殿より温かい感じがした。


「リィ、これからお目にかかる方は、わたしたち、リョース・アールヴの中でも、一番長く生きている方々のお一人よ。とてもお優しい方だけど、失礼の無いようにね。リィはいつも礼儀正しいし、可愛いから心配してないけど」


 可愛いかどうかはこの際関係ないと思う。

 エフィルさんに言われて、急に緊張してきた。長生きって事は、長老とかそういう感じの人だろうか。

 某自由騎士のグランド・マスターとか、七つ集めると願いがかなう球を作っちゃった、緑の人たちのいつも寝てる人とかだろうか。


『判りづらいわっ!』


 手ぐしで髪を整えて服の乱れを直し、奥の部屋に向かう。

 神官長、どんな人だろう。



 その人は奥之院の一室で待っていた。

 第一印象は図書館の司書で、眼鏡キャラじゃ無いのが惜しい。知的で落ち着いた美人さん。


『……思うのは自由ですけど、なにいってやがりますかね……』

 自由ならいいじゃないか小姑め、と考えた途端に、おでこをペチンと叩かれる。

 ふくれっ面も可愛いプリムラだ。朝から機嫌が良いし、気安い感じもいいなと思う。


 神官長はエルフさんには珍しいショートの髪型に、プラチナシルバーと表現出来そうな輝く銀色の髪をしていた。


「セレヴィアンよ。可愛らしいお客さまね」

 神官長が立ち上がってボクを抱き寄せる。強すぎないけどしっかりした抱擁で、お腹の辺りに顔が埋まってしまう。

 懐かしい匂いがして、お日様の匂いだなと思った。


「お帰りなさいセレヴィアンさま。戻られたばかりでお疲れの所、申し訳ありません」

「いいのよエフィル、あなたとわたしの仲じゃない。養い子のことだもの、遠慮は要らないわ。それに、あなたが引き取るって聞いたの。それが嬉しくて」

 声に優しい労るような感情がある。エフィルさんに対し、思う所があるのだろう。


「リィ、まずはちゃんとご挨拶しましょう」

 ようやくセレヴィアンさんに開放してもらい、エフィルさんの隣でお辞儀する。

「リーグラス、です。はじめまして」


「あらあら、よく出来ましたね。そちらの小さな可愛いお嬢ちゃんは、紹介して下さらないの?」

 プリムラの事だと思うので、お辞儀に合わせてプリムラ、という名前を紹介する。

 案の定名前のある精霊に、セレヴィアンさんは驚いていた。


「プリムラさんなのね。すこしお話しさせて頂いてもいいかしら?」

 二人で同時にふぁっ!? っとなった。

 エフィルさんですら、話し掛けようとしないのに。召喚師で無いエルフさんは、姿は見えても話せないはず。


「驚かせちゃったかしら。わたしみたいに長く生きているとね、召喚された精霊ともお話できるのよ。もちろん、必ずではないのだけど。プリムラさんとはできそうな気がしたの」

 自然の精霊とはある程度の会話が成り立つ。しかし、召喚された精霊は、術者としか意思の疎通が出来ない。前にそう聞いていたはずだ。


 驚いたボクたちに、エフィルさんが説明してくれた。


「セレヴィアンさまが神官長という立場なのも、精霊と親密な関係にあるからなのよ」

 うふふ、と笑うセレヴィアンさんは茶目っ気たっぷりで、精霊から好かれそうな雰囲気をしている。

 能力と言うより天然って感じ。おずおずとプリムラが話し掛ける。


『えと、あの、プリムラです。本日は大変お日柄も良く……』

 微妙にテンパってんじゃねー、普段の軽口はどうしたと突っ込むと、思いきり睨まれた。

 本気でテンパってたのね。


「あら、礼儀正しい精霊さんね。セレヴィアンよ、よろしくね」

 プリムラの言葉は音声として聞こえていない……と思う。

 エフィルさんが不思議そうにしているから間違いない。

 ボクが言葉として認識する、意識の一部がセレヴィアンさんに伝わっているみたい。


『こ、こちらこそよろしくお願いします。綺麗な人の前だと緊張しちゃって』

 調子が戻ってきた。余計な一言が復活してるし。

「プリムラさんは、リーグラスさんの召還精霊、でいいのよね?」


『えーと、その辺がよく分かってなかったり……えへへっ』

 馴れ馴れしすぎないかという突っ込みはともかく、精霊召喚をした覚えの無いボクにも気になるところ。


「……んー、確かにちょっと違う感じねぇ。召喚されたにしては、召喚主との絆が強すぎる気もするし。ちょっと失礼するわね」

 左手の人差し指でプリムラの、右手でボクの額に触れて、小声で何かを唱えた。

 指先から温かい、波のようなものが流れ込んでくる。

 一分ほどで指を離したセレヴィアンさんは、複雑な表情でボクたちを見た。


「互いのアノア(霊体)を、一部共有しているようね。精霊召喚とはちょっと違うわ」

 成り行きを黙って聞いていたエフィルさんも、今の言葉には驚いている。


「目に見えるものでは無いのだけど、セレグ(生命)とフェア(精)というものが人には備わっているの。ちょっと難しいお話しになるけど、聞いていてね」

 どうやらボクの精神が、見た目通りの幼女では無いと、分かっているらしい。


「セレグとは生き物が活動する力。いのち、生命力とも言うわ。わたしたちの魔法は、セレグを触媒に自然に満ちるフェアの力で、様々な現象を起こすものなの」

 ふむふむ。魔法の講義一つ目ですね。


「精霊はフェアだけの存在と言われているわ。そして人にも精霊にも、生きとし生ける全てに備わる根源がアノア(霊体)なの。アノアは人や精霊といった、自ら活動する存在の本体と考えられていて、人や精霊が死んだ後も消滅しないものなのよ」


 前の世界で魂とか、霊魂と言っていた物かな。

 死んだ後のプリムラとの会話と、青白い光に包まれたお花畑を思い出した。


「鳥や魚、獣や草花といった生き物には、セレグとアノアだけがあって、フェアは無いとされているの。例外として長く生きると、フェアを持つ獣や、樹木になる場合もあるのよ」

 その辺りはなんとなく理解できる。猫が五十年生きて猫又になったり、大樹が御神木としてお祀りされる様なものだろう。


「ここから本題ね。精霊召喚は精霊のフェアと、自身のフェアの一部を互いに交換して、フェアを使った魔術回路を作り出すのよ」

 一気に話しが難しくなった。

 フェアというのは精神や、意思と考えればいいのかな。それとも記憶の共有?


『記憶、は違いそうですね。意思が一番近いと思いますよ』

 他人の考えが分かる力を使ったのか、セレヴィアンさんの言葉を補足してくれた。


「あなたたちの場合、フェアの繋がりによる魔術回路は無いわ。その代わりアノアの一部が重なってというか、くっついている感じね。初めて見る現象だわ」

 はい、レア認定来ました。


 精霊召喚と違って、ボクとプリムラが意思疎通できるのは別の理由らしい。

 アノアが繋がるという特殊な召喚で、いつもプリムラがそばにいるのはそのせいか。


「召喚師は精霊を使役して、離れた所へお遣いに行かせたり出来るの。あなたたちは、距離によっては無理かもしれないわね」

 どのくらいまでかは、試すしかない。今まで意識して離れた事が無いし。


「セレヴィアンさま、リーグラスとプリムラのことはよく分かったのですけど、リーグラスの“ギフト”については、お分かりになりますか?」

 久しぶりに口を開いたエフィルさんが、“ギフト”という聞き慣れない言葉を使った。

 ギフトとは確か、才能という意味だ。神さまの贈り物、すなわち天賦の才。


 ギフトについて告げていいかどうか、思案しているように見える。

 明らかに言い倦ねている感じは、言えないのか分からないのかどちらかな。

 普通はあれば嬉しい才能と思うけど、この雰囲気だと……


『なーんか、トンデモスキルとか授かっちゃってそうですよねー』

 か、軽いノリですねプリムラさん。

 数々の非礼は謝りますから、妙なフラグ立てるのやめてくれやがりませんか。


 しばらくして、セレヴィアンさんの表情が何かを決意した。

 ついに死刑宣告が。


「それなんだけど、正直、どう伝えたらいいか分からなくて」

「どう伝える、ですか? セレヴィアンさま、リーグラスのギフトはそんなに変わったものなのですか?」

 ワクワクして聞いている。うん、他人事だと思ってるね。


「わたしも神託を授かるようになって長いけれど、初めてなのよこのギフトは。先代からも聞いたことが無いの」

 プリムラの予想は当たりらしい。

 長寿のエルフさんですら、初めてというギフトとは、どんなものか予想もつかない。


「ギフトの名称は分かっているの。『写真』というものよ。ただ、それがどんなギフトなのか、まるで分からないのよ」


 そもそも写真て何かしらねー、とセレヴィアンさんが続けた。

 エフィルさんも、なんでしょう、聞いた事もありません、と答えている。


 ふむ、写真か。

 いわゆるアレだ、構えて半押ししてカシャって撮るやつだ。

 転生前にあちこち撮り歩いてたな。

 風景を撮りに旅行したり、サークルの飲み会では、カメラマンやらされたりした。


 もっぱら野生の植物を撮る事が多かったけど、人物スナップも嫌いじゃなかった。

 先輩の卒論を手伝って、古い建物を撮り歩いた事もあった。水平取るのが面倒だったな。

 あぁ、何もかもが懐かしい……


『おーい、現実に戻ってこーい』


 うるさいですよプリムラさん。

 せっかく思い出に浸っているというのに。成る程なぁ、写真と来たか。写真ねー。


 って!? 写真だとぉ??



 あまりの衝撃に脳が軽い障害を起こしたようだ。

 飛びそうな意識を無理矢理戻して、話を整理してみる。

 落ち着け、こういう時は素数を数えるんだ、どこかの神父さまが言ってたじゃないか。

 まだ慌てるような時間じゃない。


 天気がいいので、続きは外で話しましょうか、部屋を出て庭に向かう。

 お世話係のエルフさんが、お茶とお菓子を持ってきてくれた。

 神官長のセレヴィアンさんの話は続いた。


 この世界の事や妖精族の事、いろいろ聞いてる気もする。

 それは耳から入って頭を素通りしていくばかり。

 自分の年齢が、四歳六ヶ月と言う話は意識出来た。


 ギフトは生まれた時から持っている技能で、『神技能』とも言う。

 誰にでも有るものではなく、努力して覚える技能と異なり、固有のものが多い。


『写真ていうと、アレですよね? リーグラスさんが生前わたしたちを撮ってた』

 プリムラってば、写真が何か理解しているのか。でも、生前って表現やめて……


『全部じゃないですけど、リーグラスさんの知識が、わたしにもあるみたいです』

 なんとなくそんな気はしていた。妙にらしくない知識に明るかったし。


「それにしても、『写真』というのはどんな技能なのでしょう?」

「そうねぇ……似た言葉だと、『複写』という技能は珍しいなりに、存在したようね。わたしの知る限り、今はいないようだけど」

 神官のトップクラス二人が推理中だ。複写とはどんな技能か、聞いてみたくなった。


「ふくしゃ? そっくりに描くこと?」

 たぶんコピー機能だろうと話を振ってみた。

 幼女としては不適切な発言だけど、ここは敢えて自分の内面を一部さらしてみる。

 神官長は意外と驚いていないけど、エフィルさんがかなり驚いて……せっかく美人なんだから、大口開けて固まるとかやめて下さい。


「えぇ、そうね。同じものを作り出す技能だったそうよ。ある程度の大きさまで、元と同じ素材を揃えること、生き物は対象外、という条件らしいわ」

 それ結構ヤベー能力じゃないでしょうか。複写というより複製と呼ぶべきだし。

 生物のクローニングが出来ないのがせめてもの良心か。

 ギフトさんマジぱねーっす、神さま自重して下さい割とマジで。


 などと、プリムラに呆れ顔で見られるくらいには、ボクも動揺したわけで。

 エフィルさんも、もちろん驚いてますけどね。


「ギフトは天性の技能だけど、産まれてすぐに使えるとは限らないのよ。発動に必要なセレグ(生命)の量や、知識や環境などの条件、年齢の制限があることも少なくないわね。特に珍しい技能ほど、条件が特別だったりするようね」


 それからしばらく、エフィルさんが世界樹の話を尋ねたり、それを面白そうに聞くプリムラと見て癒されたり、エフィルさんの柔らかいお腹にもたれて、うつらうつらしていた。


 発動条件か……

 積極的に試した方がいいかな、なんて考えている内、お菓子でお腹が一杯になったのか眠くなって、そのまま眠ってしまった。



 寝ている間に、エフィルさんが養母になる事が正式に認められた。

 神殿で一緒に暮らす為、ボクの扱いは神官見習いとなるらしい。

 エフィルさんは今、書類の手続に出掛けている。


 戸籍とか『森の養い子』の報告とか色々あって、親として最初の仕事よ、なんてセレヴィアンさんに応援されていた。

 本人も妙に気合いが入っていたし、嬉しそうだったので問題ないと思う。


「ちょっといいかしら?」

 最初の印象からは、ずいぶんくだけた雰囲気の神官長が、表情を改めてこちらを向く。


「リィ、いえ、リーグラスさん。これからもあの子をよろしく。プリムラさんもね」

 あの子とは、エフィルさんの事だろう。


「あの子は子供の頃からいろいろ期待されて、妙に大人びた、人を寄せ付けない雰囲気のある子だったの。それが心配だったのだけど。あなた方と出会ったことで、変わったようだわ。どうもありがとう」


 この人はボクの何十倍も生きて、多くの経験を積んだ人だと思う。

 そんな人に深々と頭を下げられてしまった。

 予想外の行動に、虚を突かれた。


「あ、いえそんな、頭を上げて下さい。助けて頂いたのですし、感謝して……あっ」

 幼女の姿なのを忘れて、転生前の素の応対をしてしまった。


「ふふっ、もしかしたらと思ったのだけど、やはり何か事情がありそうね。そうそう、聞いたことがあるかしら? この世界には時々、『転生者』という特別な存在が誕生することがあるの。エフィルはそれについては詳しくないのだけど」


 ドキッとした。

 セレヴィアンさんの笑顔は変わらない。

 でもボクの正体にきっと気付いてる。プリムラもかなり動揺してる気がする。


「リョース・アールヴの中でも、一部の者しか知らないのだけど、『森の養い子』は全員が『転生者』だと考えられているわ。別世界の記憶を持って生まれた特別な人ね。ただ、中には記憶を取り戻さないまま、普通に暮らしている人もいるのよ。あなたは、どうやら記憶を取り戻した人のようね」

 いまさら隠す事も無いだろうと思い、こくんとうなずく。


「千年近くも生きているとねぇ、いろいろと知らなくてもいいこと、知りたくないことも分かっちゃうのよ。これが責任ある立場なんだと思うから、受け入れるしか無いのだけど、たまにしんどく感じるわ」

 千年近くの下りで、そんなにかよっ! と突っ込みを入れつつ驚く。

 エルフさんというのは、本当に見た目が若いままだな。


「エフィルは本当に若いのよ。今年で18歳だったかしら。そのせいかしら、どうにも世話を焼きたくなっちゃうの」

 セレヴィアンさんの笑顔は、見た目通りの若々しいものだった。


「これから先、誰にも相談出来ないような出来事が起こるかもしれない。そんな時はわたしを頼ってきてね。何も事情を知らない者よりは、力になって上げられると思うわ。立場もそこそこあるしね」


 そこそこ所じゃ無いと思うけど、ここは有り難く受け止めておこう。

 ありがとうございます、ときちんとお辞儀をして、こちらの世界風に軽く抱擁する。


 ちょうどエフィルさんが戻ってきたので、無理矢理引きはがされたのはご愛敬。

 途中で食べ物を買ったのか、美味しそうな匂いがする。

 お昼には少し早いけど、焼いた野菜のパイ包みを皆で頂いた。皮が厚めでほのかな甘みのある具材が美味しい。


 気持ちの良い風が吹いて、ベンチに落ちる木陰も色濃くなってきた。

 食休みの後は神殿の周囲を散策して、それから森の神殿へ帰る予定になった。

 神殿は王都の中でも少し外れにあるようで、参道の両側にちょっとしたお土産屋さんが軒を連ねている。


 見た事の無い野菜や、花束が売っていたり、ガラス細工のきれいな小物もあった。

 さっきの野菜のパイ包みもここで売っていた。

 ちょっと惹かれたのは、香る花びらを集めたポプリ。彩りがとても綺麗で可愛い。

 ハーブの匂い袋も、いろいろな香りがあって楽しめた。


『フレイ饅頭とかありませんかねー』

 どこの温泉街だよと、相変わらずのプリムラ節が出た所で、楽しい時間も終わり。

 ボクたちは森の神殿への帰路についた。


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