三話 王都インガロストへ
夕食の後、エフィルさんの部屋に招待された。
ベッドの用意が明日になるので、今夜はここで一緒に寝るらしい。少しドキドキする。
凝った造りの大きな机、天井まで届く本棚と、三人が楽に横になれる大きなベッド。
家具や並んだ本を見ていると、大きなたらいを持ったエフィルさんが現れた。
着替えを脇に置いて、嬉々としたエフィルさんに服を脱がされる。
綺麗にしましょうね~と、全身をお湯でくまなく洗われる。
何かもういろいろ、恥ずかしいやら気持ちいいやら、無抵抗になすがままされた。
プリムラ、ボクもうお嫁に行けない……
『すっかり女の子モードですね』
そこは突っ込んで欲しかった。
先に寝ていてと言われ、大人しくベッドに寝転がる。プリムラも羽を休めて、枕の端にちょこんと腰掛けた。
プリムラ、寝ないの?
『はーい、精霊は寝ませんよー』
人と同じ意味での睡眠は取らないけど、横になって休んだりはするらしい。
それで脳が休まるのかな? 精霊には脳が無い……ちょっ、痛っ、冗談だから。
本当に長い一日だった。
人生初の転生をして、ファンタジー世界に来てしまった。
この世界の事を知りたい気持ちはある。前と大きく変わらないし、境遇も悪くない。
『なにが不安なんです?』
直球ですなー、不満でなくて不安と見抜かれてるか。
『それはまぁ、リーグラスさんの考え、分かっちゃいますしね』
一番の不安は、転生の本当の理由だ。
『本当の理由もなにも……お話しした通りですよ?』
子供の頃から本は日常の一部だった。
色々な種類を読んだし、中にはラノベの異世界転生もあった。神さまに会って勇者になって、魔王を倒してね。
いわゆる“テンプレ”ってやつだ。
『うんうん、男の娘なら萌える展開ですよね』
いやそこ、『こ』の文字違ってるし。『子』だからね? それに『燃える』だから。
プリムラのこういう受け答えも、不安要素の一つではあるけど……
『神さまにも会ってないし、頼まれごともないから不安だと』
そんな感じかなぁ。エフィルさんっていう女神さまには出会えたけど。
『主人は、金髪美人がお好みだったか』
いきなり、あるじ、とか言うな。さっきから話題を逸らそうとしてませんかね?
『……』
もう一つ大きな疑問がある。本人は触れて欲しくなさそうな、プリムラの存在。
この世界には精霊召喚という技能がある。プリムラの存在自体は問題じゃない。
ではプリムラはどこから来た? 彼女は元の世界の精霊じゃないのか?
『……やっぱり、そこ、気付いちゃいますか』
ユキワリソウの精霊だと言っていたし。
この世界にユキワリソウが有るか分からないけど、少なくとも森の神霊樹? のそばには無かった。
記憶に関しての不安もある。何しろ自分の名前を覚えていない。
名前を忘れるのは普通じゃないとプリムラは言った。
『わたしもすごく気になってるんです、自分のせいかなぁって』
自分のせい、か。プリムラが一緒にいる事と、一部の記憶が無い事に関係ある?
『……たぶん』
青白い光に満たされたお花畑で、プリムラは「わたしたちの魔法で」と言った。
魔法があった事も驚きだけど、転生させるなんて簡単な魔法じゃ無いだろう。
もしかして、大きな代償が必要なんじゃないのか?
まさかと思うけど、自分の魂を犠牲に魔法を行使したのか!?
『いやぁ、まぁ、あははは……そ、そんなワケナイジャナイデスカ』
人と話す時は、ちゃんと目を見て話しなさいって、教えられなかった?
『わたしの寿命は尽きかけていたんです。あなたに助けてもらった時には、半日もつかどうかでした』
最後の力でボクを救おうとした時、仲間が手を貸してくれた、プリムラはそう言った。
百株近いユキワリソウが咲いていた。さぞや大きな力に……
『いったでしょう? 人間以外の魂は、小さくて弱いんです。わたしたちが集まっても、小さな魔法を一度使うのがやっと。わたしも消えるはずだったんです、あっ……』
気が付いたら、苦しそうに話すプリムラを抱きしめていた。
ボクの小さな手のひらで、背中を覆ってしまえるほどに小さな身体。どれほどの想いで魔法を使ってくれたのだろう。
この世界でプリムラと共に在るのは、きっと、神さまが想いに応えてくれたから。それは小さくても、奇跡と呼んでいいはずだ。
『ぐすっ、すっごーくキザですね。爆発して下さい……』
そこ突っ込む所じゃないし、リア充でもないから。
「あらあら、まぁまぁ、仲がいいのね~」
書類を片付けたエフィルさんが、抱き合って眠る姿に母性を刺激されたらしい。
ボクたちを起こさないように、そっとベッドに潜り込んできた。
えーとですね、このベッドはエフィルさんのだし、文句も異論も無いんですが。
エルフさんと思えない豊満なお胸で、プリムラもろとも抱きしめるのはやめて下さい。
まだ寝付いていないわけで。見た目は幼女だけど、心は若い男なわけで。
背中に当たる柔らかくて張りのある感触に、意識が引っ張られてしまうわけで。
今夜は寝不足になりそうです……
◇
翌朝、エフィルさんの続き部屋に、ボク用のベッドを置いてもらった。
本来はお世話係の部屋で、扉を一枚隔てた六畳程の寝室だ。
ベッドの設置で一悶着あって、エフィルさんは自分のベッドの隣に置くと、譲らなくて大変だった。
結局六畳にベッドを三つ置く羽目になって、さすがに申し訳なく思う。
同室のお世話係は、7歳と9歳の女の子が二人。
年上の子がアルフェルという、腰まで伸びたウェーブ・ブロンドの、おっとりした性格のお姉さんタイプ。
もう一人のナウラミアは、勝ち気でベリーショートの元気な子だった。
上から目線の話し方がちょっと気になるけど、よくしゃべるしよく動く女の子だ。
二人とも『森の養い子』に興味津々で、何かと世話を焼いてくれる。
エルフさんは基本的に親切で、他人に優しい種族だと思う。
顔合わせを兼ねた朝食を四人で取って、その後はお務めのある二人と別れた。
エフィルさんに連れられて、神殿の中を見て回る。
初めて神殿の外から来た人を見た。ここにはいろいろな種族の人が訪れる。
目的は礼拝であったり、治療院で診療してもらったり様々だ。子供からお年寄りまで、もちろん男の人もいた。
エルフさん以外の妖精族は初めてで、思った以上に興奮した。
ドワーフ、レプラホーン、ノッカーと言った、ファンタジー要素満載の妖精に会う事が出来た。もちろんエルフさんが一番多い。
『なーんか、一部のエルフの人たちに、睨まれますねぇ』
やっぱり勘違いじゃないのかと、プリムラの言葉で確信する。
ドワーフやノッカーの人たちは、エフィルさんと一緒のボクに驚くけど、笑顔で挨拶してくれる。
方やエルフさん、特に男の人は、ボクを見るとあからさまに顔を顰める。
微笑んで挨拶してくれる人もいるけど、目が笑っていなかった。
何か悪い事したのかなぁ。子供のくせに精霊を連れてるのが生意気だとか。
『そういうのとは、違うんじゃないですかねー』
彼女は何かに気付いていそうだけど、それ以上話は続かなかった。
お昼前だというのに治療院は忙しそうだ。
治療師のエルフさんに頼まれて、薬草の袋詰めを手伝う事になった。
乾燥した薬草を量って、小分けにして紐で束ねる。一定量ずつ布袋に入れて、口を閉じると完成だ。
バネ秤かと思ったら、二枚の板で出来た魔法具の秤だった。
「女の子は手先が器用ねー」
なんて褒められてニコッと笑顔を返す。
それをまた可愛いと言われて、悪い気はしない。でも……
『適応反応ですね。精神は肉体の影響を受けるんです。違和感、ちょっとずつ感じなくなってるでしょ』
まずい、このままだと女の子ならぬ、男の娘で違和感が無くなりそうだ。
この世界で実質二日しか経っていないのに。男の娘の境遇に馴染みすぎてないか。
『まさかの素質あり?』
やめて、マジ勘弁して……
お手伝いの後に、バナナのような果物と堅焼きのパンを頂いた。
種無しパンというやつだと思う。生地にもっちり感があるから、デンプン質の多い粉を使っている。それともイモ系のデンプンかな?
昼を過ぎて孤児院に向かった。神殿と別棟でけっこう離れている。
乳飲み子から六歳くらいまでの、主にエルフさんの孤児が生活している。
長命種のリョース・アールヴは出生率が低く、その上に幼年期の死亡率も低くない。
リョース・アールヴだけが罹る、風土病のようなものまであると聞いた。
「七歳までしか罹らない病気だけど、『森の呪い』と呼ばれる恐い病気なの」
院長のエルフさん、目がマジだった。
呪いか……神聖魔法とか、サクッと解決出来るお気楽対処法がありそうな。
『小さい子供だけ、種族限定、魔法に詳しそうなエルフが怖い、ってあたりがヤバそうですねー』
精霊の自分は心配ないからって……あ、ボクもなのか。
でも、呪いと言われる病気だ。
自分がリョース・アールヴでは無いと言い切れない。何しろ転生した存在だし、病気なら感染の心配もある。
どんな病気か調べないと危ないと思う。年齢的にもビンゴっぽいし。
子供をあまり見かけないのは、神殿という場所柄と思っていた。元々多くないとは、何処ぞの少子化に苦しむ国を思い出す。
『森の養い子』は特別な存在で、エルフさん以外の種族は、あまり例が無いと教えられた。
発見者が引き取るのが慣例で、養子として育てる。
孤児院に入れても良さそうなのに、何か理由があるのかな。
リョース・アールヴの国は、イル・ド・リヴリンと言って王制を敷いている。
王都はインガロストで、エルフさんの多くはそこに住む。
王都を始めとした、街の中には孤児院が無く、全て神殿の元で運営されていた。
運営資金は神殿への寄付や、王国の助成金でまかなう。
目にする限り待遇は良く、実は裏でこんな事が……な王道展開は無さそう。
『なんという不埒なこと考えてますか。エロですか、エロですねっ!』
ちげーから。幼児が関わる陰謀=エロ目的の大人事情じゃ無いからっ!!
まったく、プリムラはそっち方面へ行く思考をどうにかしろ。
孤児院で同じくらいの歳の子と遊んだり、絵本を見せてもらって楽しく過ごした。
エロい事はもちろん、いっさい、これっぽっちも、金輪際無かった。
実に健全に元気に戯れる、子犬や子猫を愛でる気分だった。
その中の一頭が自分という事実は、この際触れないでいようと思う。
絵本の中の一冊が、特に目を惹いた。
一本の林檎の樹をめぐるお伽噺で、エフィルさんにおねだりして読んでもらった。
ボクにはこの世界の文字は読めない。
読み上げる声が妙に弾んでいたのは、気のせいと思う事にしよう。
重い病に伏せる母親を助ける為に、女の子が『黄金の林檎』と呼ばれる、万病を癒やす果実を探す旅の話だった。
苦労の末に、女神さまから林檎を譲り受ける。母親も元気になってめでたしめでたし。
よくあるお伽噺の一つで、エルフさんだけじゃなく、この世界に広く知られたお話らしい。言ってみれば伝説のアイテムだ。
『森の呪い』もこれがあれば、平気なんじゃなかろうかと思う。ま、本当にあればの話だけど。
文字が読めない事を話したら、不思議そうな顔をされた。
プリムラは何故か読めたので、必要な場合は読んでもらう事にする。文字を覚えなくてはと思った。
「やっぱり、養い子だからかしら。最初の魔法で文字も習得できるのだけど……」
疑問はプリムラも感じていて、ボクに対する魔法の効果が、ちょっと変と言っていた。
その後は夜まで孤児院で過ごして、翌日ようやく神官長に会える事になった。
◇
『あーさーですよー、あっさー!』
頬をペチペチ叩かれて目が覚めると、ボクの顔を覗き込む可愛い笑顔があった。
『可愛いだなんて、いやん!』
お世話係の仕事は、エフィルさんの部屋の掃除、身の回りの準備に湯浴みのお供など。
職務中お茶を入れたり、来客の取り次ぎ対応もある。
外出時には一緒に出掛ける事も多く、神官見習いとしての側面が強い。
二人は他にも、治療院や孤児院の仕事もあった。今日も早朝から治療院の手伝い。
神殿に務める人は揃いの制服を着ている。
白を基調に紺のラインで縁取られた、貫頭衣風の服だ。下着の上に直接着て、幅の広い帯で腰の辺りを結ぶ。
帯にも紺のラインが入り、ラインの色と本数で役職と階級を表すらしい。
『作務衣に似た服ですよね。脇の部分が広く開いてるし、動きやすそう』
冬は寒くないのか尋ねると、この辺りはそれ程寒くならないと言われた。
かえって冬が寒いと知っているのを不思議がられた。
ドライアードの住む、森の南端は周年温かいそうだ。常夏の環境らしい。
王都のインガロストは、フレイの森の北端を抜けた先にある。今日はそこに居る神官長に会いに行く日だった。
枕元に置かれた浅葱色の服を着て、少し濃い色の帯を締める。
ボクの服に縁取りが無いのは、来客用の服の為だ。本来は来客者が着替えを持ってくるので、使われる事はあまり無いらしい。
食堂で朝のお務めが終わるのを待っていると、程なくエフィルさんがやって来た。
エフィルさんの服は、白に近い薄いベージュの生地に鎖状の紺の縁取り、その内側に細い二本線という装飾がされている。十二という階位を表しているらしい。
「もう、起こしに行こうと思ったのに。おはよう、よく眠れたのかしら?」
途中で給仕役に何か頼んで、隣の席に座る。
「おはようです、エフィル」
さん、を付けると威圧する笑顔で言い直させられるから、呼び捨てにする。
けどやっぱり慣れない。見上げるボクを抱き寄せて、当たり前のように膝に乗せた。
エルフさんとしてはボリューミーなお胸の持ち主なので、頭の後ろがふよふよして気持ちいい。
いけない、意識を朝食に集中するんだ。
「食事が終わったら、すぐに出掛けるから。王都には少しおめかしして行きましょう」
今朝のメニューは、ミルク粥に茹でた野菜。
この世界にも山羊がいて、山羊のミルクからチーズやヨーグルトを作っている。
ただ、クセの強い味と匂いなので、牛乳のようにそのまま飲む事はしないみたい。
『わたしは山羊のミルク好き~。コクがあって美味しい~』
薄味よりはっきりした味が好みなのかな。
じかに物を食べられるか聞くと、味見程度なら出来るらしい。エキスというか、成分を味わうので見た目が減る事は無い。
前の世界でそんな話を聞いた気もする。ウイスキー樽の天使の取り分とは……あれは違ったかな。
どうでもいい事を考えながら、エフィルさんのふよんを楽しみつつ朝食を終えた。
手を合わせて、ごちそうさま。
「……リィ、前にも思ったけど、それはなあに?」
あ! つい習慣でやってしまった。
この世界にも、食事の前に感謝の祈りを捧げる習慣はある。
アルフェルもナウラミアも、一人でつぶやいていた気がする。全員で揃って唱和する人は見掛けない。
祈りに対する考え方の違いだろう。神さまと個人の対話であると、聞いた気もする。
『良い習慣だと思いますけどね。ここでは目立つかも』
気付いていたなら、それとなく注意してくれればいいのに。
ここは可愛らしさをアピールする事で、お茶を濁す作戦に出た。
「かみさまへ、ごほうこく?」
手を合わせたまま振り向いて、見上げるように小首を傾げて見せた。
「ん~、可愛いっ!」
いきなりがばっと抱きしめられたので、作戦成功のようだ。
ただし、食堂にいた全エルフさんが、唖然とした顔で見ているのは想定外だった。
エルフさんと雑談して、分かった事がある。
エフィルさんはどちらかというと、人見知りで近寄りがたい人と思われていた。
でもこの状態を見ると、そんな雰囲気は微塵もないわけで。
暴走状態をなだめるのに時間が掛かって、インガロストへ向かうのは予定より少し遅れる事になった。
ちなみにそのせいで、予定していたおめかしの時間はほとんど取れなかった。
着せ替え人形にされなかったから、ボクとしては助かった気持ちだ。よそ行きにあつらえた、ハーフコートを着て神殿の裏手に向かった。
◇
「『うわぁぁ……』」
プリムラと二人同時に、同じ声を上げる。それ位に幻想的な光景が目の前にあった。
タリル・リングと呼ばれるそれは、地面に広がる、淡く黄色に輝く光の輪だった。
床に模様が描いてあるわけでなく、起動術式なんてものも無い。
常にそこに存在していて、対になるもう一方と、物理的な距離を無視して繋がっているそうだ。なんともファンタジーな存在だと思う。
記憶に間違いが無ければ、タリル・リングの見た目は「妖精の輪」と言われているものだ。
菌類の一種が地面に作り出す、淡く光る大きなリング状のもので、並のものでも直径3m位になる。
ヨーロッパの伝承で、妖精にまつわる話に時々登場する。
妖精が輪になって、踊る中に足を踏み入れた途端、遠くの見知らぬ土地に居た、そんな神隠し現象として伝えられていた。
この時踏み込んだ輪の事を、フェアリーリングと呼んで、妖精が行う悪戯の一つと考えられていた。なかなかに迷惑な悪戯と思う。
目の前のリングは、王都の別の神殿に繋がっている。
王都にあっても、神殿の敷地内は治外法権で、一種の独立組織扱い。政教分離の原則に沿っている、らしい。
リョース・アールヴは単一国家を形成しているけど、アルヴヘイムには他の妖精族の国も多数ある。
フレイ神はこの世界で、最も信仰を集める神さまなので、他の種族の信者も多い。
どこか一国家に属すると色々と面倒らしい(注:プリムラ調べ)。
「このタリル・リングを使って、神官長の所まで行きますよ」
エフィルさんに手を引かれて、なんでもないようにリングの中へ入る。
一瞬だけ周りが光ったら、そこはインガロストの神殿の庭だった。
マジで一瞬で移動完了。あまり有り難みが無いなぁなんて、少し贅沢な感想を持つ。
「あっという間だったでしょう? タリル・リングは便利なんだけど、地面が無いと維持できないのと、行き先固定なのが残念ね」
地属性のかなり上位の魔法だろうと、プリムラが言っている。
後から知ったのだけど、タリル・リングの起動にはやはり魔力が必要で、そんじょそこらの一般人では起動出来ないそうだ。
もう一つ条件が合って、リング同士が繋がる、つまり移動手段として利用するには、星の運行に依存するらしい。
一定の周期で数日間だけ、何処とどこが繋がる、と言う縛りが存在する。
さすがチート装置だけあって、使える人は限られるし面倒な条件もある。
遠隔地から距離を無視して移動出来るから、防犯を考慮すると誰でも何時でも、では問題が起きそう。
多少不便な便利装置くらいでいいのだろう。
「さぁ、神官長がお待ちよ。行きましょう」