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陰陽師~光と闇~  作者: 彦麿呂
2/7

予兆

閲覧ありがとうございます☺️

この作品は長編になります。

宜しくお願い致します。

この女、どう考えても人間では無い。



(逃げないと……)



身体が震えて上手く走れない。



足がもつれて転んでしまった。



『クックッ……』



後ろで、ゾクッとするような声が聞こえる。



這ってでも逃げなきゃ……



『うわぁ~』



いつの間にか乳白色の霧が立ち込めている。




逃げなきゃ……



足がもつれながらも、頭を上げて前方を見た。



突然、湧いて出たように墓石が現れる。



さっきまでは無かったのに……。



足を掴まれた。



もう駄目だ……。



『助けて!』



と、叫んだ途端に目が醒めた。



早瀬光一は、悪夢のせいで寝汗をびっしょりかいた。

首や肩が、ガチガチ凝り固まっている。



濡れた下着を着替えながら、首をゆっくりと回す。



『ゴキゴキ』


と音が鳴った。



最近、同じような悪夢を見るのは何故だろう。


悪夢を見るたびに首や肩が、

ガチガチになる。


理由が分からない。


……何かの予兆か前兆なのか?



枕元の目覚まし時計に視線を移すと午後4時を指している。


(えっ、嘘だろう……?)



たった2時間しか寝てないのに満ち足りた感じがする。



今日は1週間振りの本宮明菜とのデートだ。


明菜の事を思い浮かべると嫌な気分が消える。


光一は鼻歌を口ずさみながら、ステップを踏んだ。


明菜との出会いは六本木のジャズグラフだった。


CD発売ライブをやっていた時にお客として来ていた。



彼女とはフィーリングが合い、

それからの付き合いになるから、かれこれ2年になる。



プロポーズしたのは去年の12月15日。




自分のマンションに彼女を招待した。



10畳のフローリングの部屋の真ん中に

丸い硝子のテーブルを置く。


テーブルの上には、明菜の好きなケーキと赤ワイン。



蝋燭をテーブルを囲むようにハートの形に合わせる。


約束した8時が迫ってくる。


光一は中腰になり、5分前にすへての蝋燭に火をつけだした。


すへての蝋燭に火を点け終えて、


『ふー』


と息を吐く。


『ピンポーン』


玄関のチャイムが鳴った。


「よし」


光一は小さく呟くと部屋の電気を消した。



お気に入りと評価ありがとうございます。


感謝いたします。


これからも宜しくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 悪夢の描写が凄く臨場感があります。 [気になる点] 序盤から怖いと恐がりの人には読まれ無いかも((笑)) [一言] ホラー大好きな私は、この作品のようなゾクゾクする描写が堪りません。 こ…
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