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真珠星  作者: 夢乃マ男
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僕と優2

帰り支度を済ませるタイミングを見計らったかのように優が教室のドアから顔を見せる。


そして一緒に下校するのがいつもの流れ。


「いちるは何の為に産まれてきたとか考えた事ある?」


また心を見透かしたような発言をしてくるので、小さな反攻をした。


「ん?優、お前は?」


おうむ返し。答えたくない会話や話の流れを自然に変える魔法のような手段。


「俺は見つけちゃったってか、理解しちゃった!自分がそう思って自分が納得できたら人になんと言われようが、それが正解!!それでいいの!!」


「なんだその熱血教師みたいな、偽善者みたいな答え」


真っ当すぎる考えすぎて鼻で笑って捻くれ者代表みたいな言葉を思わず口にする。


「偽善って大事だよ。偽りか本物かは感じた人にしかわからないけど。善である事には変わりないから、そんなの偽善だ!って言った人間が悪者になる。正義と戦うのはまた違った正義だ!なんて言うけど、決着ついて少し経てば違った正義は悪として語られるのが大多数だよ。大多数に従えばいいの。よくさ、現代文でこの時の感情を答えよ?的な?あぁゆうのもだいたい大多数の解釈でしかないし、作者が違う気持ちで書いててもその大多数の意見に負けたりするからな。

理解できたかい?悪者の河村一流くん!」


なんだろうか。決して答えがないような哲学的な質問の自論をまるで正解です!と不条理に掲げられてるにもかかわらず妙に納得せずにはいられないような変な気持ちと、説得力は。


そしてあのやたら主人公が暴走するロボットアニメの敵側なのか主人公の味方なのかよくわからないような立ち位置の白髪イケメンみたいなまるで全てを知っている様な口調は。


「カヲル君ぶるなよ」

「あんな心情アニメに出てくるような説得力はないよ!シンジ君」


こいつにとってはあのアニメはロボットアニメではなく人を描いたアニメだったのか。

世の中の見方が違うんだろうな、根本的に。


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