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真珠星  作者: 夢乃マ男
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私のグループ

今日は学校を休むことにした。

すでに朝からケータイが鳴りっぱなしなのだ。

マナーモードにしたらその振動で動き続け隣町くらいまで進んでいくんじゃないかと思うくらい。騒がしい。なので、電源を落とし充電器に繋ぐ。

まるでさっきまで走りまわっていた犬がリードに繋がれて大人しくなったかのようだ。


朝からのケータイの忙しさの理由は1つ。学生が身支度をしている時間帯のニュース番組で流星風流の新メンバー8人決定!!と大々的に報道されたからなのだ。その真ん中に私とそして私と対照的な彼女の姿があったので必然的にに目立っているし、あの子の隣だとなんとも私は引き立て役にしか見えない。


私はせっかく時間ができたので今更ながら、ほとんど触ることの少なくなったノートパソコンを開き私のグループについて調べる。

今更ながら。


知らなかったのだが、大人数アイドルグループの大体がシングル毎にメンバーを入れ替えるらしい。毎回のようにそのメンバー入り果たしてる人間が人気のある子のようだ。人気がある子はモデルをやっていたりバラエティにひっぱりだこだったりたくさんのメンバーがいるようだ。

ライブの時に覚えた違和感はそれだった。知らない人もいるし、こんなにメンバー多いんだ。って圧倒されたのは歌番組で出演してるのはそのシングルメンバーで、私にはそのイメージが強かったのだ。

アイドルグループの中でも聞こえは悪いが一軍、二軍みたいなのがあるようだ。

私はようやく二軍のベンチに入ったような、もっと手前入部届けを出したようなものか。


私は勢いと運でとんでもないところに飛び込んでしまった。センパイが知識なんか付けないでいい!と言っていたのは、それを知ってしまったら私が尻込んでしまうと思ったからなのかもしれない。


憧れの秋田憂先輩は、万年二軍のメンバーのようだ。ではなんで、あのライブ真ん中で歌いペンライトが一色に染まったのかと言うと、その曲発売当時の真ん中の子がグループを辞めてしまい、そのポジションを引き継いだのが彼女だったらしい。

辞めてしまった彼女はセンパイが肩にかけてたタオルに名前が入っていた、あの女優だ。


記者会見の時に憧れの先輩を聞かれ

「秋田憂さんです!初めて行ったライブ、あのオーディションの発表があったあのライブでの秋田憂さんの姿が憧れです。」


そう言っている様子がテレビでもながれていたが、私は何か場違いな事を言ってしまったのかもしれない。


それでも私の瞼、網膜、視神経、脳に焼き付いた強烈な映像は私の目指したい憧れの姿なのだから嘘をついたわけではないし、これからも公言して行こう。


そして、テレビで知ったのだが秋田憂さんは休養宣言をして、私達新メンバーはしばらくはレッスンの日々が続くらしい。


もしかしたらきのう説明されていたのかもしれないが全員合格のサプライズのままカメラの前にお披露目されその後もたくさんの説明を受けたりプロのカメラマンさんの方にプロフィール写真を撮ってもらったりと忙しなかったのであまり記憶がない。


それにしても、ケータイもならないしズル休みした平日の午前中はなんとも平和だ。

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