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真珠星  作者: 夢乃マ男
22/50

私と彼女

三次審査と言う名の面接。

思っていたよりも事務的だった。


面接会場にはすんなりたどり着けた。

電車の中で明らかにオーラの違う女の子がいたからだ。この子が同じ駅で降りたならついて行けば、絶対面接が目的なのだろうから。


その子を見て私はやはり場違いなとこに来たのだと不安になり手鏡を出し髪を整えた。


そして案の定その子について行くだけで会場に着いたのだ。ありがとう。



その後のことはあまり覚えていない。

その子と同じタイミングで受付をすませたせいなのか、同じグループで面接を受けた。

お芝居やダンス、歌と一通りやったがずしりと印象に残っているのはいくつかあった中での、この質問、


「あなたにとってアイドルとは?」


その質問に自信満々に答えた。


「自分の可能性を知りたいです。アイドルは自分の可能性に夢を見られる。そんな存在だと思います」


偽りはない。必要ない自己分析をさんざんした結果ありのままに考えずその時思った事を答えようと思っていたから。


「あなたにとってアイドルとは?」


「人に夢を見せる存在です」


駅から一緒のどう見たって合格間違いないであろうルックスのその子はそう答えた。

自分の意識の低さを感じた。

帰りの電車はその事ばかり考えていた。だってあんな合格確定の子はすでに人の事を考えていたのだから、自分の答えのすぐ後にそんな正解を答えられてしまったら、自分のダメさがより際立つ。


センパイになんて言ったら良いのだろうか。


いや、センパイの理論だと完成されている彼女よりダメな私のが評価いいんじゃないか?


あれ、私いつの間にかアイドルになりたがってる。

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