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真珠星  作者: 夢乃マ男
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僕と夢

昼間、やたらと運命やら人生やらを考えたからなのか自分の将来を家に帰ってから考えてしまった。

宿題をしながらもテレビを見ながらも。

そういえばきのうのライブの様子も夕方のニュースで流れていた。

今注目を集め始めているアイドルグループからの人気メンバーの卒業なのだから。

しかし、嬉しかった事に憂ちゃんもペンライトのサプライズと共に少し話題になっていた。


湯船に浸かっている時、もっともやることのない時間。人によってはその時間に読書をしたりラジオを聞いたりとかするらしいが僕はその習慣を持ち合わせていないので、もっとも暇な時間になる。


何か考える事があるともっぱらこの時間は答えへの道を巡り巡る時間になる。


卒業して行ったあのアイドルが女優として活動していくと言っていた。

憂ちゃんもお芝居に興味あると言ってたなぁ。


今の時代、アイドルになることが目標ではなくその先の夢への為にアイドルになるアイドルも多い。アイドルが夢でアイドルになり、更なる夢を持ってしまうアイドルも少なくはない。


みんなあんな若いのに夢を叶えて夢を作っていく。

僕は少しそこに憧れた。あんな若いのにと言えども、自分だって同年代なんだから、夢見たっていいのじゃないか?


役者を目指そう。別に演技に自信があるわけではない。ただただ、きのうの非日常のせいなのか、今日のカウンセラーさながらに語ったあの哲学者のせいなのか、

アイドルに夢みたせいなのか、

夢みたくなってしまった。不純な理由だがいつか憂ちゃんと共演したいから。

それだけなのだ。モテたいからギターを始める。きっかけなんて人それぞれ、僕は将来を選択した。


人に夢魅させられてる。


そう思った時、


「河村一流、いいか?人の夢って書いて儚いって読むんだぜ」

と、使い古された親友の姿が浮かんだ。


明日報告したならばきっとこんな言葉を返されるのだろう。


しかし、意外にもその言葉を聞くことはなかった。


親友はいきなり転校していったのである。



そして、共演の夢を果たせない事がわかった。


秋田 憂 は死んだのである。

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