表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/90

SS 小さな贈り物‐ジェード視点‐


地面を覆う色づいた葉を踏むとかさりと音がした。

もうすっかり季節は冬になろうとしている。

城内の木々たちも赤や黄色、徐々に色づいては地面を暖色の絨毯で埋めていく。


その光景を眺めていると不意に後ろから小突かれた。身構えてすらいなかった私は少しよろめいてしまう。

小突かれた後頭部を抑えながら振り返るとダニエルがこちらを軽くにらんでいた。


「職務怠慢だぞ」

「…申し訳ありません」


素直に頭を下げればダニエルは肩を竦めて私の眺めていた方向に視線を向ける。


「これだけ艶やかに色づいていれば、見惚れてしまうのも分かるがな…だが仕事中だ、気をつけろ」

「はい」


気合を入れなおす為に一つ深呼吸すればひらりと私の腕の中に赤い葉が一枚飛び込んできた。葉先に向けて黄色にグラデーションが掛かったそれを私はそっと騎士服のポケットに仕舞う。


ひらひらと舞う様子が、彼女の姿を連想させ払いのける事など出来なかった。勤務が終わったらこれで栞を作ろう、そしていつも差し入れをくれる彼女に贈ろうか。


豪華な装飾品でも、宝石でもないけれどきっと彼女は喜んでくれる。

その笑顔を思い浮かべながら私は職務をこなすのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ