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社会復帰完了!

恒例の先取り最終回!

「まったく、こんな砦をたった3人で落とすなど!


フィカスは悪態をつきながら次々とオークの首をもぎ取っていく。


「イプ、塔の上の奴が大将だ。


後方からアランの指示がとぶ。


「うん、わかった!行ってくる。


一緒に戦っていた銀色の髪の美しい青年は翼を広げると塔に向かって飛び立つ。


「おい、メトプレン、我がこいつらを引き寄せてやる、ありがたく思え!

「へえへえ…。


メトプレンは少し離れたところからブツブツと大型魔法の詠唱を始めた。

フィカスが身体から殺気を放出すると、オーク達が狂ったように周りを取り囲みはじめる。


詠唱が途切れるのと同時に目にも留まらぬ速さでその場を離れると、メトプレンの炎が嵐になってオーク達を焼き尽くした。


「いやあ、チームワーク最高だね、俺たち。

「ちいっ…


フィカスは嫌そうにそっぽを向いた。

その時、遠くからほんのかすかに助けを呼ぶ声が耳に入ってきた。

フィカスはその瞬間ものすごいスピードで駆け出す。


「フィカスーーー!

プリンセチアがオークの足で踏まれ、今まさに斧が頭上に振り下ろされようとしている。

フィカスの瞳が真っ赤になったと同時にオークの首は吹き飛んだ。


「愚か者!ラチェットを守れと言われただろうが!

フィカスは怒鳴りつけた。


「だって、だって、僕だって戦ってみんなの役にたちたかったんだもの。

「これが役に立っているのか?おい…

フィカスはプリンセチアの胸ぐらを掴んで睨みつけた。


「だって、だってさ、僕は勇者だよ、この国を救うために海を渡ってきたんだもの。

フィカスばかりを戦わせるわけにはいかないだろう?


「はあ!?…お前まだ…。

フィカスは大きなため息をついた。


「やっぱり…フィカス、僕について来たこと後悔してるんだね。

プリンセチアは胸ぐらを掴んでいる腕に手を添えた。


「後悔だと?この我が後悔などという愚かなことをすると思うのか。


(充実している…毎日が輝いている。お前がいるからだ。)



「だってさ、だってさ!

「黙れ。


フィカスはプリンセチアの口を自分の口で塞いだ。


「今夜は覚悟しておくことだな。

「ど、どういうことだよ…。


その時メトプレンの必死な念話が頭に響いた。


「フィカス!タゲ、タゲ取ってくれ!ヤバイって!


フィカスは無視してもう一度キスをした。





つづく




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