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詩*見つめて*

夏秋冬春

作者: a i o

ささやかな雨の後

揺らぐ景色と木洩れ日

あふれるのは

光だけではなくて

静けさを破り

高らかにうたう

殴りつけた空

力強く儚い火花

胸の()

弾けた声

焦がれて

嗄れて

焼きついた熱のあと

残るは

ただ穏やかな

藍色の夜

雨の眠る海



あやすような風

閑散としたベンチ

水飲み場の蛇口

乾いた銀色

為すがままに落ちた葉を

挟み綴じる思い出

子守唄は

薄雲から覗くように響き

繋ぎめのない歌詞

滑らかな夕暮れ

ひとりひとつ

影を並べれば

際立つことのない孤独

淡い瘡蓋(かさぶた)

滲まぬように

吹きつける風



冷えた指紋でなぞる輪郭

冴えた月のかたち

唸る波

佇む貝殻のような

ふとした静寂

絶やすことのない吐息

澄んだ夜空に掲げる

かすかな灯火

枯れ枝に宿る星

彼方より繰り返す

夜明け

満ちて

欠けて

消えて尚

いのち渦巻く

この指先



潤む声

気難しい風と

押し出されていく空

流れるようなさよなら

ささめくプリズム

遠浅の海と

信じるように

引いた水平線

解いた抱擁で

越えていく

言えなかった言葉は

誰も知らぬ種

この胸に埋めて

いつか芽吹く頃

みずみずしく立っていたい

泣き声とともに

生まれてきた私だから
















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