第三十二話『モヤモヤ』
マリアーベルさんが一瞬ロジェさんを見てから、綺麗なドレスの裾を両手で掴み少し足を後ろしさげ、頭を下げた。よくアニメや映画でお姫様がよくやるものだと思っていると、マリアーベルさんは挨拶をした。
「uii *** maria-beru ire-na roren.」
と名乗っていた。ロジェさんも挨拶をする。
「uii yhe roje.」
と同じことを言っていたので、私も同じように
「uii yhe リン。」
と言うとマリアーベルさんは私の存在に気づいたのか、少し私の方を見て嫌そうな顔をしていた。何か気に触ることをしてしまったどうかと思っていたが、ロジェさんも貴族の人も私の方を見て、気にしている様子もなかったので、何もないのだろうと思っていた。
と言うことは、おそらく、私はロジェさんの近くにいることが、気に入らないのだろうと結論づけた。確かに好きな人の周りに別の女の人がいるのは、確かに嫌なのかもしれない。
そして、マリアーベルさんはロジェさんの方に近づいてきたので、私が一歩下がると、ロジェさんは不思議そうな顔をしていたが、ロジェさんのすぐ前にきたマリアーベルさんの方に気づいたようで、ロジェさんは一瞬驚いたような表情をした。
マリアーベルさんは本当にお人形みたいに長いまつ毛を持っていて、肌が白く、綺麗な顔立ちをしていた。綺麗だなと思って見ていたが、そんな私の視線にマリアーベルさんが気づいたのか私と一瞬目を合わせたが、すぐに目をわざとらしくそらした。
私は恋敵として、マリアーベルさんにこの数分で嫌われてしまったらしい。そして、マリアーベルさんがロジェさんにわざとらしく、腕を絡ませたので、ロジェさんはさらに驚いていた。
ーモヤモヤする。
そんな雑念を取り除きたい。
ロジェさんは私に目線を向けてどういうことなのかを聞きたそうだったが、私が首を横に振るとロジェさんは仕方なさそうにして、腕を絡まされたままになっていた。
そしてマリアーベルさんは貴族の人に
「****!*****。*****!」
と何かを言っていると、貴族の人は嬉しそうに
「!doii***、****。****。」
と言った後、ロジェさんは
「***、*******。」
と貴族の人に返事をしていた。そして、マリアーベルがロジェさんの腕を引っ張って、「***!」何かをいい、そのままどこかに行こうとしていたのか、歩き出そうとしていたが、ロジェさんが少し、マリアーベルさんに断りを入れたのかと思うと、マリアーベルさんの腕を優しく解き、私のところに来た。
そしてロジェさんは私に、
「ロレンの子供に、一緒に、部屋に、くる、そして、勉強教える。から、リンも。」
と言った。しかし、マリアーベルさんはロジェさんと二人になりたいからなのではと思い、私は
「邪魔になるかもしれないです。だから、」
と言いかけたとことでロジェさんは被せて、
「邪魔、違う。私が、教えるのも、リンのおかげ、だから来る、欲しい。いい?」
そんな言葉に嬉しさを感じたが、ロジェさん後ろの方を見ると、怖い顔をしたマリアーベルさんがこちらを見ている。私はやっぱり、私が一緒に行くのはやめた方がいいのではと思ってい、
「でも…、」
というと、ロジェさんは
「不安?」
と聞いてきたので、
「違います。ただ、その、」
とロジェさんにマリアーベルさんがたぶん、ロジェさんのことが好きですということを伝えてもいいのかと思い、言葉を詰まらせた。煮え切らない私を見て、ロジェさんは少し不思議そうな顔をした後、ロジェさんは私にさらに追い討ちをかけ、
「いい?」
と言った。私はマリアーベルさんのことが少し怖いと思いながらも
「…、わ、わかりました。」
と返事をした。
恐る恐るついて行くとやはり、マリアーベルさんは私のことが好きではないらしく、ロジェさんにばかり話かけていたので、私はマリアーベルさんとロジェさんの後ろからついて行った。
ーいつもロジェさんの横にいるのは私なのに
と思ってしまった。自分の気持ちが怖くなる。まだロジェさんとは会って1ヶ月も経っていない。それなのに嫉妬心のようなものを持ってしまう自分はどうかしている。それにまだ1ヶ月も経っていないのに、いつもとは言えない。
ーただ私は助けただけの同居人で後ろからついてくるだけの存在なのに…
そう思いながら、二人の後ろをついて言った。




