第一話「転生」
あぁ、死んだのか..俺
さぁて、転生するかー。まぁ、そんなことあるわけないか...
そんなことを言いつつ、どこか期待している自分がいた。
そんな時、急に視界が明るくなり、瞼が少しずつ開いていく
(なんだよ、眩しいな....俺は死んだんだろ、寝かせろよ)
瞼が完全に開いた時、そこには一人の若い女が立っていた。顔はヨーロッパとかその辺の外国人のようだった
それにしても若いなー可愛すぎて抱きつきたいぜ!
で、何これ、誰なの?ここはどこだ?病院か?いや、病院にしてはなんか古臭いな。じゃあここはどこなんだ。
病院でなければ、俺は確実に死んでいるはずなんだが、ここは。
考えられるのは一つしかない、鈍い俺でもわかる。わかってしまう、
ここは別の世界、異世界だ!
そう思うと、心が高鳴り、ワクワクが止まらなくなっていった時
外から、若い男が急いで家の中に入ってきた
「だだいま、ついに生まれたのか!」
「お帰りなさいあなた、見てかわいいでしょ」
よくある新婚夫婦の会話だ、何と鬱陶しい、....ずるい
あっ、そうだ俺の体は!そうして自分の体を見ると
手はメロンパンのように丸く、足は短かかった。
これを見る限り俺は転移でわなく、転生だと確信した。
にしても、本当にあるんだなこんなことが、まぁ、奇跡とでも思っておこう。
数ヵ月後
俺はやっとハイハイで家の中を移動することができた。にしても、
(前世の記憶がある中で、かわいい母親に甘えられるのはサイコーだ。興奮はしないが)
やっと移動できるようになりわかったのだが、家の周りはどれも同じような家が数件あり、畑もあった。
人はさほど多くなく、小さい村程度だろう
しかし、小さい体は不自由だ。動きにくいし、すぐ疲れるし、おまけに階段は登り降りが大変だ。
慣れるまで時間がかかりそうだ。
一年の月日が流れた
最近俺は悩んでいる。何のことかというと、この世界が本当に異世界なのか不安になっていた。
(だって、一回も魔法を見たことがなかったんだよ、そりゃ心配にもなるよ)
どうしたものか、いっそのこと「魔法見せて」とでも直接いうべきか?
いやでも、何でそんなこと聞くのって、逆に怪しまれたりするかもしれない。ん〜
(あ、まずい...)
いつものように階段を降りている時に、うっかり足が滑ってしまって、そのまま落ちてしまった。
(いってー、階段から落ちるなんて、何年振りだ)
「大丈夫なのレオン。あなたー!」
母親は俺のこと心配し、父親を呼んでいる。
あぁそれと、俺の名前は 「レオン」というらしい レオン・グランベルト だ。何ともかっこいい名前で俺は嬉しいぞ
ちなみに、母親の名前は、セリーネ・グランベルトだ、こちらも可愛い名前だ
「何が起きたんだ」
少し遅れて我らが父親、グラディウス・グランベルトが家の中へと急いで戻ってきた。焚き火のために木を切っていたのだろうか、体は汗だくだった。
「聞いてあなた、レオンが階段から落ちたのよ」
「まぁまぁ落ち着けよ、そんなのよくあることだよ」
「でも....」
「だったら魔法でもかけてみたらどうだ?」
その言葉を聞き、俺の心は高鳴っていた。
(魔法だと!やはりここは異世界か!
ぜひとも、ぜひとも かけてください。魔法!)
「そんなこと言ったって、魔法なんて限られた人にしかできないのよ」
その言葉に俺の少年心がズタボロになった。
(いや、魔法はあるにはあるのか、よかった)
ひとまず、ここは異世界だ、それだけわかったら十分だ。
それにしても、異世界かー。
実際、これからどうしたものか。普通に生きていくのも一つの手なんだが、せっかくこの世界に来たんだから何かしたいよなー。
まぁ、それは後々考えるとして。とりあえず
やれるところまでやってみるか