第16話「“シスターズアルカディア”VS魔王軍④」
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魔王軍幹部、そのリーダーとも言える男、ビーシャスを相手に戦うわたくし、イツキとカズヒさん。
奴は“吸血鬼”との“半魔人”であり、その上“魔王の因子”と近い性質を持った存在で、いくつか魂を持つ上に、一度殺された方法に対して耐性を得ることが出来るそうです。
そして今、カズヒさんが自身の超能力『物質転移』で、ビーシャスの脳と心臓を同時に貫くという“吸血鬼”を殺せる方法を試しましたが、奴の魂を一つ減らしただけであっさりと復活し、その上二度と同じ方法では殺せなくなってしまいました。
「でも、それならあっちでセイラちゃんが戦ってる魔人が持ってる“影斬り”っていう刀を、あたしの『物質転移』で奪って、アイツの首を斬っちゃえばいいんだよね?」
“吸血鬼”を殺せるもう一つの方法、それは特殊な金属で作られた“吸血鬼殺しの刀”と呼ばれる刀で、その首を斬る、もしくは心臓と脳に繋がる血管を斬ること。
その刀の中の一本である“影斬り”と呼ばれる刀が、今セイラさんと戦っているキバトという魔人(厳密には転生したことで、魔人の肉体ではなくなったそうですが)の手の中にあります。
確かに、それをカズヒさんの『物質転移』で強引に奪い、それで彼の首を斬ってしまえれば良いのですが。
「しかし、彼の魂がどれくらいあるのか分からない以上、それは切札として取っておきたいですね。
彼の魂に関しては、“魔王の因子”の劣化コピーというような言い方をしていましたので、そこまでは多くないと思いますから、なんとかわたくしで削れるだけ削ってみましょう。
“吸血鬼”を殺すだけなら、方法はいくらでもありますし」
「だね。
“影斬り”を使う前にイツキちゃんが殺しきっちゃってもいいしね!」
「ふふ、そうですわね」
『さて、作戦は決まったか?』
「随分と余裕ですのね?
わたくし達を誰だと思っておりますの?」
『そういうお前こそ、ここが“ワールドフラワレス”でないことを忘れていないか?
この世界、“ワールドアクア”では精霊力は無限では無いのだぞ、【精霊姫】?』
そう、問題があるとすればそこです。
この世界、“ワールドアクア”の精霊力は、“ワールドシルヴァネア”などに比べると比較的精霊力が満ちている世界ではありますが、“ワールドフラワレス”のように無限に湧き出てくるわけではなく、力の復活までにしばらく時間がかかるということ。
「わたくし達の心配をして下さるなんて、本当に親切ですわね。
ですが、心配は御無用ですわ」
わたくしは、早速お兄様の加護という切札を一枚切りました。
「光の精よ、来たれ!『ホーリーシールド』!」
『何…っ!?』
わたくしは、ビーシャスの周囲に『ホーリーシールド』を張りました。
『貴様、何のつもりだ!?』
「『ホーリーシールド』は鉄壁の盾です。
どんな物理的な攻撃も、術による攻撃も防ぎますし、人の出入りも不可能にします、勿論『影移動』や『転移』魔術による脱出も不可能ですよ?」
『それで、この俺を閉じ込めたというわけか?
しかし、それがどうした?
『ホーリーシールド』とて永遠に持続するものではない。
光の精霊力が無くなれば、自然に解除されるものだ』
「ええ、ですからこうするのです。
『インフェルノバースト』!」
わたくしは、『ホーリーシールド』に向けて『インフェルノバースト』を放ちました。
『な…っ!?』
「あらゆる術を防ぐと言いましたが、例外はあります。
『ホーリーシールド』は、術者の意思によって通すモノを選別出来るのです」
要するに、術者本人の術は勿論、術者が望めば任意の相手の任意の術も通すことが出来るということ。
この性質を利用して、前世でもお兄様が敵を閉じ込め、閉じ込めた敵をわたくしが燃やし尽くすという最強コンボ術を駆使して、数多の強敵を屠ってきました。
なので、わたくしの放った『インフェルノバースト』は、『ホーリーシールド』を貫通し、中で大爆発を起こしました。
なお、貫通した後は、『ホーリーシールド』を、炎や熱は勿論、空気の出入りも出来ないように調整します。
そうすると、中の酸素が尽きるまで炎が延々と燃え続けることになります。
余談ではありますが、普段、お兄様が何気に『ホーリーシールド』を使っていますが、実は酸素などの出入りは出来るよう、細かい調整を行っていたりするのです。
これは光の精霊術の使い手が少ない故に、精霊術師の間でもあまり知られていない事実だったりします。
閑話休題。
「まずは炎による“焼死”。
そして、酸素不足による“窒息死”、“吸血鬼”も生きるのに酸素は不可欠ですからね。
これで、一気に二つの魂を失ったことになります。
さらに、」
わたくしは『ホーリーシールド』の範囲をさらに狭め、灰から復活した後に窒息死してから復活したビーシャスを『ホーリーシールド』で左右上下から押し潰しました。
「これで“圧死”、最初のカズヒさんのと合わせて、合計四つの魂を失ったことになりますね」
「な、何気に容赦ないね、イツキちゃん…」
「容赦をしていては、こちらの命が危ないですからね」
ビーシャスを完全に押し潰したところで、『ホーリーシールド』が消え、わたくしの“炎化”もほぼ同時に解除されました。
どうやら、炎の精霊力が無くなったようです。
「もう少しいけるかと思いましたが…、カズヒさん、後は任せます」
“ワールドアクア”の精霊力は、復活するまでの時間がそこまで長くはないので、ある程度したら再び術を使えるようにはなるでしょうが、『スピリット』を使える程の力の回復を待つ時間は無いでしょう。
せいぜいが簡易術の一発か二発程度、といったところでしょうか?
「オッケー!風の精よ、来たれ!『スピリット』!」
ぺしゃんこになったビーシャスが、完全に復活しきるのを待つ前に、カズヒさんが『スピリット』で“風化”し、超高速状態に入りました。
そして、復活目前のビーシャスに向けて、同時に術を放ちました。
「『ウィンドカッター』!『ウィンドカッター』!」
放たれた二振りの風の刃は、見事なまでに同じタイミングで、ビーシャスの頭と胸を切り裂きました。
『ぐぁアアッ!?』
「さっきは直接脳と心臓にナイフを突き刺す方法だったけど、今度のは風の精霊術で脳と心臓を切り裂く方法だから効くハズだよね?」
『おのれ…ッ!小癪な真似を…ッ!!』
再び蘇ったビーシャスは、左手で胸を抑えながら、右手で『シャドゥアロー』を放ってきました。
それをカズヒさんは風を操って盾にしつつ、自らはその纏った風で高速移動し、ビーシャスの背後へと回り込み、両手を銃の形にして、伸ばした人差し指の上にそれぞれ三枚ずつの黄色いコインを『物質転移』で出現させ、縦に並べました。
そして、霊力を流し込んだそれらのコインを、左右同時に親指で弾きました。
「『雷迅虎爪斬』っ!!」
霊能力『メダルシュート』は、霊力をコインに込めて放つ術ですが、カズヒさんの場合、コインの色や組み合わせによって、その効果を変えることが出来るらしく、黄色だと速さと貫通力に特化した効果になるらしく、放たれたコインの弾丸は、同時にビーシャスの頭蓋と左胸を後ろから貫きました。
「これで六つ目っ!さて、後いくつ残ってるのかな!?」
『…ちぃっ!小娘だと思っていたが…、さすがはかの英雄の妹か…!
だが…!これ以上は殺させんぞっ!!』
再度復活したビーシャスは、カズヒさんへ向けて『シャドゥアロー』を連続で放ちますが、カズヒさんは高速移動でそれを避け続けます。
『くっ…!?ただの“風化”で何故ここまで自在に動き回れる!?』
“風化”による高速移動は、“雷化”や“タキオン粒子”による加速などと違って、思考や視覚、聴覚の加速までは出来ないため、基本は“何も無い直線距離を高速で移動する”くらいにしか使えない(安全性を無視すればその限りではないですが)技なのですが、カズヒさんは天性の才能なのか、勘が特に優れているのか、縦横無尽に高速で移動することが出来るようなのです。
「超能力者であり、精霊術師でもあり、霊能力者でもあって…、さすがチート主人公体質のカズヒさんですわ」
そして、避けながらも次の攻撃の準備を進めており、その両手には赤いコインが三枚ずつ並べられていました。
赤いコインは、決して消えることのない炎と何モノをも貫く強い意思の力が込められています。
カズヒさんは斜めになりながら『シャドゥアロー』を避けると、そのままの体勢で狙いをつけ、ビーシャスへと必殺の二撃を放ちました。
「『炎の不死鳥』っ!!」
炎を纏った二羽の不死鳥がビーシャスへと向かって飛んでいきます。
対してビーシャスは、攻撃の手を止めて、自身の前方に『シャドゥシールド』を何重にも張り、カズヒさんの攻撃を防御しました。
「嘘っ!?」
『これ以上は殺させんと言っただろうッ!!『シャドゥバースト』ッ!!』
「くっ!?『ウィンドシールド』っ!!」
広範囲攻撃である『シャドゥバースト』を完全には避けきれないと判断したカズヒさんは、『ウィンドシールド』で一部分の攻撃を防ぎつつ、高速移動で術の範囲から逃れ、ダメージは最低限に留めたました。
しかし、そろそろカズヒさんの方は風の精霊力が尽きて限界を迎えるでしょう。
そうなる前に、わたくしの方も動く準備をしておきます。
そのために、二人の行動の一挙手一投足を見逃さぬよう、精神を集中させます。
『…そろそろ、限界のようだな』
「え?…あ、しまった!『スピリット』が解け、」
『もう逃さんぞッ!』
カズヒさんの『スピリット』が解けた直後を狙って、ビーシャスが『影移動』を使って、カズヒさんの目の前に移動すると、ほぼゼロ距離からの『シャドゥアロー』を放とうと手をカズヒさんに向けました。
「そうはさせませんわよ?」
『何…ッ!?』
しかし、その行動を読んでいたわたくしは、ビーシャスの背後へと最短で回り込み、その後頭部へ回し蹴りを叩き込みました。
『ガ…ッ!?』
「イツキちゃん!?」
「わたくし、これでも接近戦も出来ましてよ!
さぁ!今ですカズヒさんっ!!」
先程、ビーシャスはカズヒさんの『炎の不死鳥』を受けるのではなく、『シャドゥシールド』で防御しました。
ということは、これ以上魂を削られるわけにはいかないということでしょう。
であれば、この機を逃すわけにはいきません。
カズヒさんはわたくしの意図を理解してくれたようで、『物質転移』でセイラさんと戦っている魔人キバトの持つ“吸血鬼殺しの刀”、“影斬り”を奪い、わたくしの回し蹴りで一瞬意識を飛ばしたビーシャスの首へ向けて刀を振るいました。
「やぁああああっ!!」
しかし“影斬り”は、ビーシャスの首にかかりましたが、その首を落とすことなく、ポキリと折れてしまったのです。
「ええっ!?」
「そんなっ!?」
『残念だったな、【精霊姫】達よ、その方法では私は殺せんのだ』
「…ッ!?カズヒさん、逃げますわよっ!!」
次の瞬間、魔力を感じないわたくし達でも、ゾクッとする程の力を感じ、咄嗟にわたくはカズヒさんに抱きついて、その場から出来るだけ遠くへと逃げるようダッシュしました。
『私が“吸血鬼”だと分かり、なおかつキバトが“吸血鬼殺しの刀”を持っていると知れば、それをお前達が切札にするのは分かっていた。
だから、私はすでに“影斬り”で一度死んでおいたのだよ、この戦いの前にな!
そして、切札で勝利を確信した今、お前達にはスキが生まれる…ッ!
これで最期だ!!『シャドゥエンドバースト』ッ!!』
ビーシャスの放った上級クラスの魔術は、周囲の木々を吹き飛ばしながら、逃げるわたくし達にも迫ってきます。
全力で逃げますが、結局逃げ切れず、わたくしとカズヒさんはビーシャスの放った魔術に飲み込まれ、視界が真っ白に染まっていきました…
*
周囲一帯を吹き飛ばし、更地にしたビーシャスは、イツキとカズヒが消滅したことを確認し、セイラとキバトの戦う場へと赴いた。
その彼の手には、キバトの持っていた“影斬り”とは別の、新たな“影斬り”が握られていた。
キバトとセイラは、戦いながら、元いた場所からかなり離れた場所へと移動していた。
これは、キバトとビーシャスの作戦で、キバトがセイラに『影移動』を上手く使わせながら、出来るだけ戦闘場所を離すよう誘導していたのだ。
そうして、互いの戦況を確認し辛くさせ、ビーシャスはわざと魂を減らして追い詰められたフリをして、カズヒに『物質転移』でキバトの“影斬り”を奪わせ、勝利を確信させたところで二人を倒す。
同時にセイラの方は、“影斬り”を奪われたキバトに何も出来ないと油断させたところを、ビーシャスの持つ“影斬り”で倒す。
その作戦通り、イツキとカズヒを退けたビーシャスは、『転移』魔術でセイラの背後に移動し、その首を“影斬り”で切断した。
「な、に………?」
『これで終わりだ、“真祖”の“吸血鬼”よ…』
勝った!
一番厄介な相手である“真祖”の少女と、【精霊姫】、そして謎のチート少女を三人同時に片付けられた!
『これで、もはや私達を邪魔する者はいなくなったッ!!
はははははははッ!!』
『それはどうかの?』
勝利を確信し、高笑いするビーシャスの耳に、聞こえるハズのない少女の声が聞こえてきた。
それは、たった今、彼が殺した、首を斬られた少女の声だった。
『死ヲ入レ替エル』
パチンッ!と指を鳴らすような音がしたかと思うと、直後、ビーシャスに永遠の死が訪れたのだった……
*
『なっ…、何が…ッ!?
ビーシャス様!?ビーシャス様ッ!!』
突然目の前で倒れ、死体となったビーシャスに駆け寄るキバト。
たった今、自分達の勝利が確定したハズだった!
なのに、何故、ビーシャスが死んでいるのか!?
一体、今の一瞬で何が起きたというのか!?
「それを、あなたが知る必要はありませんわ」
『え…、』
「炎の精よ、来たれ!『フレイムアロー』っ!」
キバトは、わけも分からないまま、背後に立っていた無傷のイツキちゃんの精霊術を受けて、呆気なく絶命した。
「ふっ、切札で勝利を確信した今、お前達にはスキが生まれるんだぜ…?」
あたしはビーシャスから言われたセリフをそのまま返してやった。
「言うたところで、当の本人らには届いておらぬがの」
そう言ったのは、やはり無傷のセイラちゃんだ。
「それにしても、相変わらずセイラさんの能力はえげつないですわね…」
「それを言うならお兄ちゃまの、というか『ホーリーシールド』もチートじゃろうが。
ビーシャスのあの術を無傷で受け切るとは…
さすがの妾も直前までヒヤヒヤしておったぞ…」
というわけで、ここからは種明かし。
あたしとイツキちゃんが助かったのは、あたしがお兄ちゃんの加護で光の精霊術『ホーリーシールド』を使ったから。
実は、イツキちゃんがビーシャスに対して『ホーリーシールド』を張り、その後光の精霊力切れで『ホーリーシールド』が解除されたように見せかけるため、わざと早めに解除して、光の精霊力を少し残しておいたのだ。
それから、時間によって回復した光の精霊力も合わせて、あたしが張った『ホーリーシールド』により、ビーシャスの放った魔術『シャドゥエンドバースト』を無傷でやり過ごすことが出来た。
そして、その後は見つからないようにイツキちゃんの『ファイアボール』で地面に穴を開けて、息が出来るよう『ホーリーシールド』は張ったまま、地面に潜って待機していた、というわけだ。
「ビーシャスがあまりにも簡単に命を捨て過ぎているので、何か企んでいるだろうと考えた時、自ずとあたし達に“影斬り”を使わせようとしているのだろう、ということに辿り着きました」
「あたしはそんなこと考えもしなかったけどね!」
「じゃが、お主ら、よくあの場面で何の相談もせず、あそこまでの連携が出来たの?」
「「そりゃ、イツキちゃん(カズヒさん)を信じてたから(ましたもの)」」
「さすがカズヒお姉ちゃまに、イツキお姉ちゃまじゃ」
「そういうセイラさんも、かなり離れた場所からわたくし達の戦況が分かっていたようですが…?」
「いや、妾とてほとんど分からんかったぞ?
ただ、キバトの“影斬り”が、カズヒお姉ちゃまの『物質転移』で普通の刀にすり替えられたと分かった直後、妾でも感じる程の魔力の波動を感じた時、一瞬ドキッ!としたのじゃが、同時にイツキお姉ちゃまがこの程度の相手にやられるわけはないと思い、その瞬間、ビーシャス達の狙いと、その更に裏をかいたイツキお姉ちゃま達の狙いにピンと来て、ワザと奴に首を斬らしてやった、というわけじゃ」
「あの一瞬でそこまで考えが及ぶセイラちゃんもやっぱスゴいよ…」
「セイラさんの能力を事前に教えてもらっていて幸いでした。
でないと、『死ヲ入レ替エル』を真の切札にした作戦は思いつきませんでした」
セイラちゃんの紅の魔術、“吸血鬼”の“真祖”のみが使える秘術中の秘術、『死ヲ入レ替エル』。
これは、ごくごく簡単に言うと、自身の死を他人に押し付けるという術、らしい。
「妾の死と同時に発動させられる術で、生涯に一度しか使えん秘術中の秘術じゃ。
自身の死という事象を相手に押し付けるわけじゃが、“死”という事象そのものを相手に押し付けるのじゃから、魂がいくらあろうと関係なく死に至らしめるわけじゃ」
「本当、嘘みたいにチートな術だよね…」
「即死攻撃を使えるお主に言われたくないわ。
それに、この術はさっきも言ったが、生涯に一度しか使えんし、発動タイミングも死と同時じゃなければいかんから、ミスればそのまま死ぬだけじゃし」
「しかし、セイラさんなら成功させると信じておりましたわ」
「やれやれ、簡単に言ってくれるわい…
まぁ、前世でも一度成功させておるるし、“影斬り”が出てきた時点で、今回もいざとなれば使うつもりで覚悟はしておったしの」
「それって、キバトが、セイラちゃんが前世で“影斬り”で殺されたことがある、って言ってたやつ?」
「そうじゃ。
あの時も、『死ヲ入レ替エル』で、“影斬り”使いを返り討ちにしてやったわ。
じゃが、その事実を知られると色々厄介じゃから、妾はそのまま殺されたままにしておいたし、“吸血鬼殺し”共も、“真祖”に“影斬り”が通じんかったという事実は隠しておきたかったようで、後世には妾が“影斬り”で殺されたという事実のみが伝わったわけじゃな」
「ま、何にせよ、これで後はヒカリさん達とお兄様達が上手くやってくれるのを祈るだけですわ」
「まぁ、お兄ちゃま達もじゃが、ヒカリお姉ちゃま達も大丈夫じゃろ」
「うん!あたし達は家族皆のことを信じてるもんね!」
そう、きっと皆なら大丈夫!
そして、夜が明けた時には新たにヨウコちゃんも家族としてあたし達“シスターズアルカディア”のメンバーになってるハズだ!




