1
気に入ってもらえると嬉しいです
「なぁ咲英語の教科書貸して」
「バカかお前俺ら同じクラスなんだから俺が使うだろ」
「いや知ってるけど」
「おちょくってんのか?」
そうこのバカな提案をしてきたのは小さい頃からの付き合いの海斗だこいつは昔から頭は悪いのに口だけが達者で周りから好かれていて、これは大事な事なので2回いうが頭が悪いのに顔もいいので女子からの人気もある
別に羨ましいわけじゃないんだからな
「あっそんなこと言うと真奈さんのこと聞いてやんねーぞー」
「あー教科書かすんで許してください」
「何バカなこと言ってるのよ、そんなことしたら咲夜の教科書がないじゃないあっ、でもそれでもいいわ咲夜には私の貸してあげるから海斗は咲夜の使いなさいよ」
「それなら佳奈のを海斗が使えばいいじゃねーか」
「いいのよ。細かいことは気にしないの」
さっきから意味不明な事を言っているのは俺と海斗と小さい頃からの付き合いの佳奈だ。こいつも俺とは違って友達も多いし容姿も整っているので男子からすごい人気だ
そして俺はというと海斗と佳奈と仲がいいからとハブられてはないが友達はほとんどいないし、容姿はごく普通でよくそこらにいる一般の高校生なのだ
◇
「なぁ海斗、真奈さんと出かけるにはどうすればいい?」
「咲はほんとに真奈さんが好きだな、真奈さんのことなら妹の佳奈に聞けばいいじゃねーか」
「バカかお前いくら小さい頃からの付き合いでも、佳奈の姉の真奈さんのことが好きだから出かける日程を組んでくれなんて恥ずかしくて言えねーよ」
「そんな正直に言えなんて言ってねーだろ、誤魔化しながら聞くんだよアホだな」
「そんなこととっくに試したわ。そしたら佳奈のやつなんか不機嫌になるんだよな」
佳奈から聞けたらどんだけ楽なことか、真奈さんは佳奈の姉で小さい頃からの俺の憧れで好きな人だ
あのクールな感じで美人で周りからも慕われていて
そしてこんな俺にも優しい恋に落ちないはずがないんだよなー
「俺はなんで不機嫌になるのかわからないお前を不憫に思うよ」
小さい声で海斗がぶつくさ言っているが何言ってるかわからないけどどうせ嫌味だから無視した
◇海斗視点
「おい佳奈提案なんだけどもうそろそろ告ったらどうなんだよ」
「ほんとバカね、咲夜は真奈姉の事が好きなんだから無理に決まってるじゃない。それより咲夜を私に振り向かせる方法を考えてよ」
さすがの俺でもこの案はアホだと思うけど思いつかねーしな
「だからそれが思いつかないから今告れって言ったんだよ、咲はほんとに小さい頃からずっと真奈さんにぞっこんだからな、それに佳奈があんなにアピール毎日してるのに気づかない咲も鈍感すぎてやばいし」
「まぁでも鈍感だから助かってるっていう点もあるしね、いつも真奈姉はクールだけど私が家に帰ると咲夜は今日どんな感じだったとか聞いてくるんだからね」
「完全に両思いじゃねーか。もう諦めろよ」
「簡単に諦め切れるわけないじゃない。それに真奈姉には悪いけど私は咲夜に振り向いてもらう気でいるしね」
佳奈はほんとに一途で真奈さんには悪いけど俺も佳奈の応援をしたくなってしまうわけでこうやってたまに話を聞いてやっているのだ
「海斗は好きな人いないわけ?」
「俺はお前らをみてるのが一番楽しいからいいや」
「変わってるわね昔から」
「そりゃどうも褒め言葉として受け取っとくわ、それよりこういうのはどうだ今週の日曜日に咲夜に三人で出かけようって誘っといて俺がドタキャンするから2人で出かけてアピールしてこい」
咲夜は2人で出かけようって言っても俺を誘おうとしそうだしな
「名案ね海斗少しは頭良くなったんじゃない?」
面白いと思ってくれたらブックマークをつけて次の話をお待ちください
お願いします