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ナナシの使い(仮)  作者: りふれいん
第四章 それぞれの決意と失踪
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第85話 怪しき2人、その正体

半年以上放置してました。はい。すみませんでした。

弁明はしません、またちまちま書いていくつもりですので読んでいただけると嬉しいです。

 ドラゴンゾンビの横をすり抜けて、召喚したと思われる術者の下へ向かったナナシ。

 逃げきれないのを悟ったのか勝てると思ったのか、灰色のフード付き襤褸切れを被った人物が待っていた。

『魔力を感じない』謎の空間、その手前で。ただしそこはマリアを追いかけて見つけた場所とはまた別の位置に存在していた。森の端、高さ50メートルはあるだろう崖の下に。

 そしてそこには追いかけていた人物以外にも同じような襤褸切れを被った者がもう1人待っていた。



「追いかけっこはもう終わりか?悪いが暇じゃないんでな、そこにいるお仲間さんも纏めて捕まえてやるから大人しくしてくれねーか?」


「なるほど、貴様がナナシとやらか。ドラゴンゾンビを潰してから来ると予想していたがまさか放置して真っ直ぐ来るとはな。

 大事なお仲間たちを見殺しにしてまで『あの女』が大事か?出自不明のファスター登録のSランク冒険者よ」


「あー、そのことなんだがワリィな。弱体化状態のあんな紛い物でウチのメンツを倒せると思わんこった。

 本来なら『災厄級』の強さなんだろうがあれならどう頑張ってもBランク上位止まりだろう。そもそも成体じゃないドラゴンだったしな、まだ子どもか若手だろ?あのドラゴンゾンビの素材は」


「お、おい!呼び出したはずのドラゴンゾンビの反応が無くなったぞ!?あの変人からもらった道具もうんともすんとも反応しない!本当に倒されちまったのか!?」


「…貴様は一体何者だ。あの場にいた最高戦力は貴様、そして次点で謎の執事。この短時間で討伐などあり得んぞ?一体何をしたのだ」


「まぁウダウダここで時間稼ぎのような会話はしたくないんでな、とっとと捕まってくれよ…っと。こんなもんか?『亜空間結界』発動」



 その一言でナナシとフードの2人をユキとの戦闘にも使った『時間の流れる速さを変える』結界で囲い込む。



「むっ、これは…次元が違う?いや、空間を一時的に創造し固定、それに時間の流れる速さも違うようだ。なるほど『時空間魔法』の使い手でもあったか」


「へぇ、なかなか博識じゃねぇか。お察しの通りこれは『時空間魔法』で作った俺特製の亜空間だ。

 ただしそこに闇と光も混ぜて色々いじくりまわしてるから脱出は一筋縄ではいかない。攻略法はないこともないが…現実的なのは『術者を気絶、もしくは殺害』になるよな?あとは…『強制隷属』だよな、そこの奴隷商人さんよ」


「なっ!?なぜ俺の正体に気づいたんだ!臭いは完璧に誤魔化し済み、それどころかこの都市からも正規の手順で脱出済みだというのに!」


「簡単な話だ。ドラゴンゾンビの呼び出しは別人だろうが、あれと繋がってる隷属効果のある道具。そこから流れてた魔力と、王城でリスティルと奴隷契約した時の魔力。それが全く同じ質をしている。

 それだけでも同一人物だとわかるが、筋肉の動かし方、焦った時の呼吸法…色々判断材料はある。

 それに…リスティルの奴隷契約も本契約じゃなく仮契約だった時点で怪しいと踏んでたからな。俺以外に仲間の2人も気づいていたけどな」



 気づいていた2人というのは悪魔族であるアスモ、それと元々ナナシのスキルであったサラである。

 本契約していた場合、自分の考えを口に出すことはおろか文字に起こすことすら不可能になる。

 リスティルは自分の確固たる意志を持ち、話し、行動していた。その時点であの時の契約は仮であると決定づける証拠に十分だったのだ。



「ま、時間なら気にせず好きなだけ抵抗してくれ。既に理解していると思うが、結界内は俺以外能力が弱体するようにもいじってあるんでな。あんま拷問とか好きじゃないから自主的に色々と話してくれると助かるんだが…」


「…ちっ、外との連絡も取れなくなっているか。これだから戦闘できない奴隷商人なんかと組みたくなかったんだよ!簡単に身分なんざ明かしやがって…知らぬ、存ぜぬで通すとかの知能はないのか、ここの国民は!」


「あ、あなたが私を越境まで警護する役目だったのでは!?一介の商人に戦闘力など求めないでいただきたい!そもそも私は王の信頼を獲得するほどの人材なのだぞ!?その価値がわかるのか、魔法使い風情が!」


「あー、喧嘩するのは構わないんだが…『ここの国民』『越境まで護衛』って言葉が出たということは魔法使い君は少なくともここの国の人間ではない。つまり、主犯…もといお前らの雇い主は他国ってことなんだな」


「…ちょっと喋りすぎたか。だが俺をただの魔法使いと思ってもらっては困る!たかだかSランク、全力を出せば貴様程度の人族一捻りにしてくれるわ!」



 魔法使いの男が叫ぶ。頭から被っていたフード付き襤褸切れがはじけ飛ぶ。

 見る見るうちに身体が巨大化し、全身に固く鋭い毛がびっしりと生え揃う。

 …数秒後、そこにいたのは身長5メートルはあろう大きさの人狼だった。

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