第66話 使用人達の能力、その戦力
前日投稿できなかった分になります。14時に本来の本日分の話を投稿します。
「ああ、集まってくれたか…ちょっと待ってくれ。もうすぐ食べ終わるから…」
「いえいえ、ごゆっくりとお楽しみくださいナナシ様。我らは主より先に休むことなど致しません。
まぁ…1名泣きじゃくっておりますので代理で私緑のカレラが対応いたしますので」
「本当に心配性だな、テスタは…少しは俺を信用してほしいもんだ。なぁ、そう思うだろサラ?」
「そうですね、マスターは女心を少しは学ぶべきだと…いえ、なんでもありません。
彼女は、というよりメイドたち全員に言えることですが数日間マスターは屋敷を空けていたのです。
仕えるべき主に会えないのは使用人にとって寂しいと思うものではないのでしょうか」
「そ、そういうものなのか?それは悪いことをしたな…テスタも今日はすまなかった。
俺から誘っておいて用事を押し付けて帰してしまって…」
ナナシ達が森へ向かう際、テスタも一緒に連れて行こうとしていたのだがとある用事を頼んでいた。
使用人という立場上、わがままを言う訳にもいかずに主の指示を聞くしかできなかったテスタは涙を飲んでその依頼を引き受けた。
ナナシがテスタに頼んだのは城の内部の観察及び情報収集だった。
森へ転移してから即座に城への転移陣を発動させ、テスタを送り込んでいたのだ。
情報収集は確かに大切、その上一度裏切られた相手なら尚更だ。だがテスタはナナシと離れたことが何よりも辛く、『せっかく一緒にいれる時間ができたのに…』と酷く落ち込んでいたようだった。
「い、いえナナシ様…主の命に従うのが我ら使用人でございます、私情など挟まないでください…」
「旦那様…埋め合わせはしっかりしなくてはいけませんわ。明日1日は外出せずに使用人たちと一緒にいてあげてくださいな」
「ぐ、アスモにまで言われるとは…まぁ特に何をするかとか考えていなかったしな。
出国前に羽休めするのも確かに大事、か…」
「何かするのであればマスターご自身ではなく私が動きます。マスターの大切な相棒なのですから…」
そう言ったサラの頬は少し赤くなっていた。自分では気づいていないようだが、鈍いナナシでさえ気づいてしまうほどだった。
数日前ナナシが仮死状態に陥った時から感情を表現できるようになってきていた。
常に賑やかなナナシの周囲、変化が起きてもおかしくはないが、感情に乏しい彼女が見せたのは明らかに『恋』だった。
「…っとそうだった。使用人全員のステータスを確認したい。『鑑定』してもいいか?」
「既に把握されてると思っておりましたが…許可など必要ありません、ナナシ様。
私クラウ含め使用人全て、ナナシ様の御心のままなのです。是非ご確認ください。
…というより、私も自身のステータスを知っておきたいですな」
「そうか、『鑑定』はレアなスキルだったな。…それじゃ全員纏めて見させてもらう、『鑑定』」
名前:クラウディウス
種族:????
状態:正常(服従:ナナシ)
特殊スキル:『模倣』
常用スキル:『万能感知』『魔法知識(闇)』『戦闘知識(素手・短剣・暗器)』『魔力操作』『念話』
ステータス
腕力:S
魔力:A
敏捷:SS
抵抗:S
幸運:B
名前:テスタロッサ
種族:????
状態:正常(服従:ナナシ)
特殊スキル:『模倣』
常用スキル:『万能感知』『魔法知識(火)』『戦闘知識(暗器)』『魔力操作』『念話』
ステータス
腕力:A
魔力:S
敏捷:S
抵抗:A
幸運:S
特殊スキル:『模倣』…指定した生物が使用したスキルを真似ることができる。
ただし常用スキルのみ、及び消費魔力も同じ量消費する。使用制限は無し。
「とりあえず紙に書き出しておいた。テスタ以外の4人はテスタと同じステータスで、魔法がそれぞれ違う属性ってだけだったな。
テスタが火、ウルティマが水、カレラが風、ベレッタが闇、エスプリが光だ」
「私は近接戦闘が本職とは言え、ここまで尖った形なのは執事としてバランスがよろしくないですな…」
「それにしてもナナシ様、クラウ様や私どもメイドのステータスなどなぜお調べに?
ご命令とあらばこの身と命を投げ捨ててでもお守りする覚悟はできておりますが」
「あ、すまん忘れてたな。俺は守られるどころか神ですら殺せないほどらしいぞ?
そんな俺が常にそばにいるとは限らないからな、それぞれの実力をはっきりさせておきたかったんだ。
…だがこれなら俺は安心して任せられそうだ。クラウを筆頭に6人で1部隊として活動もできるな」
ナナシ、サラ、ユキの3名のステータスが軒並み高いのだが、それに追随するアスモとクラウ、バランスの取れたメイド5名。
ここまでの戦力が揃うのは『転生者』集団くらいだろう。ただし使用人たち6名で『転生者』30名ほどの戦力になるが。
だがあくまで彼らは使用人が本職である。このステータスも『主であるナナシに恥じぬため』自ら身に着けたもの。
ナナシ達がダンジョンへ修行しに行ってる間、クラウの指導のもとメイドたちも修行していたのだ。
その結果がアリウス襲撃時に見せたあの殲滅戦だった。
「ナナシ様にどう足掻いても勝てる気がしない理由が神でも殺せないそのお身体なのですね。
まだまだ鍛えがいがある、ということですな。この老骨に鞭打って、一矢報いることができるようにしておかなくてはなりませんな!」
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