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7撃目 砕児、舞う!僕的な女の子

戸をぶっ壊して、勢いよく教室を飛び出した俺は廊下にいる人も構わず振り飛ばして生徒指導室へ全力で走る


そして目的地に着き、戸を勢いよく開け放つ


「よお、まってたぜ」


「・・・」

俺は無言のまま、室内の机を蹴飛ばし、威嚇する

通常であれば、それに驚く間に隙が出来て、殴り掻かれるのだが、薮沢はちがった

驚くどころか、瞬きすらしなかった



俺は薮沢に右フックをしたが、片手で止められカウンターで顎に一発喰らってしまった


「ハハッ、こんなもんか!」

そう言うと薮沢は俺にラッシュをしてきた


「くっ、新治は何処へやった!」

薮沢の連打を辛うじて受け流しつつ尋ねる


「んっ、ああ、あの雑魚か?そいつなら今頃、ある場所で吊されて・・・」


ドゴッ


言いかけた薮沢は壁に吹っ飛んだ


俺の正拳突きで


「俺のダチに何してくれてんだ?このクズが!もう加減しねー」


俺は学ランを脱ぎ捨て、中に着ていた、計60kgの重りの内の半分を外す


「なんだ、その重り?」

フラフラと立ち上がった薮沢は不思議そうに俺を見る


「拘束具だ、間違っててめえみたいな奴を殺しちまわないようにするためのな!」


そう言って、薮沢に接近する


俺はジャンプして回し蹴りを腹に打ち込もうとしたが、薮沢に読まれて受け流され、カウンターのフロントキックが来た!

しかし、俺は体を捻り、回し蹴りをしてない脚でさらに回転回し蹴りを薮沢の頭目掛けて狙う


「あまい!」

薮沢は肩を上げて受け止め、衝撃を和らげた


俺をナメてもらっては困る!

とっさに着地する前に最初に回し蹴りをした脚で薮沢の脚を蹴り払う!


「うおっ!」


「アメェのはオメエだよ!」

俺が今やったのは、三段空中回し蹴りで、薮沢はそれを防ぎ切れなかった!

バランスを崩した薮沢は片手を床につき、転がりながら受け身をとる、だがこれも予想通り!


着地と同時に器械体操のようにまた飛び上がり、体を捻りながら手を床につき、脚を薮沢の延髄に振り下ろす


「まだ、終わらねえよ!」

俺はさっきの一撃で、沈んだ薮沢を両手のみ床につきながら、回転して下から顎を蹴り上げて、連打を浴びせ起こす!

そこから足を床につけ、薮沢の後頭部を手で掴み、そのまま顔面に膝蹴りを打ち込む!


グシャー


鼻が潰れた薮沢は、仰向けのまま、倒れた!


文字通り、潰した!

だが、そんな事言ってる場合じゃない


「おい!新治は何処にいる?」

だが、返事がない


「チッ、使えねー」



薮沢から手を離し、教室の見張りをしている薮沢の下っ端に脅した


「新治は何処にいる!?」


「しっ、知らねーよ」


「そうか、役に立たねーなら、こっちにもそれなりの・・・」


「わかった!わかった!しゃべるからその物騒な物をしまってくれ!」


何を取り出したかは、想像に任せる。

手下によると、新治は体育館倉庫に縛られて眠らされているらしい


新治は俺を呼び寄せるための囮だったようだ

それを、聞いて安心した俺は、外した重りを付け直して自分の教室に戻ることにした







「あれ、砕児さん。新治さんは?」


「ああ、なんか体育館の倉庫で眠らされてるらしいよ」


「助けなくていいんですか!?」


「いや、眠てるだけだし大丈夫だろ」


「そんなの酷いです!助けなければ」


「えー、めんどいからお前だけで行ってくれ」


「わかりました、行ってきます」


「いってらっしゃーい」




・・・10分後


「おい、砕児!見捨てるとはどういうことだ!」


「寝てただなけなんだろ?」


「俺は手足を縛られてたんだぞ!」


ああ、そんな事言ってたな


「まー、結果オーライと言うことで」


「お前、少しは反省しろよ!」


「まぁまぁ、新治さん落ち着いて。

さっき、砕児さんは新治さんが捕まったって聞いてすっ飛んでいったんですよ!」


「バカ、余計な事言うな」


「本当か!?砕じー、そんなに俺の事をー」


「キモい!」

新治が抱きついて来たので、反射的に殴ってしまった



「何すんだよ!」

新治は殴られた頬を摩りながら怒ってきた


「すまん、キモすぎて殴っちゃった」


「何その精神と肉体へのダブルダメージ」


「まぁ、無事でしたしいいじゃないですか」



祐樹が割り込んで、新治は煮え切らない顔をしていた。




そんなやり取りをしていると、背後から



「ねえ、さいーー」


突然、背後から呼ばれたため反射的にその人の腕を掴み、後ろで固めてしまった


「イタタッ!何するの、離して」


「命が惜しればけ、俺の背後に立つな!」


「ちょっ、どこのゴ○ゴだよー」

見るとそこには、小柄な女の子が


「あっ、ゴメン!いきなり話しかけられたから。っていうか君、誰?」


「ひっどー、クラスメートだよ!名前は知らなくても、顔は覚えてよ!」


「いや、俺って目を合わせると、何故か逃げられるから顔を覚えるの苦手なんだよ」


(だろうな)って顔をしていた新治をぶん殴る


「なんで、逃げられるの?」


「そりゃー、・・・俺が怖いからだろ・・・」


「どこが?」


「いや、ケンカ強いし、避けようと思うんじゃない?」


「そうかなー、ケンカ強い方がカッコイイと思うけどー」


「そうか?」


「うん!」


「まぁ、そんな事はどうでもいい。俺になんか用があるんだろ?」


「あっ、そうだった!あのさー、昨日病院に居なかった?」


「・・・ああ」


「僕のおじいちゃんがその病院に入院しているんだけど、その隣に椎名って人がーー」


俺はその子の手を引っ張り、廊下に出る


「ちょっと、どうしたの?」


「・・・いいか、よく聞け。それは人違いだ!」


「じゃあ、なんで病院に?」


「それは・・・」

言葉に詰まる、しかしここで妹の事を言うと知られる危険がある


何故知られたくない、それは単に嫌なわけでなく、同情されたくないのだ。それに、夏美の陰愚痴なんか言われたくない!そんな事を言う奴は血祭りだ!


・・・だから、俺はとんでもない嘘を言ってしまった・・・


「実は、俺、性病なんだ」


「えっ!」

思い切り引かれた


「なんか、ぶつぶつが酷くて、膿が出て、緑色なんだよ」


あれ、なんかこの子、気を失ったみたい・・・


「・・・」


「おーい、起きろ」

体を揺する


「・・・っは!蛆虫の大群がーーーー」


「落ち着け、冗談だから!」


「へっ!冗談!?」


「あたり前だ!高校生でそんな病気掛かってたまるか!」

なんか、暴走しているから嘘をばらしてしまった


しかし、初対面の彼女に、いきなり真実を話すのもどうかと思ったので


「理由は話せないんだ、ゴメン」


「ううん、こっちこそゴメン。気になると、知りたくなる質なんだ」

笑いながら言ってきた


「あっ、僕の名前は五木田いつきだ 由奈ゆなゆなでいいよ」


「俺は椎名 砕児、さいじでも、サイコでも、好きな用に呼んでくれ」


「じゃあ、シー君でいい?」


「シー君?なんか、数学の問題に出てきそうだな」


「それはC君!僕が言ってるのは椎名君を縮めてシー君!」


「まあ、いいよそれで。ところでなんで君は自分の事を僕って言うんだ?」


「君、じゃなくて由奈!」


「あっ、悪い・・・由奈」


「よし!ええと、やっぱ変かな?」


「いや、それは自由だろ」


「うーん、なんか[私]って言うとなんか恥ずかしいんだよね」


「そう言うもんか」

普通、逆だけど・・・


「それに、ネットでは多いらしいよ」


へーそうなんだ、ネットとかやらないし、そんな変な人がたくさんいるのか・・・あっ、変って言ってしまった!すいません




ギーン ゴーン ガーン ゴーン


耳を塞ぎたくなる、予鈴


「そろそろ、教室にもどらないと!」


「ああ、そうだな」

二人は教室に入った




「おい、砕児、何話してたんだよ」


「いや、別に何も」


「あやしー、二人でいちゃついてたんだろ!」


「してねーよ」


「じゃあ、五木田さんは何の話しをしてたの?」


おっ、新治は名前を知っていたんだ。さすがはナンパ男


「えっと・・・性病について」


うぉい!!!確かに間違ってないけど、そんな事言ったら誤解されるだろ!なんか、空気が凍ってるし


「砕児・・・お前・・・まさか」


誤解されてるし


「落ち着け、新治!俺は何もしていないし、なってもいない!冗談」


「冗談でやっちまったのか!」


「いや、お前人の話し聞けよ、そして、何をやっちまうんだよ」


「それはもちろんーーー」


ガバッ


俺は必死に、言おうとした由奈の口をふさぐ


「ップハ、何?やるって、病院の診察のことだよ?何と勘違いしたのかな」


「そう!ナニだよ、五木田さん!」

祐樹がふざけた


俺は祐樹に鉄拳制裁をした


「痛いっすよ、砕児さーん」


そんな感じで午後の授業に突入した




珍しくいじめられた俺なのでした

すいません、遅れましたm(__)mこれから、基本、一周間単位です。今後、登場キャラを増やしていく予定です

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