6撃目 激昂
朝、目が覚めて時計を見ると午前6時
二度寝しようか迷うが、起きることにした
居間へ行くと、兄貴が居間で新聞を読んでいた
「おはよう、早いね」
「ああ、おはよう。いや、徹夜で論文を仕上げてな、寝るに寝られなかったんだ」
兄の名前は椎名 秀一20歳、あの有名な日本で最も難関と言われている大学の学生なのだ!しかも、首席である。いわゆる、頂点の中の頂点だ。
そして、俺は全国でも最悪と言われ、不良が制覇したがる地獄の高校、獄錬高校2年の最悪の生徒だ!
この、対極にいる兄弟だが、決して喧嘩はしない
何故かって?身内で争ってもしかたがない!それもあるが、兄貴はキレるとヤバイ
どうヤバイかと言うと、言葉では説明ができないほどヤバイ
強いて言うなら、歩く核弾頭と言うべきだろう
あとは想像に任せます
俺は身仕度を整えると、すぐ朝食にとりかかる。
ベーコンエッグとトースト、オニオンスープを作り、兄貴と久しぶりに食事を取る
「なあ、兄貴」
「なんだ?」
「論文って、なんのだ?」
「んー、わかりやすく言うと、卒業論文みたちなものだ」
「は?兄貴まだ20でしょ!卒業まだじゃね?」
「【わかりやすく】と言っただろ、まあ、大学の課程を終了したから中退するんだよ、それで教授に論文を認めてもらわないと、辞めさせてくれないからな」
「めんどくさいな」
「いや、これはあくまでも通過点に過ぎない」
「どういうこと?」
「僕はこの後、国家試験を受けるんだ。そのために、かなり勉強しなければならない」
「へー、俺ならぜってーノイローゼになるな」
「お前だって、学力は悪くないんだ、進学をした方がいいぞ」
確かに、学力は悪くないが、成績は悪い。何故なら問題は起こすは授業はサボるはで、兄貴とは違う意味で中退しそうなのだ!
「いや、俺は働くよ。それに、大学に行ける金なんかないからな」
「・・・そうか、僕も職についたら、返済に協力する。それまで、すまないが頑張ってくれ」
「ああ、期待してるよ、兄貴!」
「・・・ところで、来週の夏美の手術、兄貴、立ち会えそうか?」
「すまない、研修があるんだ、砕児だけで行ってくれ」
「・・・そうか、まあ、仕方ないか」
やるせない、複雑な心境で朝食を食べ終える
朝食を片付け、洗い物を済ませると学校へ行く準備をした。兄貴は午後から論文を提出するらしいので、おにぎりを持たせといた。
朝の心地よい風の中、歩いて登校する俺
昨日は、ここで不良を血祭りにあげたのだが、今日はなにも起こらなかった
学校に着くと、昨日のように、新治はいなかったが、代わりに
「おはようごさいます砕児さん!」
祐樹がいた
「おう、おはよう。どした?」
「俺、砕児さんについてくって、決めたっす。よろしくお願いします!」
祐樹は押忍とやり、頭を下げた
「いや、べつに構わねーけどさ、お前口調が変わってるぞ。昨日は自分の事僕って言ってたし、なんか弱々しかったし」
「俺、砕児さんに憧れてるんです!少しでも近付けるよう頑張ります!」
「それは、ありがたいが、俺はそんな立派な人間じゃない。それに、誰かの真似をすればいいと言うのも、間違ってる!自分は自分だ!己の道を己で切り開くんだよ!」
「そうですね!それにしても、砕児さん、セリフがクサイっすね」
「うるせー」
ポカッ
「いたっ」
そんな感じで、二人話しながら教室まで入っていった
教室に入ると、浅田がまた昨日と同じパターンで攻撃をしてきた
一つ違うのは、イスではなく机だった
そして、今回は机の分威力が高かった。だが、浅田は死ななかった
ここまでくると、バカじゃなく、尊敬に値するな
昨日札を抜いたばかりなので、浅田は金を持っていなかった
ギーン ゴーン ガーン ゴーン
変なチャイムがなり、担任のみっちゃんが入ってきたが、半分以上の生徒が寝ている
そして、みっちゃんも教卓で寝た!
「先生、SHRを初めてもらわないと、困ります」
なんか、真面目そうな人がみっちゃんを指摘した。教師として、生徒に注意を受けるのはどうかと思うが、みっちゃんなら仕方がない
「うっさいなー、二日酔いで頭が痛いんだよ!やりたいならてめーらでやれ!」
とんでもねーな、この教師!
そんな感じのまま1時間目に突入した
授業は珍しく真面目に聞いている
だが聞くだけだ!
「であるからして・・・この枕の草子の著者は?では、椎名答えてみろ」
「んーと、昔の人」
「だれも、そんなことは聞いとらん!名前を言え!」
「えっ!先生、俺の名前忘れたんですか?それってアルツハイマーじゃないですか!もう年なんですから」
「だれがだ!著者の名前を言えと言っておるんだ!それに、まだわしは52だぞ!」
「いや、十分年ですよ。それにわしとか言ってる時点でじしくさーー」
「だまらっしゃい!」
とまあ、こんな感じで授業を崩壊させるわけですよ
その後、センコウは授業をほったらかしで俺を説教した
キーン・・・・
「むっ、チャイムが鳴ってしまった!後で職員室に来なさい」
なんか、またおかしなチャイムがなり、センコウは去って行った
俺は職員室に向かうため、廊下に出たのだが、そこには見覚えのある顔が・・・
「やぁ、サイコー!この前のお礼に来たぜー」
なにがサイコーなんだろう・・・
という、余裕をこいてもいられない!なんと、三年が復讐その2を仕掛けてきた!
しかも、数が30はいる!
さすがにヤバイと思った俺は・・・
逃げた
「まてー、ドタマかち割ったる」
「ヒャ、ヒャ、ヒャ!小指くれねーかー、しゃぶってやるよ」
なんか、ナイフ持ちながら追いかけてくる!
俺は全速力で廊下を走り、そのまま階段を駆け上がる
そして、後から上がってきた集団の先頭に
ドロップキーク!
ドカドカドカドカ
階段をドミノのように倒れていく三年達
そこへさらに思い切り階段の上段からジャンプして、横になってる奴らを両足で踏みつける
これで、半分を倒した俺は気絶した奴が持っていた金属バットを奪い、さらに上へ駆け上がる
後方にいた集団がおって来た!
俺は階を上がったすぐ横に隠れて待ち伏せをする
そして、上がってきた一人目をさっき奪った金属バットでフルスイング!
ゴシャ!!
ズドドド!
鈍い音で吹っ飛んだ先頭の人は他の人を巻き込み、転げ落ちる
俺は追い打ちをかけるべく、転がっていった奴らの中でまだ立っている奴をバットで殴って立てなくする!
全滅した、三年全員から札を抜き盗る
5万も手に入れ、ずらかった!
奇跡的にばれなかったものの、センコウには授業の説教をみっちり受けさせられた
昼休み、俺は新治がいないことに気付いく!
昨日、休むとは言いながらも学校には来ていたのだが、3時間目あたりからいなかった
サボりかと、思っていたが昼休みには俺と一緒に飯を必ず食べるのに・・・
考えていると教室の戸が勢いよく開いた!
「砕児さん!大変です!」
「どうした祐樹、顔が痣だらけだぞ!」
そう、祐樹の顔には誰かに殴られたような後がたくさんあるのだ
「そんな事より、新治さんが三年に捕まってリンチを受けてます」
「なに!」
「すいません、助けようとしたんですけど、帰り打ちにあって。ほんと、すいません、すいません」
何度も謝る祐樹
「いや、いい根性だ祐樹!よく闘った!
っで、場所は何処だ?」
「三年の生徒指導室です。しかもそいつは三年のN2の薮沢です!」
三年の生徒指導室は最近使われないため、不良の溜まり場になってるって聞いたな
「お前は大人しく教室で待ってろ」
「いやです、僕も行きます!」
「駄目だ!」
俺の罵声に祐樹はビクついた
「わ、わかりました」
俺がどれだけ怒りが込み上げているか悟った祐樹は自分が行っても足手まといだと、思ったらしく、素直に返事をした
「必ず、助けてくるから安心しろ」
ギリッッ
「許さねー・・・
ぶっ潰す!!!」
俺は怒り狂い、奥歯を噛み締めながら、教室の戸をぶっ壊す勢い(ぶっ壊れた)で飛び出した・・・
主人公はかなり危険なことをしてますが、絶対に真似しないで下さい。そりて、次回はかなり砕児が暴れます!果たして新治を助けることができるのでしょうか!お楽しみに!