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【WEB版】不遇職【鑑定士】が実は最強だった〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜【アニメ放送中!】  作者: 茨木野
後日談

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221/245

221.鑑定士、青龍と出会う

【※お知らせ】


鑑定士コミカライズ版、最新話更新されました!


マガポケ様で好評連載中です!



 4つに別れた聖杯の欠片を求めて、俺は四神のもとを訪れていた。


 極黒大陸の地下深く、四神のおわすところまでやってきた俺。


 扉を開けた瞬間、強烈な寒波が俺を襲う。

 なかは氷の世界と化していた。

 猛吹雪が吹き荒れ、呼吸するだけで肺が凍りそうになるほどの極低温。


 何も準備せずに入ったら、即座に氷漬けになって凍死していただろう。


 だが、俺は猛吹雪の中、平然と歩みを進める。


 刀を振り上げて、そして斬る。


 ズバンッ……! と一瞬にして、氷の世界が砕け散る。


『あの猛吹雪のみを一刀のもとに消し飛ばすとは。やはりアイン、凄まじい剣の威力。さすがじゃ』


 神眼を持つ俺は、斬る対象を選別できる。

 たとえ自然現象が相手でも、だ。


 俺は刀を納めて、中へと入る。

 その瞬間、吹雪が舞い上がり、巨大な青い竜へと変化した。


『四神の一角、青龍さまじゃ』

「はじめまして、俺はアイン・レーシック。世界樹の守り手だ」


 青龍は俺を見下ろすと、問うてくる。


『なにゆえ、貴様ここへ入って平然としておった』


「扉越しに鑑定スキルで中の様子を調べておいたからな」

『なるほど……力を持ちながらも、慎重さも併せ持つ。さすが、救世の勇者といったところか』


「どうしてそのあだ名を知ってるんだ?」

『われは四神、この世界の創造主だぞ。世界で起きていることを知っているのは当然だ』


 それもそうか。


『聖杯の欠片を回収しに来たのであろう?』

「話が早くて助かる。すでに玄武からは受け取っている。誰かの手に渡る前に、できれば俺に渡して欲しい」


『うむ……良かろう。貴様の強さ、しかと見届けさせてもらった』


 たぶん極黒大陸に入ってからずっと、青龍に行動を見られていたのだろう。


「力試しはいいのか?」

『よい。十分だ。貴様は聖杯を持つにふわさしい強さと心を持っている』


 青龍の目の前に、光り輝く破片が浮かび上がる。

 俺が手を伸ばすと、その手に収まった。


 光が神眼の中へと取り込まれる。

 玄武の欠片も、そうやって取り込まれた。


「これで2つ。残り半分か。……けど、青龍。誰が聖杯を狙っているんだ?」


『魔族等を束ね、再び人間を滅ぼそうとする勢力がいるのだ』


「魔族など……って、おいおい、他にもいるのかよ」


『うむ、だから勇者よ、負けるでないぞ』


 また吹雪が起きて、青龍があっという間に消える。


「まったく、言葉が少ないんだから……」

『しかし青龍様に認められたということじゃろう。そうでなくば殺されておった。さすがアインじゃ』


『アインさん、すごい、です! あんなすごいプレッシャーの中、へーぜんとしてました!』


 わぁ……! とユーリが歓声を上げる。


「プレッシャー? そんなの感じなかったけど?」

『それほどまでに、強い精神力をおぬしが持っているということじゃろう。見事じゃ』


 まあ、何はともあれ、これで聖杯の欠片は半分までそろったわけだ。


「けど……イオアナの出現に、謎の勢力の存在……か」


 どうやら一筋縄ではいかないようだ。


『アイン、さん。だいじょーぶっ』


 俺の前に、金髪美少女が転移してくる。

 ユーリ、俺の、大事な女性ひと


「アインさん、強いです! 仲間、います! みんな、一緒!」


「……ああ、そうだな」


 俺は左目に収まる、神眼に触れる。

 この目は俺が元々持っていた力ではない。

 精霊の少女達や、そのほかのみんなの力の結晶体である。


 俺は決して天から選ばれし運命の戦士じゃない。

 持たざるものの分類に入る、一般人だった。


 多くの友とともに歩み続けてきたから、今こうしてここに立っている。


 俺だけじゃない、みんながいるから、俺は魔王をはじめとした強敵達を次々撃破できた。


 そんな仲間がここにいるのなら……うん、大丈夫だろう。


「帰ろう、みんな」

『『『おー!』』』


 こうして、俺はその場を後にするのだった。

 残る聖杯の欠片は……2つ。

【※お知らせ】


不遇職鑑定士、書籍版がついに発売します!


10月2日、金曜日。

Kラノベブックス様から発売!


とても頑張って仕上げた本なので、ぜひお手に取ってくださると嬉しいです!

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[気になる点] 131話で青竜と会って素手でぶっ飛ばしてるのにはじめまして?
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