表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【WEB版】不遇職【鑑定士】が実は最強だった〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜【アニメ放送中!】  作者: 茨木野
2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/244

21.鑑定士、新しい迷宮のボスも蹴散らす




 世界樹の精霊ユーリのために、他の世界樹を見つける旅に出ると決意した。


 それから、2週間が経過した。


 俺は拠点である街を出た。


 この国の【王都】。

 その近くにあるダンジョンで、迷宮主ボスモンスターと戦っていた。


『不死王(S)』

『→死霊系モンスターたちの王。霊体のため魔法・物理攻撃が通じない。強力な魔法と、【弱体化レベルドレイン】、【魔法封じ】をはじめとした、多彩で強力な呪いを使う』


 不死王は骸骨が、黒いぼろ布を纏っているような姿をしている。


 ぱっと見で全然強そうに見えない。

 しかし鑑定したとおり、強力な魔法と呪いを駆使してくる。


 しかも物理攻撃が効かないから厄介だ。


「オロロォオオオオオオオオ…………!」


 不死王は俺に右手を向ける。

 

 ブツブツと呪文を唱える。


『上級火属性魔法【爆炎連弾】をうってくるみたいじゃぞ。触れると爆発する炎の弾丸を10発射ってくる』


 賢者ウルスラの声が、脳内に響く。

 彼女と俺は、俺の右目【賢者の石】を通して、意識を共有しているのだ。


 不死王は俺めがけて、炎の弾丸を連射する。


「【超鑑定】」


 攻撃反射のタイミングを鑑定。

 

 炎の弾丸が当たる前に、剣を振る。


 パリィイイイイイイイイイイイイン!


 はじき返した炎の弾丸が、不死王の体にぶつかる。


 ドガァアアアアアアアアアアンッ!


『効いてないぞ。相手は幽霊じゃ。攻撃魔法は通じぬ』


「わかってる。目くらましだよ」


 炎の弾丸が地面に当たったことで、辺りには煙が立ち上がっている。


 それは煙幕となり、不死王の目をくらませる。


 俺は【超加速】を発動。

 凄まじい速さで、不死王のそばまで接近。

 不死王の顔面に、俺は右手を向ける。


「【ターンアンデッド】!」


 俺の右手が、カッ……! と光る。


 ターンアンデッドは、アンデッド系モンスター(幽霊やゾンビなど)を即死させる上級光魔法だ。


 俺は賢者ウルスラから様々な魔法を習った。

 その中には攻撃だけじゃなく、こうした特殊な魔法もあったのだ。


 聖なる光によって、不死王の体は灰になった。


 その後には、不死王の着ていた黒いローブ、そして頭蓋骨だけが残った。


『その頭蓋骨を媒介に、不死王が現世に留まっていたようじゃな。ようするに幽霊の本体じゃ。それを鑑定すれば能力を得るぞ』


 不死王の能力アビリティ鑑定コピーした。


弱体化レベル・ドレイン(S)』

『→触れた相手のレベルを強制的に下げ、弱体化させる』


『魔法封じ(S)』

『→触れた相手の魔力を強制的に吸い取り、相手の魔法使用を封じる』


解呪ディスペル(S)』

『→あらゆる呪い、状態異常を解除する』


『昏倒(A)』

『→触れた相手の精神に干渉し、相手を気絶させる』


 ボスということで、やはり多数の能力を持っていたらしい。


 ボスが守っていた迷宮核を、俺は手に入れる。


 賢者ウルスラに手術してもらい、精霊神の目が進化する。


『精霊神の目(LEVEL3)』 

『→【古今東西・全種族の文字の解読】が鑑定できるようになった』


「どんな文字でも読めるようになったってことか」


 直接戦闘には使えないけど、十二分にチートだ。


 不死王のドロップアイテムを拾い、俺はダンジョンの出口を目指す。


「ハズレだったなー、ここ。隠しダンジョンじゃなかったわけだ」


 不死王は通常ダンジョンの迷宮主だった。


 隠しダンジョン以外にもボスは普通にいるからな。


『そう簡単に見つかる物ではない。世界樹は文字通りこの世界を支える木だからな。それを隠しておく隠しダンジョンが、おいそれと見つかってもらっては困るのじゃ』


 そりゃそうか。


「王都に来れば、何か隠しダンジョンの情報があるかなってやってきたはいいが……ダメだったか」


『アイン、さん。おちこんじゃ……めっ、です。ふぁい、とー♡』


 ユーリが俺を励ましてくれる。

 優しい子だよな。


 一番がっかりしてるのは、家族に会えなかった彼女だろうに。


 自分より俺のことを気遣ってくれる。


「ユーリはほんと、優しくて良い子だよな」


『阿呆か貴様! ユーリは超優しくて超良い子じゃ! 訂正せよ!』


『あうぅ~……♡ はずかしいよぉ~……♡』


 俺たちはダンジョンを出る。


 ダンジョンから宿のある、王都へと向かって歩く。


 王都はここから歩いて半日ほどだ。


 途中、大きな森を通る。


「またギルドに戻って情報収集だな」


『しかしギルドに集まる情報は、あまり信用に足るものでは無いことが証明されたな』


「だな。なにが隠しダンジョンの場所を教えてやるだ。あの情報屋。情報料ぼったくりやがって」


 ギルドにいた一番の情報通ってやつから、多額の金を出して情報を買ったのだ。


 しかし結果は空振りだった。


「王都に来れば人も物も多く集まるから、情報がたくさん手に入るって思ったんだけどな」


 ことはそう簡単な話じゃないらしい。


「ごめんな、ユーリ。家族に会わせてやるの、時間かかりそうだ」


『アイン、さん。気に、しないで。ゆっくりで、だいじょーぶ、です! わがまま、いってるの、わたしの、ほー、だし』


『おい小僧。ユーリに気を遣わせるな。とっとと隠しダンジョンに関する信憑性の高い情報を手に入れよ。10秒待ってやる』


「んな簡単に手には入るかよ……」


 と、そのときだった。


「きゃぁあああああああああああああ!」


 ……女性の、甲高い悲鳴が聞こえてきた。


『どうやら王都へ行く途中の森で、馬車がモンスターの襲撃に遭っているみたいじゃ。かなり豪華な馬車じゃな。護衛も多いが全滅寸前じゃ』


 ウルスラが自動で、敵の位置と情報を鑑定してくれた。


 護衛付きの馬車ってことは、襲われているのは、かなり身分の高いやつかもしれないな。


「ユーリ、敵だ。どうする?」


『助けて、あげてっ。お願い、アイン、さんっ』


「了解だ」


 俺は【超加速】を発動。

 襲撃現場へと、急行するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
♡がつくのは好きな相手だからでしょ。 経験上、可愛くて自分が好印象を抱いてる女性からそんな仕草されたらニヤニヤが止まらんよ。 むしろデレデレにならずに冷静でいられる主人公が凄いと思うわ。 ビッチだとか…
[一言] 商人や王族を助ける定番ですね。 人脈ゲットの予感。 でもノーライフキングを倒すまでの雑魚の能力に有用なものがあったかどうかの描写は無しですね。
[気になる点] 何でいちいち 語尾に♡付けるのか意味わからん。ただのビッチにしか見えないよ?? 付けてもマイナスなことしかないね。 ♡がイラつくので辞めます
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ