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【WEB版】不遇職【鑑定士】が実は最強だった〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜【アニメ放送中!】  作者: 茨木野
1章

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16.鑑定士、ダンジョン突破の報酬を得る



 ダンジョンの心臓、迷宮核を守るボスモンスターを、俺は倒した。


 これで地上に帰還できる。


 しかしやることがある。

 そう、鑑定コピーだ。


 俺は倒した岩巨人ゴーレムから、以下の能力アビリティをコピーした。


『不動要塞(S+)』

『→その場から動けなくなる代わりに、敵からの物理・魔法攻撃の一切を受け付けない』


『重力圧(S+)』

『→一定範囲内に重力場を発生させ、相手を動けなくする。飛んでいる敵を地上に落とすことも可能』


『不意打ち無効化(S+)』

『→不意打ちを受けたときのみ発動。防御力を超向上させダメージを無効にする』


『耐性・地属性(A)』

『→地属性の魔法、モンスターからの攻撃の耐性を得る』


 さすがボスモンスター。

 多彩な能力アビリティを持っていた。


 硬いボディを持っていたからか、主に防御面で強化された。


「アイン、さん。かっちかち、です! 無敵、です!」


 俺のとなりでユーリが笑う。

 コピーの際に伴う頭痛を、彼女に治癒してもらったのだ。


「防御力が弱いのが俺の弱点だったからな。強化できて良かったよ」


 能力をコピーしたし、とっとと地上へと帰るか……と思ったそのときだ。


『待て、小僧』


 脳内から、賢者ウルスラの声がした。


『まだ鑑定すべきものがあるぞ。あそこの迷宮核じゃ』


 部屋の奥、出口のそばに、結晶クリスタルが浮いている。


 これは、迷宮核。迷宮の力の源だという。


 俺は迷宮核のそばへとやってくる。


「これを鑑定してどうなるんだ?」


 すると……。

 俺の右目、賢者の石が……輝いた。


 ぱぁ……! と金色に光ると、そこに立っていたのは……。


「う、ウルスラ!? どうして!?」


 銀髪のメガネ幼女がそこにいた。


「おまえ……世界樹から離れられないんじゃないのか?」


 世界樹の守り手は、そういう掟があるとウルスラが言っていたはず。


「小僧の左目に収まっている物は世界樹の精霊核100%。つまり貴様の目は世界樹と同じ。よって、貴様のそばに限って、わしは外に出ることができるわけじゃ」


 な、なんてこったい……。


「ちなみにユーリと違ってわしは貴様の目には住んでいない。賢者の石を座標に、転移してきただけじゃ」


「そ、そっすか……」


「おかー、さん!」


「おおっ、娘よ。久しいな。よしよし」


 銀髪幼女ウルスラ金髪美少女ユーリが抱き合っている。


 ユーリの方が背が高いから、ウルスラの方が子供に見える。


「転移魔法使えるんだな」


「まあな。じゃが何度も言うが世界樹……つまり貴様の目がある場所へしか転移できないし、貴様の周りにしかいられないからな」


 つまり俺を外に転移させる、ということはできなかったわけだ。


「それで、ウルスラ。なんで転移してきたんだ?」


「少し迷宮核というものに興味があってな……」


 ウルスラは宙に浮かぶ結晶を、つぶさにみやる。


 ややあって「なるほど……」と小さくつぶやいた。


「どうやら迷宮核は、精霊核と同じ物であるらしい」


「同じ……? だから、なんだ?」


「貴様の義眼は精霊核を使って作った。そして、この迷宮核は、精霊核と同じもの。つまり、迷宮核を素材として精霊核を……貴様の目を強化できる、ということだ」


 マジか。

 ただでさえ高性能の義眼が、さらに進化するというのか。


「わしならすぐに義眼を強化できるぞ。どうする?」


「やってくれ」


「わかった。しばし待て」


 ウルスラは迷宮核に触れる。


 それはぱぁ……っと紫に輝くと、やがて手のひらサイズの宝石へと変わった。


「小僧、しゃがんで目を閉じよ」


 俺は言われたとおりにする。

 ややあって。


「もう目を開けて良いぞ」


「相変わらず早いな」


「誰に物を言っておる?」


 そう言えば最強賢者様だったわ、この人。


「これで義眼は強くなったのか?」


「鑑定してみれば良いだろう」


「それもそうだな。【鑑定】」


『→精霊神の義眼(LEVEL2)』


『→【攻撃反射のタイミング】を鑑定可能となった』


「……なんか、義眼のレベルが上がって2になっていた」


「ふむ、やはりな。迷宮核を取り込めば取り込むほど、ユーリの精霊核は強化され、鑑定能力がより強力になるようじゃな」


 マジかよ。


「これってもしかして、迷宮核を、ボスモンスターを倒せば倒すほど、鑑定能力が強化されていくってことか?」


「まあそういうことじゃな」


「すごい、です! アイン、さん!」


 わぁ、とユーリが両手を挙げる。


「いや、すごいのはユーリだろ」


「ふふん、よーやく小僧も話がわかるようになってきたなっ」


 ウルスラが上機嫌に言う。


 まあ俺自身が強いわけじゃないってことは、嫌でもわかる。


 ユーリと出会って、偶然義眼を手にしたから、今の俺があるんだ。


 これは俺の実力じゃない。

 精霊ユーリのおかげであることを、忘れてはいけない。


「しかし【攻撃反射のタイミング】を鑑定……ってどういうことだ?」


「百聞は一見にしかずじゃ。剣を出しておけ」


「わかった……って、なにするんだ?」


 ウルスラは俺に手を向ける。


「って、それもしかして!」


 もしかしなくても、ウルスラは無詠唱で、火球を俺にぶっ放してきた!


 これ久々だ! と思う暇も無く、火球が俺に迫ってくる。


「【超鑑定】!」


『ウルスラの魔法の軌道』


『→』


 火球の動きが、ゆっくりになる。

 あぶねえ……丸焼けになるところだったわ。


 ……火球をギリギリで避けようとした、そのときだ。


『!』


 と、火球の上に、変なマークがでたのだ。


 なんだ、この【!】ってマーク。

 おそらく義眼が何かを鑑定した結果だろう。

 

 これが、攻撃反射のタイミングってやつか。


 俺はすかさず、剣を振るった。


 パリィイイイイイイイイイイイイイン!


 ガラスを砕いたような、甲高い音。


 剣が火球とぶつかった瞬間、向きを真逆に変えたのだ。


 つまり……俺が剣で、魔法を弾いたのだ。

 弾かれた魔法は、ウルスラめがけて跳んでいく。


「攻撃反射ってこう言うことか……って、ウルスラ! 危ない!」


 ウルスラが指を鳴らす。

 すると、火球が消えた。


「魔法は使用者の意思によって消去キャンセルすることができるのじゃ」


「そ、そっすか……良かったぁ」


「よ、かったぁ……」


 ほーっ、と安堵の吐息をつく、俺とユーリ。


「すごいな攻撃反射」

「魔法だけじゃなく物理攻撃も反射できるみたいじゃぞ」


 マジかよ。

 動きを鑑定すれば、反射タイミングを逃すことなく、攻撃を弾き飛ばすことができるじゃん。


「いやぁ……ほんと、ユーリはすごいなぁ」


「そうじゃろうそうじゃろう! 貴様もそう思うじゃろう! ユーリはすごい子なのじゃ!」


「え、えへへ~♡」


 ……さて。

 迷宮で新たなチカラを手に入れた俺は、いよいよ、地上へと脱出するのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] こんなにどんどん強くなって、それでもラスボスという最終章があるとしたら、そのラスボスめっさ強いんだろうな それともラスボスワンパンで終わるとか?
[気になる点] 前話で迷宮核は心臓とか言いながら、 早速その心臓を加工するとか迷宮大丈夫なの? [一言] もうなんか設定がガバガバって言うか ご都合主義過ぎる感じ。
[良い点] これまた漫画から小説に来ました。 漫画面白かったら、ついつい先が気になるので、小説を探して読みます!主人公がどんどん強くなるのは楽しいです(((o(*゜▽゜*)o))) [気になる点] 剣…
感想一覧
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