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【WEB版】不遇職【鑑定士】が実は最強だった〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜【アニメ放送中!】  作者: 茨木野
7章

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130/245

130.鑑定士、上級魔族すら禁術で圧倒する



 俺が、白鯨を従える魔族を討伐した、数日後。


 エルフ国の都市【ギ・ヴ】郊外にて。


「アインううう! 久しぶりだねぇえ!」

 

 赤髪の魔族イオアナが、仲間の上級魔族を連れて、俺を襲いに来たのだ。


「おまえほんとしつこいぞ……」


「ボクは君をぐっちゃぐっちゃにすりつぶすまで、何度だって挑みに来てやるよぉ!」


 イオアナがギラギラした目を俺に向けてくる。


「で、後のお仲間たちも、魔核から復活したのか?」


「ご明察! 魔核を潰さない限り、ボクらは不死の軍勢なんだよ!」


 イオアナの後には、マックスガメ、不死姫花ふしぎばな、リザードラがいた。


「先に警告しておくが、その認識は早めに捨てといた方が良いぞ」


「なぁああにをふざけたこと言ってるんだよぉ! おらぁ! 死ねやぁ!」


 イオアナは拳銃を取り出す。


 ドパァアアアアアアアアアアアア!


 闘気で銃弾を強化し、俺目がけて撃ってくる。


 俺は【禁術】を発動。


 俺の体を、莫大な量の禁術オーラが覆う。


「それはガードを貫通する闘気の弾丸だぁ! 前ボクと戦ったときのこと忘れちゃったのかいサルがぁ!」


「覚えてるよ」


 パリィイイイイイイイイイイン!


「なっ!? ば、バカな! ガード貫通の弾丸が、弾かれただとぉ!?」


 イオアナの撃った弾丸は、すべて俺の【禁術オーラ】による鎧に防がれたのだ。


「ど、どうするのであるイオアナ……?」


「ひ、ひるむな! 一斉攻撃だ!」


水砲撃ハイドロ・カノン!」


植物軍団プラント・レギオン!」


「爆撃攻撃!」


 マックスガメから、高圧力の水が噴射。


 不死姫花は周囲の植物を、植物系魔族に変えて俺に襲わせる。


 リザードラは飛び上がると、俺めがけて爆撃を行う。


 しかし……。


 パリィイイイイイイイイイイイン!


「うげぇ!」

「嘘でしょ!?」

「おれらの攻撃が……まったく通らねえ!」


 上級魔族の攻撃すらも、禁術オーラによる鎧は、問題なく防ぐようだ。


「な、なんだあいつ! 前よりさらに異常なほどパワーアップしてるじゃねーか!」


 リザードラが青い顔して叫ぶ。


「何やってるんだよアホども! もっと死ぬ気で攻撃しろ! アインが消耗するまでひたすら攻撃するんだよぉ!」


 ドドゥッ! ドドゥッ!

 ブシャアアアアアアアアア!

 ズドドドドドドドドド!


 やつらの遠距離による火力攻撃。


 パリィイイイイイイイイイイイン!


 しかし俺にはいっさい通じない。


「これが本気か? ……じゃあ、今度はこちらから行くぞ」


 俺は【虚無】によるテレポートで、まずはマックスガメの懐に入る。


「ふ、【不動要塞】!」


 マックスガメは、その場から動けなくなる代わりに、攻撃が一切通じなくなる。


「貴様はこの【不動要塞】を完全に攻略できたわけではない!」


 どうやら消した能力を、あのダークエルフに戻してもらったようだ。


「まあ、問題ないがな」


 俺は禁術で、体が強化されている。


 拳を握り、マックスガメの土手っ腹めがけて、パンチを繰り出した。


 ドガァアアアアアアアアアアアアアン!


「そ、んな……ば……かな……」


 亀の胴体に、巨大な穴が空いた。

 マックスガメは、その場にずるり……と崩れ落ちる。


「うそでしょ!? 不動要塞を貫通したというの!?」


「お、おれは逃げる! こんなバケモノ相手にできるかぁあああああ!」


 バサッ! とリザードラが翼を広げて、飛び上がって逃げる。


「逃がすかよ」


 俺は精霊の剣を取り出し、次元すらも引き裂く一撃を、空中のリザードラめがけて放つ。


 ズッバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!


 強烈な斬撃を受けて、リザードラが消滅。


「はっ、はっ! いいきになるんじゃないよ! アインぅ!」


 イオアナが銃弾の雨嵐を振らせながら言う。


 まあ全部俺の禁術オーラにはばまれているのだが。


「魔核があれば復活するんだよぉ! 復活用の治癒のポーションがある! おら! さっさと起き上がりなよ、マックスガメ!」


 イオアナはポーションの瓶を、マックスガメめがけて放り投げる。


 しーん……。


「なっ!? おっ、おい起きろよぉ!」


「死んだよ、そいつ」


「なんだとぉ!?」


 イオアナが目を見開き、驚愕の表情を浮かべる。


「イオアナ! 聞いて! リザードラの魔核がないわ!」


「なんだと!? ちゃ、ちゃんと探したのか!」


「植物軍団を使ってさがさせたわ! どこにもないのよぉ!」


 悲痛な叫びをあげる不死姫花に、俺は言う。


「禁術による一撃は、魔核を完全に破壊するぞ」


「「!?」」


 さぁ……っとイオアナ、そして不死姫花の顔から、血の気が引く。


「う、うわぁああああああああ!」


 ずぉおおおおおおおおお!


 不死姫花の出した、植物の魔族たちが、津波のように俺に襲いかかる。


「クルシュ。虚無を」


 俺は禁術で出力を上げ、虚無の邪眼で、周囲にいた植物魔族たちを見やる。


 バシュゥウウウウウウウウウウ!


「ひぃい! 一撃で全滅ですってぇ!?」


 不死姫花はその場に尻餅をついて、恐怖の表情を浮かべる。


「くっ! 植物軍団たちよ!」


 ずぉおおおおおおおおおお!


 不死姫花が新たな植物魔族を作り出す。


「わたくしもうこれで逃げさせてもらいますわ!」


 額に汗を浮かべながら、不死姫花が必死に訴える。


「あんなバケモノ! わたくしたちの手に余ります! もう挑むのはやめましょう!」


「ああそうかい! そんなふざけたこと抜かすヤツは……おとりになって死ねぇ!」


 イオアナは不死姫花の首根っこを掴む。


 ブンッ……!


「いやぁああああああああああ!」


 イオアナに投げ飛ばされ不死姫花が宙を舞う。


「おらぁ! 死ねやアインぅうう!」


 ドパァアアアアアアアアアアアア!


 俺は強化した虚無の力を発動。


「いやだぁああ! 死にたくないぃいいいいいいい!」


 バシュッ……!


 不死姫花、消滅。

 

 バシュッ……!


 植物群団、消滅。


 パリィイイイイイイイイイイン!


 イオアナの放った銃弾は、禁術オーラに全て弾かれた。


 あとには俺と、イオアナだけが残される。


「……なんなんだよ」


 ぽつり、とイオアナがつぶやく。

 その細い肩が震えていた。


「なんだ、なんだよ、なんなんだよぉ!」


 イオアナが怒りと憎しみのこもった目を俺に向けてくる。


「どうして!? どうしておまえばっかり! 強くなるんだよぉ! アインぅううううう!」


 ドパァアアアアアアアアアアアア!

 

 なんの工夫もなく、イオアナが闘気弾を放ってくる。


 ただし、銃弾は俺ではなく、イオアナの足元に着弾。


 ズドドドドドドドッ…………!


 着弾により、周囲に土煙が上がる。

 

 それが消えると……イオアナもまた消えていた。


『覚えてろよアインぅ! 次こそは! もっともっと強くなって、おまえをぶっ殺してやるからなぁあああ!』


「……いや、もう来るなよ」

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― 新着の感想 ―
いつまでイオアナ引っ張るの? かなりイライラする。
[気になる点] いや、逃がすなよ… もういい加減、先の戦いの敗北者たるイオアナも消し去ってしまえー!
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