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ファッジのぶどう酒

訓練最終日。


コートはユリアの前に立つ。

ユリアはコートの言葉を待っていた。


そして、コートが口を開く。


「ユリアちゃん、おめでとう。合格だよ!よく頑張ったね!」


ユリアは嬉しさと安堵感でへなへなとその場に座り込んだ。


「やったぁ!よかった……」


ユリアは心の目で見る事に成功してからというもの、どんどん成長して行った。

コツを掴んだユリアにはもう迷いもなかった。


「これで白の魔法使いの訓練は終わりだよ!」


その時、扉をあけて入ってきたのは

ファッジとエミネール、そしてトーマスだった。


「おめでとう!ユリアちゃん!」


「やったじゃないの!おめでとう!」


「ユリアさん、おめでとうございます!」


「みなさん…ありがとうございます…」


コートはユリアに肩をポンと叩いた。


「これで、ユリアちゃんは一人前の白の魔法使いだよ。これからは、沢山の人を癒して魔法を磨きなさいね。」


「はい!ありがとうございます!」



その日の夜は、ファッジとエミネールが作ったいつもより豪華なメニューが並んだ。


「うわぁ!美味しそう!」


ユリアは豪華な食卓に気分が上がった。


「さぁさぁ!今日はお祝いだからね!特別なぶどう酒も用意したよ!」


大事そうに抱える瓶は、お酒が大好きなファッジが作った品種改良された葡萄で作ったぶどう酒だった。


ファッジがみんなのグラスにぶどう酒を注いでいく。


「さぁ!乾杯しよう!」


コートが声をかける。


それぞれがグラスを持つ。


「「「乾杯!」」」


ファッジがぶどう酒をぐいっと飲んだ。


「んーーー!やっぱり最高の味だわ!」


ユリアはあまりお酒を飲んだ事がなかったので

ちょっとだけぶどう酒を飲んでみた。


「わぁ!すごく甘くて美味しい!」


「そうでしょ?この年の葡萄は出来がよかったのよ!特別な時にと思って取っておいてよかったわ。」


「そんな大切なものを?ありがとうございます!トーマス様!美味しいですね!」


ユリアがトーマスを見ると、トーマスはグラスに手をつけていなかった。


「トーマス様はお酒が苦手なんですか?」


「あ、いや…そうではないんですが…普段あまり飲まないので。」


「まぁ、いいじゃないか!今日はユリアちゃんのお祝いだよ?さぁ、飲んだ飲んだ!ここは護衛は必要ないんだから。」


「いや、しかし…私はお酒を飲むと…」


「なあに言ってんのよおー。大切なユリアちゃんのお祝いなぁのよーう。」


既にエミネールはぶどう酒を飲んでいい気分になっている。


トーマスはみんなに勧められて、しぶしぶぶどう酒を飲んだ。


「ちょっとぉー!なに、チマチマ飲んでるのよぉ。男でしょ!ぐいっと行きなさいよぉぐいっとー。」


トーマスはエミネールに急かされて

グラスを一気に飲み干した。






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