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目覚めたコート

2人と包む白い光が消えた後

コートの身体が少し動く。


「コートおばあちゃん!」


コートはゆっくりと目を開けた。


「ユリ…アちゃん…かい?」


「そうです!ユリアです!」


ユリアはコートの手を握りしめ話しかけた。


「ユリアちゃんがコート様に治癒魔法をかけてくれましたよ。」


エミネールがコートの側に来て話しかけた。


「そう…かい。ありがとう…」


トーマスとユリアの後を追って来たエバンは、コートが目覚めたのを見てほっとしていた。


「ユリアちゃん、マグゴナル様を少し休ませてあげよう。まだ完全に治癒していないから。」


エバンは側にいたハンターに魔法カフェに行き、残りの団員の食事が終わったら後片付けして帰るように指示した。


「僕達も少し休もう。ユリアちゃん、こちらへ。」


医務室から少し離れた応接室に通されたユリアはエバンから、事の経緯を聞いて驚いた。


「どうして、1人で戦ったんですか?私も居たのに。」


「それは、アストロ・ジーラスの力を見誤ったのではないかと思う。」


「それで、そのアストロ・ジーラスって誰なんですか?」


「ユリアちゃんはガダルーシャ王国の話は聞いた事があるかい?」


「ガダルーシャ…ガダルーシャ…あ!この前山に訓練に行った時に聞きました。王女様が拐われたという国ですよね?」


「そうだ。その時の国王がアストロ・ジーラスだ。」


「え?王女様を生贄にしようとした国王ですか?」


「そう。そのアストロ・ジーラスは我々がガダルーシャを攻めた時、追い詰めたが隙をついて逃げられたんだ。その後の行方が分からなかった。おそらく、死んだのではと言われていたのだが…」


「隠れて生きていたんですね。」


トーマスはユリアの隣に座り黙って話を聞いていた。


「少し前に王宮筆頭魔法使いのセレニウム殿が高熱で倒れられてね。」


「僕も噂を聞きました。しかし、筆頭魔法使いともなれば身体の不調は自ら感じるものですよね?」


エバンは頷いた。


「アストロ・ジーラスが起こした物だったようだ。その時、アストロ・ジーラスはセレニウム殿に乗り移ったんだ。」


「え!!」


ユリアは驚いた。

黒い穢れの塊のアストロという人物が乗り移る事が出来るのは、嫉妬や妬みにまみれた人間のみ。

セレニウムの心にそんな闇があったとは信じられなかった。


「マグゴナル様はセレニウム殿にアストロ・ジーラスが乗り移ったのを見抜いていたんだ。それを確かめて封印する為にアジトに2人で向かった。」



エバンが話した作戦はこうだった。


まず、エバンがセレニウムに近づきアストロの思惑を聞き出す。

アストロはエバンの妻、王女の事を欲しがっているだろうから何かしてくると予測していた。


そして、たまたまアストロがエバンに魔術をかけて来た。

機転をきかせたエバンは魔術にかかったフリをして、王女に変装したコートとエバンがアジトに入り隙をついてアストロを水晶に封印する。という物だった。


「しかし、力は互角でね。相討ちになったんだ。」


トーマスはエバンに聞いた。


「エバン総長殿はなぜ魔術にかかったフリが出来たのですか?」


「ああ、それはこれのお陰だ。」


エバンはそう言うと懐から小さな水晶を出した。

ユリアはそれを見て驚いた。


「それは!私が訓練の時に白の力を込めた水晶ですよね!」


「そうだよ。黒い穢れには白の力が効く。これのお陰で僕は魔術にはかからなかったんだ。」


ユリアは自分の力にそんな効果があったと知って驚いた。


「ユリアちゃんのお陰だよ。」


エバンはユリアにニッコリと微笑んだ。


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