出会い
初めて小説を投稿します。
初心者ですので、誤字脱字だらけかと思いますが
何卒お許しください。
とりあえず、頑張って完結させたいと思います!
「魔法カフェ」を営むユリアと
「騎士団」のトーマスの恋の物語りです。
白い大きなお城を中心に沢山の家が広がる街。
綺麗な広場があり、可愛い噴水がある。
週末には広場で市場が開かれ、沢山の人達が行き交うこの街のはずれに、小さなカフェがある。
「魔法カフェ」
私はこのカフェのオーナー
ユリア・エスターク。
大きくはないけれど、自分の趣味に溢れたこのカフェを1人で切り盛りしている。
まぁ、十分1人で切り盛り出来るくらいしかお客さんは来ないけど……
このカフェでは、私の魔法をちょっとだけ込めた物を提供している。
魔法は、庶民でも多少使える人がいるが
王族や貴族となるとその魔法力は格段に上がる。
私は、庶民には珍しくかなり魔法力が高い方だと思うが、煩わしい事に巻き込まれるのは御免なので、
そのことは周りには伝えていない。
私はこのカフェでのんびり暮らすのが性に合っているので、目立つ事はしたくないのである。
そんなのんびり屋の私は、今日も温かい紅茶に軽く回復魔法を込めてゆっくりと紅茶を入れている。
常連さんのレッジーナおばさんの注文だ。
「おばさん、お待たせしました。」
紅茶と一緒に今朝焼いたクッキーを出す。
「ユリアちゃん、ありがとう」
このレッジーナおばさんは、街の反対側に住んでいるアクセサリー屋さんの店主で毎日のお散歩の途中にこうして寄ってくれる。
「ユリアちゃんの紅茶は美味しいねぇ。」
レッジーナおばさんは、細い目を更に細くして紅茶を味わっていた。
レッジーナおばさんといつもの様に世間話をしていると、おばさんがハッと思い出したように切り出した。
「ユリアちゃん知ってるかい?お城の騎士団が今日帰ってくるらしいよ?」
お城の騎士団。
それは主に貴族などの上流階級から選ばれた精鋭部隊。見目麗しい紳士が多いと街でも評判だ。
「へー、騎士団ね。そうなんだ。」
私は昔からあまり見目麗しい紳士とかに興味があまり無いので、イケメン情報とかにはとんと疎い。
わたしがあまり興味がなさそうだと気づいたおばさんが
「ユリアちゃんは、いくつになったの?」
「23ですよ」
「もう、23かい!そりゃ大変だ!」
おばさん……大変だとか言わないで。
そりゃ、23歳って言ったら結婚とかとうにしていてもおかしくない歳ではあるけども……
ちょっと複雑な表情が出ていたのであろうか?
おばさんは私を見て言った。
「ユリアちゃん、お見合いとかしないかい?」
「え?」
「私はね、店をやってるからこれでも顔が広いんだよ!そうだ!今度、色々お見合いの話持ってきてあげるから!」
おばさんの顔が輝いてる……
「おばさん、私そう言うのは……」
私が言い切らないうちにおばさんは席を立って
「今度持って来るからね!じゃあ、今日はもう行くよ!またお店にも来てちょーだい!」
おばさんはあっという間に帰って行った。
私も結婚とか考えた事がない訳でもない。
でも、母親が残してくれたこのカフェを切り盛りする事が忙しくて恋愛とかは後回しにして来た。
正直、今更って感じ。
世の女の子達がイケメン騎士様を見てキャーキャー言ってるも知ってる。
でも、私はイケメンとか苦手。
そう思った時、壁の鏡に映る自分の姿が目に入った。
私の容姿は、ごくごく一般的だと思う。
私の母は、とても綺麗な人だった。
自分でも思うがあまり似てない。
もし、母の様に綺麗な顔立ちだったら違っていたのかな?
普段はカフェの仕事だけをしてるから地味な格好しかした事ないし、着飾っていく場所もないしね。
「やっぱり面倒くさい」
私はふぅ〜とため息を吐きながらテーブルを片付けた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ここは、お城の騎士団の宿舎。
ドラゴン征伐から帰った騎士団たちが
それぞれ身支度をしている。
家で待つ家族に会いたくて急いでいる者。
恋人に会いに行く者。
街に繰り出す仲間を募っている者。
そんな騒がしい雰囲気の中
1人の騎士がお腹を抑えて座っていた。
「どうした!トーマス!腹でも痛いのか?」
そう言いながら、歩み寄って来たのは
第2騎士団長のエディ・ブレンダー。
彼は、スラッとした長身にサラサラの銀髪。
端正な顔立ちで騎士団の中でも指折りのイケメンだ。
彼の周りにはいつも綺麗な女の子で溢れている。
「おい、トーマス。なんだよ、そんなしけた顔して!やっと街に帰ってきたんだぞ?おい!これから街に繰り出すんだ!お前も一緒に来い!」
エディはトーマスの背中をバンと叩く。
「いや、俺はいい…」
こちらは第1騎士団長のトーマス・クリムト。
彼も長身でガッチリとした体つきはかなりのイケメン。しかし、本人は恋愛事に疎く口下手。
しかし、そこがまた可愛い!などと女の子に人気がある。
「トーマス!大丈夫か?本当。腹でも痛いのか?」
エディが心配そうに顔を覗くとトーマスが小さな声で答えた。
「腹が……腹が……減った」
この言葉に、エディが盛大にズッコケタの言うまでもない。
「お前、本当に色気のない奴だな。この時間は城の食堂もやってないぞ?」
お城には沢山の人が働いているので
大きな食堂があるが、ご飯時にならないと開かないのである。
「エディ、俺ちょっと何か食って来る。」
そう言うと、トーマスはフラフラした足取りで出て行った。
「お、おい!この時間は街の食堂も開いてないぞ!って聞いてねぇし!大丈夫か、あいつ。」
当然、トーマスにはエディの言葉など聞こえておらずそのままフラフラと街の食堂に向かう。
「ここもやってないのか……」
もう4軒目だ。
あぁ、腹減った。
俺はこのまま死んでいくのか?
自分がどの道を歩いたのも分からない程
クラクラする意識をどうにか保ちトーマスは町外れまで来ていた。
「マジでやばいかも……」
そう思った時、トーマスの目に看板が見えた。
「魔法カフェ」
こんな所にカフェがあっただろうか?と思いながら扉に近づく。
ドアノブにはOpenの文字。
普段はカフェとやらには絶対に入ったりしないトーマスであったが、背に腹は変えられん!と思い切ってドアを開けた。
ドアを開けた瞬間、何やらあたたかい物に包まれているような感覚になった。
ドアベルの音で、奥から出てきた1人の女性が声をかけた。
「いらっしゃいませ」
トーマスは、女性と話すのが大の苦手だが
あたたかい笑顔で話しかけて来るこの女性に言った。
「食べる物はありますか?」
更新はお話が書けたらという感じですが
1〜2日に1度を目標に頑張りたいと思います。