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村人が世界最強だと嫌われるらしい  作者: 夏夜弘
第一章 嫌われ者
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とりあえず特訓だ! 6

 幻惑魔法をかけた今、近寄ってくるものはいない。その為、再び家に戻ってやり過ごすことに決めた。


「それで、なんで俺に会いたかったわけ?」


「う〜ん、まぁはっきり言うと、冒険者って所に飽き飽きしてたのよね」


「なんでだ? そんな悪いものでもないと思うけど?」


「私って結構顔が広くてさ、よくパーティーに誘われたりしてたのよ。最初の頃はそりゃ嬉しかったよ? でも、途中から不満言われたり、私が意見出すとなんか言われたり、もう散々だったわけよ」


「あんた、それなりに強いのに何でそうなるんだ?」


「多分、期待してるのよ。私、巷じゃ漆黒の魔女なんか異名で呼ばれたりしちゃってるわけよ」


「なんだそのいかにも悪そうなやつみたいな名前……」


「本当の名前はミーシュって名前なの。ミーシュ=ルージュ。貴方は?」


「俺は人村烈毅。ここら辺じゃ珍しい名前だろ?」


「確かに」


 ミーシュ=ルージュ。多分、年齢は二十代前半。身長はレーナと同じくらいで、スリーサイズではレーナもルノも勝てないほどの完璧なライン。顔は少し大人びていて、美人な人だと烈毅は思った。


「だからさ、私は先日の恐ろしい殺気が世界中で感じ取られたっていう事件で、その犯人が村人って聞いてビビッと来たわけよ。もしかしたらそっちに付いた方が面白いかとってね」


「そうだったのか……」


 この人は、多分みんなと仲良くやっていけるだろうと、烈毅は確信した。


「改めて聞くけどさ、俺の仲間になりたいって事でいいんだよな?」


「それでいいわ。と言うより、一生のパートナーと言ってほしいのだけれど?」


「養われるやつがパートナーなんて言えねぇよ!」


「あら、それもそうね」


「つか、なんで金無いんだよ……レベル高いなら金くらいあるだろうに」


「ああ、それは先日装備を一式新調したからお金がないの。レベル三百記念にね」


「三百か。まぁまぁってところかな」


「もっと驚いてもいいと思うのだけれど……それで、あなたの事も教えてくださる?」


「ああいいよ。ただし、この事はオフレコで頼む」


「わかったわ」


 それから、自分の事をある程度話す。最初は驚きながらも、最後はしっかりと信用してくれた。素直でとてもいい人だ。


「じゃあ、貴方はもしかして大先輩って事になるの?」


「そうだな。別に、タメ口でいいよ。俺堅苦しいの苦手だし」


「それなら良かったわ」


 そうこう話していると、魔法が切れたのか、レーナとルノが目を覚ます。


「お、目が覚めたかな?」


「其方の方は?」


「ああ、こっちの馬鹿みたいな顔のヤツがレーナで、可愛い顔のヤツがルノ。仲良くしてな」


「誰が馬鹿みたいな顔よ」


「か、可愛いだなんてそんな……」


「よろしくね。私のことは、ミーシュって呼んでね!」


 その後、状況説明をしてもらい、この軍の目的や、指揮官が誰なのかを知ることが出来た。


「まさか、この軍に勇者が混ざってるなんてな〜」


「この世界で十といない勇者の一人が、この軍を結成したのよ」


 勇者。まさかその存在に、こんなところで会えるとは思わなかった。


 そして、その勇者を生み出し、俺をここに送った神の存在。それも気になる。


「勇者のレベルは私と同じくらい。ただ、聖剣を持っているし、神の御加護とやらでステータスが跳ね上げられているから、覚悟はした方がいいわ」


「大丈夫だろ」


「ほほ〜う? その反応、勝てるとでも?」


「確かに強いけど、たかがレベル三百で勇者を語られちゃ面白くない。せめて五百くらいにはなってもらわないと」


「何言ってるの!? 烈毅、お前はわかってないだろ!? レベル上げの大変さを……」


「いやいやレーナたん。俺は村人だよ? その俺がレベルマックスよ? その俺が、レベル上げの大変さを知らないわけがない」


「そ、それもそうか。すまない」


 素直でよろしい! 可愛いとこあるじゃない!


「それで、烈毅くん。これから先はどうするの?」


「とりあえず、ここから去って、ドラゴンの巣穴を目指す」


「ドラゴン!?」


 その作戦に、さすがのミーシュも驚きを隠せず、声を上げてしまう。


「ああ、俺の友達。そしてこいつらの先生」


「あ、あなた達ドラゴンと友達なの……」


「私、あの人手加減しないから嫌いです」


「そう? 私は好きだよ? 烈毅が好きなものは全部好きよ!」


「いや、別に好きじゃねぇよ?」


「そうなの? なら嫌いね」


「ファイア、それ聞いたら拗ねるだろうなぁ……」


「呑気ね……」

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