心の声 2
予想に反して話が長くなってしまったせいか、辺りはもう暗くなっていた。苺は話を終えた後、すぐに駅へと向かい帰っていった。一方で、同じように帰ろうとした京也は紀子に誘われて一緒に晩御飯を食べる運びになっていた。紀子が何を思って自分を誘ったかが分からないが、その真剣な目に押されては断ることもできず、2人ですぐ近くのファミレスに入る。時間は午後6時を少し回ったところで店自体は空いていた。ドリンクバー近くの窓際の席に案内された2人は向かい合わせでメニューを開いていた。広場で話すべきことは話したと思う京也がチラチラと紀子を見やるが、紀子はそんな京也に気づくことなくメニューに見入っていた。キューティ3のトップと2人きりで夕食を取っているところを誰かに、特に明人たちに見られたらと思うと気が気でないが、紀子はそんなことなど全く気にもしていない様子だ。このまま行けば確実にイジメに遭いそうだと思うが、それならそれで卒業後に消えやすいとも思う。だが明人や健司が一緒にいる限り、イジメもなくなる可能性が高い。カリスマ的な力を持つ明人や健司に睨まれればいいように動くことができないからだ。そんなことを考えているとメニューをテーブルの上に置いた紀子が自分を見ていることに気づいたようだ。
「決まった?」
「あ、うん」
「じゃぁ呼ぶね」
そう言うと紀子は脇にあったボタンを押して店員を呼ぶ。すぐにウェイターがやってきてメニューをインプットする機器を開いた。
「シーフードドリア、それと」
そう言って京也を見る紀子。あわてて京也は自分の和風ハンバーグのセットを注文した。
「あとドリンクバーを2つ」
そう追加した京也の言葉に困った顔をする紀子だったが、ウェイターはメニューを確認すると行ってしまった。
「私はいらなかったのに」
「奢るよ」
「悪いからいいって」
「奢りたいんだって」
「・・・・んー、じゃぁ、お言葉に甘えて」
そう言って微笑む紀子はあらためて美人だと思う。だが、不思議な話だが、屋上でほぼ毎日会っていてそれなりにお互いのことを話す間柄にもかかわらず紀子に対して恋心を抱くことはなかった。あくまで友達であり、それ以上の感情はわきあがってこない。多分、それは紀子の中に特別な人がいるのを本能的に感じ取っているせいかもしれない。
「でも初めてだよね、木戸君とこうしてご飯食べるの」
「あぁ、そうだねぇ」
「何で誘ったか、気になってるでしょ?」
本心を見抜かれた気がするが、それが当たり前だとも思う。紀子が自分を誘う理由が見当たらないからだ。京也は正直に頷いた。そんな素直な京也を見て紀子は微笑みを強くする。
「苺がいないところで、聞きたいこと、あったから」
「さっきの話絡み、だよね?」
「そうなるね」
「一枝さんのこと?」
「んー、まぁそれもあるかなぁ」
「じゃぁ、何?」
腹の探り合いの状態が続く中、紀子はまずはドリンクバーをと立ち上がった。京也も促されてすぐ横にある機械の前に立った。紀子はメロンソーダを、京也はコーラを入れて席に戻る。紀子はメロンソーダにストローを挿すと一口飲んだ。京也もそんな紀子を見てコーラを飲みつつ、相手の出方をうかがっていた。すると紀子はそんな京也を見てくすっと笑うとストローから愛らしい唇を離して言葉を発した。
「気になって仕方がないって顔してるよ?」
「う・・・まぁ、そりゃあね」
図星をつかれた京也は若干うろたえながらそう返した。
「事件のこと、なんだ」
紀子の言葉にそっちかと思い、少しホッとした。正直さっきの話はあれで終わりにしたいと思っている京也にとって事件の話であれば問題はない。
「女子生徒がいなくなって、それを木戸君たちが探ってる。それはいいんだけど、苺も一枝さんや今井さんも危険だよね?」
それは京也も明人も、そして健司も理解している。現実に1度襲撃を受けているだけに、そこに関しては気を配っていると自覚していた。だが、紀子はそうは思っていないらしい。行き帰りに関して言えば、苺は今日も1人だ。同じ方向へ帰る健司や明人が常についていないことを心配していた。それに春香も同じ。バスで通っている上に方向上メンバー内でどうしても1人で帰宅していることを心配していた。そして歩も同じだ。あまりに無防備すぎることを警戒しているのだ。
「そうだね、言うとおりだと思う。これからは一枝さんは俺が送っていくよ」
「そうして。今井さんや苺のこともお願いね」
「浅見さんは、どうするの?」
「私はいい。住んでるところは駅から近いし、それに人通りが多い場所だしね。だから、今井さんや苺を頼みます」
「わかったよ」
「本音を言うとね、出来たら、そういう真似事は止めて欲しいんだけどね」
危険が大きすぎるだけにその心配はわかる。だが、もう手遅れだ。一度犯人の襲撃を受けている以上、ターゲットにされていると考えるのが妥当だ。特に自分はと、そう思う。
「俺が本当に強かったなら、あの時で決着はついていたんだろうけどね」
コーラの入ったコップの中の氷をストローで突きながらそう言う京也の表情は暗かった。実戦経験もなにもない、使えるのはわずかな技だけ。あの場にいたのが明人であれば、もう少し違った結果になったはずだ。棒を持って殴りかかり、苺を掴んだ犯人の手を離させるのが精一杯の勇気だった。不意に突き出された指は何度も何度も反復されて体に染み込んだ技だからこそ受け止められた。反撃することなど、頭のどこにもなかったのが悔やまれる。
「でもね、苺たち女子以外で狙われるのは、多分、木戸君だと思うの」
その言葉にストローの動きが止まる。紀子の顔を見れば、真剣な目をしていた。
「木戸君が木戸無双流の技の使い手だと相手は知ったわけでしょ?強い弱いは別にして、相手はまず木戸君を狙う。私ならそうする」
「そうだねぇ」
自覚はある、それだけに苦い顔をするしかなかった。
「それに、木戸君が強いと犯人は思ってるでしょうしね」
「だろうね」
ため息をつきながらますます苦い顔をしてみせる。宗家といい、百零といい、裏の世界でも有名な2人が木戸の技を使っている。そのため、その技を出した自分が強いと思われるのは仕方のないことだった。
「でもさ、本当は強かったりしないの?」
紀子のその言葉に京也は静かに首を横に振った。嘘でも誤魔化しでもない素直な反応だった。
「そうだね、強かったのなら、一枝さんとのこと、悩まないもんね。ゴメンね」
「いや、いいよ。強かったとしても、悩んだことには変わりはないけどね」
そう言って笑う京也に紀子も微笑んだ。そうしていると料理が運ばれてきたためにその話題もこれで終わった。食べながらした会話は学校でのことや、連休での出来事といった他愛のない話だった。
*
今日も7時には完全下校となっているため、6時半ですべての部活が終わる。大会が近い部活にしてみれば練習不足が懸念されるが事件がまだ解決しておらず、いつ誰が狙われるかわからない中で学校に留まる気にもなれなかった。春香もまた他の部員と雑談をしながら昇降口に向かっていた。着替えに時間がかかることを考慮し、6時15分で部活は終えていたこともあって、7時前にはもう駅に着くような状態だった。対してバスケ部である歩は6時半で部活を終えてから着替えるので、雑談を交えて着替えれば下校時間は7時ギリギリだった。駐輪場から自転車を出し、同じ自転車通学の部員と一緒に自転車を押しながら門をくぐる。そこからは徒歩の部員も交えてわいわい騒ぎながら駅へと向かった。駅から自宅方面は1人になってしまうが、それはいつものことなので気にしない。事件があったとはいえ、2件ともが校内で発生しているだけにどこか安心しているのもある。そうして仲間たちと別れて自転車を漕ぎ出し、駅の近くを通ったときだった。いつもなら何も気にしていない場所だった。今日も普段どおりでそこを通過するはずだった。なのに、今日だけはそこに目がいってしまったのだ。何故かはわからない。いや、本能のせいか、運命のせいか。自転車を止め、片足でそれを支えるが、その足はどこか震えていた。歩が見ている場所はファミレスだった。ガラス張りで囲まれた窓際にある一角。そこに視線は注がれていた。楽しそうにしているカップルがそこにいる。その男女を知っている歩の顔色は闇にあってもはっきり分かるほど青ざめていた。京也と紀子、見間違うことのないその2人が楽しそうに会話をしている様子がはっきりと見て取れる。メールアドレスを交換したときのことが鮮明に思い出される歩はやはりこの2人はそういう関係ではないのかといった疑念でいっぱいになっていた。そんな疑念を振り払うように首をブンブンと振り、歩は倒れそうな体を揺り動かして自転車を前に進めた。吐きそうなほど気分が悪いが、倒れたくはない。目に涙が溜まるが、泣きたくもなかった。倒れたり泣いたりすれば、それは紀子に対する敗北を認めるような気がしていたからだ。それに、まだ状況を見ただけで京也の話を聞いていない。友達だから一緒にご飯を食べただけとも考えられる。それに好きだと告白はしたが、まだ正式に答えをもらってはいない。逆に言えば、答えを出していないにも関わらず他の女性と2人で夕食を共にするのもどうかと思うが。茫然自失のまま自転車を漕いでいた歩がふとその足を止める。小さな川に掛かる小さな橋。ここで出会ったのが最初だった。当時のやりとりが鮮明に思い出される。ただ何も言わずにチェーンを直してくれた、それだけで京也を好きになった。そう、歩はここでそれを思い出した。こぼれそうな涙を指先で拭い、前を見据える。たとえ京也が紀子を好きであったとしてもそうでなかったとしても自分の気持ちは変わらない。自分は京也が好きだ。ただそれだけは変わらない。紀子に対するライバル心がいい方向に向いた故の思考だが、実際は大きな勘違いでしかない。それでも歩はその燃える心を消すことなく家路についた。
*
珍しくまっすぐ家に帰った明人が日課のトレーニングを終えて帰宅した。今日もまた左右同時の蹴りの練習だったが、やはり我流なせいかどうにもバランスが取れない。前に出すときの上半身のバランスは取れるのだが、回し蹴りに変更したときには大きくバランスを崩してしまっていた。歯がゆい思いだけが心を締めていく。9年掛けてここまできたが一向に進展しないことに苛立つ。いや、苛立つ原因はもうひとつあった。だが、それを認めることはできない。ただ自分を信じて1つ1つの課題をクリアするしかないのだ。ため息をつきつつ風呂場へ向かう。湯船に浸かれば、思い出すのは苺と健司のことだった。2人がデートに行ったという事実が何故か心に引っかかる。行ったこと自体は別に気にならない。内容にも興味がない。なのに何故かイライラしてしまうのだ。その理由を理解していながらも認めたくはない。認めるわけにはいかない。明人は湯船を出るとシャワーの前に座り、目の前にある鏡に映る自分を見た。表情はない。なのにどこか不満そうな顔をしている気がしてならない。そんな自分を見るのがいやなのか、明人はいつもなら体から先に洗うのだが、今日は先に髪を流してシャンプーを手に取った。そのまま髪を洗うが、頭に浮かぶのは何故か苺の顔だった。いつもより長めの風呂を出てキッチンに向かった明人は冷えたお茶を飲むとリビングのソファに腰掛けた。父親は出張で不在、妹の紗奈は自室にいるようで、ドラマを見ながらくつろぐ母親がいるだけの部屋だが別に何を気にするでもない。しばらくボーっとしていた明人は階段の上から自分を呼ぶ紗奈の声に気づいて腰を上げるとそっちへと向かった。階段の下に立つと、上からしゃがみこんで明人を見ている紗奈がいた。
「何度も電話が鳴ってるよ」
「わかった」
紗奈は階段を上がる明人を見て自室に戻った。どうやらトイレに行った時と戻ってきた時に携帯の音を聞いたようだ。明人は自分の部屋に入り、机の上に置かれたスマホを見れば着信を告げる画面が目に入る。手にとって誰からの着信を確認すれば、1件は健司から、もう1件は京也からのものだった。まずは最初に着信があった健司へと電話をかける。わずかなコール音の後、電話に出た健司の声を聞いた明人の心がかき乱される。それを押し殺し、明人は健司との会話に集中した。
「どうした?」
『ちょっとしたことなんだけど、気になることを聞いたもんでな』
「気になる?」
『ああ。お前の意見が聞きたくてな』
そう前置きし、健司は明人と別れた後で出会った同級生の橘純一の話を始めた。橘自体も他人から聞いた話であり、もしかしたら又聞きかもしれないが、今校内で起こっている事件に関して妙な噂が立っているとのことだった。その内容は、消えた2人ともが同じような内容のメールを友達に送っているというのだ。その内容とは、失踪する2週間ほど前に送られたある男子生徒に関する相談だというものだ。名前は明かさなかったが、その生徒を好きになりそう、というものらしい。それだけならば何も変なところがないのだが、一番最後に友達に送られたメールがほとんど同じらしいのだ。
『その人と一緒にいると、いい香りがして気持ちがすごく高ぶってしまう』
というものらしいのだ。その言葉を聞いた明人が曇った表情を見せる。香りと恋心がリンクしているかどうかはともかく、違和感はあった。
「薬物か?」
『俺もそう思った。もしかしたら、これは俺の考えだんだが、その生徒が彼女たちに接触するたびにその香りで徐々にこう、なんか洗脳じゃないが、そういう系統のことをしたんじゃないかってな』
確かに健司の言うとおりだと思う。だが、徐々に洗脳はないだろう。ただ、催眠効果のようなものはあるかもしれない。何度か接触し、催眠効果を植えつける。そしてさらうときには目標を完全に催眠状態にして自分の足で秘密の場所へ行かせることも可能かもしれない。
「ありうる話だ。少し調べる」
『あぁ。出来たらみんなにも知らせたいが、今井と歩ちゃんは部活だしなぁ』
連休明けが火曜日だったため、週末まではまだ日にちがある。どうするかを悩むが、春香と苺に関しては昼休みなどの休み時間に話が出来るだろう。問題は学年が違う歩だが、こちらも京也を通して忠告をすることにした。幸いにも京也からも電話があったためにこの後、折り返して電話をするつもりだ。とりあえずあくまで噂の範囲内だが、事件に関しての手掛かりであり、注意を促す点でも興味深い。健司に礼を言うと電話を切り、そのまま京也の番号を表示させた。そしてボタンを押すが、話し中のようで繋がらない。大方歩とでも話をしているのだろうと思い、電話を置いた。そのまま机に向かって座るとパソコンを立ち上げる。香水や匂いで催眠をかけるような薬を探すが、ヒットするのは怪しい情報ばかりだ。目ぼしい情報も得られず時計を見ればパソコンに集中しすぎていたのか時間は11時を回っていた。さすがに平日のこんな時間に電話をかけるのはどうかと思い、明日何の用事だったかを直接聞くことにした。ただ、その後メールも何も入ってこないことが気になる。急ぎの用だから電話をしたのだろうが、それならば何らかのメッセージを残してもいいとは思う。そこを気にしつつ歯磨きをしに1階へと降りた。もう全ての電気は消えていたが、洗面所の電気を点けて歯磨きをする。やはり犯人の1人は生徒かもしれないと思いながら口をゆすいだ。ただ、あの身のこなしからして武術系の部活をしているヤツが怪しいとは思うが、体格からして該当する者はいない。明人は休み時間などを利用してそれらしい生徒を調べたが、あの時遭遇した体格と似た生徒はいてもどれもが違うような直感を覚えていた。ならば生徒が彼女たちをたぶらかし、第3者が坑道から彼女たちを運ぶ可能性を考える。だが、そういう秘密の部屋や通路は校内にはない。とにかく今回得た手掛かりを大事に調査を進めようと思う明人が部屋に戻れば、スマホの画面が明るくなった。メールだと思いそれを開くと、差出人は春香だった。
『今日の帰りに変な話を聞いたんだ。学校に出る幽霊の話。ちょっと気なるんだ、明日話すね。忘れちゃいそうなのでメモ替わりでごめん(笑)』
文章を読んでふっと口元を緩め、明人は了解したとだけ送った。ベッドに横になり、健司の話と春香の話を頭の中でまとめる。妙な香りで相手の気持ちを高める生徒がいる。そして学校に出る幽霊。幽霊など信じない明人はそれは人間で、秘密の出入り口を使った人間が幽霊と間違われているのではないかと推理する。行き詰っていた推理に光が差し込んできた気がする明人はそのまま眠りに付くのだった。
*
翌朝、家を出ていつものように苺の家のインターホンを押した。これまたいつも通り、やや眠そうな苺が姿を現す。そんな苺を無表情で見た明人が挨拶をすれば、ほわーんとした返事をする苺。今日はいつもにも増して眠そうだ。
「夜更かしでもしたのか?」
いつもの明人なら、そんなことを口にはしない。だが苺はそれに気づかずに小さく頷いた。
「溜まってた録画のドラマ見たら、止まらなくなっちゃって」
「どんなドラマだ?」
これまたいつもの明人にはない台詞だ。さすがにその違和感に気づいた苺が明人を見るが、明人は前を向いたままで表情もない。
「前世で結ばれなかった男女が何百年か後に生まれ変わって恋をするって話。邪魔した人も生まれ変わっていて、なんかまた邪魔したり」
「そうか」
どうやら内容に興味を示せず、明人はそう言ったきり黙った。やはりいつもの明人だと思っていた矢先、その明人がゆっくりと口を開いた。
「お前も、そういう因果や転生の話を信じるくちか?」
何を思ってそう聞いてきたかはわからない。明人が最も興味を示さないであろうその内容に違和感が大きくなるが、苺は思っていたことを返した。
「生まれ変わりとかはまぁ、あってもいいとは思うけど、因果とかはわかんないなぁ。でも紀ちゃんじゃないけど、運命みたいなのは信じちゃうなぁ」
そう言って笑う苺を見た明人は無表情だった。いつもと同じ顔をしている。だが、何かがいつもと違って見える。苺はそんな違和感を口にせず、明人に並んで黙って歩いた。やがて駅に着くと健司が待っていた。こちらはいつもと全く同じ調子で車内でも苺を笑わせた。明人は相変わらず窓の外を見ているだけだ。苺がそんな明人を気にしていると、妙なことに気づいた。普段の明人は時折会話に混ざるように言葉を挟むが、今日はそれもない。その上、時々だが視線を苺に送っているのだ。それに気づいた苺が明人見ると、すっと視線を外す。苺は小首を傾げるが、あまり気にしないようにいた。だが明人は違う。何故こんなにも苺が気になるのかが自分でも分からない。いや、分かっているはいるが認めるわけにはいかなかった。この間から何かがおかしい。まるで心の中で何かが欠けていくような、壊れていくような音が聞こえるようにちくちくと何かが痛む。そんな痛みもあえて無視する明人の表情に変化はないが、苺は何かしらの変化を感じずにはいられなかった。




