リース
一瞬にして大金持ちになった俺はしばらく呆然。だがずっとこのままなのも通行の迷惑なので気を取り直して町を歩く。
「……。」
何しよう。もうすることなんかないよ。いっそのこと魔王目指すか。おぉ、いいねぇ。そんでこの町を混乱に陥れて1人勝ち。その後は魔族(可愛い娘限定)の子を侍らせて勇者がくるのをニヤニヤしながら待つ。来たとしても手塩にかけた逞しい弟子が返り討ちにして…「…あのぉ。」
「うぇ!?」
脳内プロローグを繰り広げていると邪魔された…。何だよほんとに。振り返るとミルクティー色おさげ女の子が立っていた。あら可愛い。
「大丈夫ですか?」
「え?……何が?」
「いや、何やら思い悩んでいるように見えたので…」
「あぁ~…」
おさげさんは律儀にも俺のことを心配してくれるようだ。だが安心してくれ、妄想だから。
「ちょっと考え事してた。ありがとな。」
「いえいえ。あ、私は魔術師のリース=カルリーノと言います。」
「おぉ、俺はアスカ。」
「あの……いきなりで悪いんですがちょっといいですか?」
「……何だ?」
…一目惚れしました、付き合って(ryとかかな!?ついにここまで漕ぎ着けた!素晴らしいテンプレではないか!!
「私と……」
来るぞ来るぞ。
「今日だけでいいのでパーティーを組んでくれませんか!?」
「パーティー!?」
やっぱり現実はそう甘くなかったか…。テンプレっちゃテンプレだけど予想の斜め下というか上というか…。
「はい…私は持っている魔力も少ないし、素質とかも全然なくて…だから誰もパーティー組んでくれないんです。」
「ふむ……」
「この間父が過労で倒れたんです。稼ぎ頭の父が倒れると収入源が無くって…このままでは家族みんなが倒れるので私が冒険者になろうと思ったんですけど……やっぱり上手くいきませんよね。」
「その話乗った。」
「え!?」
そんなもん引き受けるに決まってるだろうが!今時こんな心の優しい子いないぞ?絶滅危惧種は俺が守る!
「あ…ありがとうございます!今日一日よろしくお願いします!」
「あぁ、よろしく。」
…さて、引き受けたものの何すればいいのか分からん。ここはリースに頼るか。
「それでは早速『冒険者ギルド』へ行きましょう!!」




