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いまさら魔法少女と言われても  作者: 赤川
wave-12 タイトル未定
580/592

0007:逃れ得ぬ波濤なら波乗りサーフライド以外に選択肢など無いという強制試練

魔法少女近況:いつの間にかケモのヒトらのリーダーになっていて突拍子もなく始まった戦争に殴り込むことになった何を言っているか分からねーと思うが(略

.


 七月第2週の火曜日。

 午後4時33分。

 異世界、西方大陸東部ナラキア地方、イレイヴェン首都トライシア。

 港湾地区。


 西側にエルリアリ大湾を(のぞ)む、都市の半分も占めようかという港町。

 何隻もの帆船や鋼鉄船が岸壁に並ぶそこで、仮設の(・・・)物見やぐらから海を眺める軽鎧の兵士がいた。

 一応、仕事中である。

 湾の北に魔導大国『ジアフォージ』、西に砂漠の部族の国『ダソト』、イレイヴェンと同じ側の沿岸には油断ならない同盟国の『バルディア』が存在している、母なる内海エルリアリ。

 多くの国と接するこの海は、当然ながら24時間体制で監視する必要があった。


 とはいえ、見張りに身が入らないのも事実。


 現在、トライシアの裏町にあたる港湾地区は、ヒトでごった返して道々に溢れ返っている。

 船荷を受け入れる、船に荷を積み込む、多くのヒトと荷物が集まる、という性質上、以前から人口密度の多い場所ではあった。


 しかし、新たな、そして巨大な船の受け入れや、それに伴う道路や建物の拡張、増築、それら必要となる作業員、警備の人員が激増し、混雑を極めている。

 職人の大声、衛兵の怒号が止むことは一瞬もない。

 加えて、港に停泊中の、従来の木造船とは比べ物にならない大型の船。

 この状況になって暫く経つが、未だに非現実感がぬぐえないのが本音なところだった。


 故に、どうにも仕事に集中できず、見慣れぬ船のシルエット越しに、ボーっと海を眺めるようにしていたのだが、


「ん? あー? …………あ??」


 視界の中に感じる、ほんの小さな違和感。

 

「おいなんだよしょんべんかァ? ヒトだらけでトイレ行くにも一苦労なんだよなぁ……」


 怪訝な様子の兵士には、同じ物見やぐらの上に同僚がいた。同じく軽鎧の男だ。

 眉間にシワを寄せる仲間に、生理現象か、とうんざりした声を発する。

 足もとはヒトの洪水だ。気軽に腹ごしらえにも行けやしない。

 ところが、そんな同僚の問いかけにも、海を見つめる兵士は応えなかった。


「だからなんだよ!?」


「海がよぉ……なんか動いてない?」


 手の平でひさしを作り、目を細めて遠方を眺める見張りの兵士。

 ここで同僚も、何か異常が起こっているらしいことに気が付く。

 身を乗り出して同じ方向を睨み付けると、確かに水平線が何かざわめいているように見える。

 海の見張りは、専門の衛兵の仕事だ。違和感があれば確実に気が付く。

 衛兵ふたりは仕事の顔になり、黙りこくって遥か遠くへ目を凝らしていたが、


「ああ……動いてる、動いてる! なんだアレ!?」

「敵襲! 敵襲ぅううう!!」


 明らかに異常なモノが近付いているのを察し、柱からぶら下がっている警鐘を思いっきり打ち鳴らした。


 甲高く短い音が止まる事なく連続し、港中に広がっていく。

 力強い響きは否が応にも人々の耳に届き、僅かな戸惑いの()が生まれたかと思いきや、下界は火が付いたような大騒ぎとなっていた。

 大工や職人、荷車を動かす労働者が走り回り、商人は財産を逃がそうと丁稚たちに指示を飛ばす。ツバも飛び散っている。


 港の衛兵隊は一刻も早く事態を把握しようと、入り乱れる群衆を掻き分け突き進んでいた。

 派手に鳴る警鐘がどこにあるかは、すぐに分かる。

 やぐらの上から見張りが指さす先を見て、衛兵の隊長もすぐに現状を理解することになった。


「お城に報告ー!!」

「アレは船か!? 何隻いる!!?」

「砲を出せー! 船乗りはどこだー!?」

「衛兵は全員集合! 平民は中町へ移動させろー」

「そうだ『通信兵』! 通信兵ってヤツ呼んで来い!!」


 兵士たちは定められた手順に従い、各方向へすっ飛んでいく。

 中には、新設されたばかりで慣れない部署もあったが、緊急事態への対応はおおむね迅速に行われていた。


                        ◇


「何事か!?」


「ハッ! エルリアリの遠方より船影らしきモノが接近との報あり! 港の守備隊は大砲など準備中であります!」


 王城に駆け込んできた兵士から報告を受けるのは、直毛ヒゲのナイスミドル、将軍職に就いているガール伯爵である。

 高所にある城からは、トライシア裏手の港から遠くその先まで見ることができた。常時臨戦態勢のイレイヴェン故の作りだ。

 直毛ヒゲの将軍の位置からも、エルリアリ大湾の彼方を見通すことができる。

 確かに、何かが海に浮いているのが分かった。


「……陸海空の軍全てに戦の準備を。私は陛下に報告する」


「ハッ!!」


 兵をまた伝令に出し、直毛ヒゲの将軍は早足で王の執務室へ。

 港に遅れて事態を知らされた城内でも、戦いの準備で騎士や兵士だけではなく侍女や下働き、料理人まで慌ただしく動き始めた。


                        ◇


「機関始動ー! ボイラーに火ぃ入れー!!」

「抜錨ー! 急げー!!」


 港の桟橋をイレイヴェンの海軍所属の兵士が突っ走っている。

 いずれも軽装の皮鎧だが、彼らの役割は戦列を形成し敵と斬り結ぶことではない。船乗りとして、軍艦を操り敵の海上戦力と戦う事だった。

 乗り込むのは、従来の木造帆船ではない。

 全長100メートル、直線的なシルエットの鋼鉄船。

 1943年、第2次世界大戦終戦間近に建造された、日本の旧帝国海軍の軍用艦。


 松型駆逐艦である。


 戦争後期、資源と時間共にひっ迫する日本軍がそのリソースを効率的に使用し開発した、簡易生産型の船。

 一方で、それまでに(つちか)ったノウハウと技術を十分に活かし、損傷に対する生存性と操作性、そして戦局に柔軟に対応できる武装を搭載する、優秀な軍艦となっていた。

 生産数も多く、終戦後は多くの船が残っている。

 そんな小熟れた性能故に、ハイテクが失われた第3次大戦後にも復刻されたほどだ。


 ナラキア共同体に地球の兵器を提供するにあたり、実際に現物を用意する黒ミニスカ魔法少女は無論のこと、日本や東西米国の政府もその選定には大分難儀していた。

 対ジアフォージに際し必要とはいえ、いきなり高度な最新兵器を渡すワケにもいかない。高性能な兵器(おもちゃ)を手にしてナラキアが暴走しかねないし、そもそもいきなり難解な電子装備を渡しても使いこなせないだろう。

 そのような総合的判断により、比較的電子部品が少なく構造と原理も分かりやすい旧式の兵器で慣れてもらおう、という話になっている。


「ハイファリア出航ー! もやい解けー!!」

「鉄鉢振れー!!」


 イレイヴェン海軍三番艦『ハイファリア』。

 訓練を繰り返しこの時に備えてきた船乗りたちが、出航する船の甲板上から兜を脱いで振っていた。


「がんばれよー!」

「戻ってこいよー!」

「やっちまえー!!」


 港に残る守備隊や作業員も手を振って見送る。

 少し遅れ、同型の二番艦『ディーベンガー』、そして一番艦『トライシア』が出航。

 旧来の帆船も沖に乗り出し、接近中の巨大な航行物体の阻止に乗り出していた。


                        ◇


 一方、王都トライシアの南1キロ地点。

 土を固めた滑走路に扁平な格納庫が並ぶ航空基地でも、早馬から非常事態の連絡を受け緊急発進(スクランブル)が進行中だった。

 こちらは、見た目は旧式のプロペラ機だが、中身は地球でも新型の電子装備が搭載されている。

 全長11メートル全翼11メートル、SA-29。

 練習機にも用いられる扱いやすい航空機で、こちらもナラキアの軍人に現代空中戦を理解してもらう意図で選定されていた。

 無論、最も重要なのはジアフォージの飛行型魔道器の要撃であるが。


『マルキス1、発進を許可する。右ランウェイに進入し離陸せよ。高度1000まで上昇。以降は管制官の指示に従え』


『マルキス1ラジャー。右ランウェイより離陸し高度1000で別命あるまで待機する』


 けたたましいプロペラ音を鳴らして、丸みのある小型戦闘機が格納庫から姿を現す。

 管制塔と情報をやり取りするのは、コクピットの中にいる航空服姿のパイロットだ。

 王から直々に空の騎士に任じられて以来、大半の時間を空での訓練に費やしてきた、イレイヴェンの騎士の中でもエリート中のエリートである。

 やる気はともかく空を飛べと言われた当初は大半の者が青くなっていたが。


 エンジンが回転数を増し、空気を押し退け滑走路上に進み出ると、機首を真っ直ぐにその先に定めて加速開始。

 一機が地面から離れると、隣の滑走路から間もなく二機目が。三機目、四機目と後続が舞い上がる。

 二機で一組の編隊は、基地上空を旋回すると、西の沿岸方面へと飛び去って行った。


                        ◇


 船という乗り物は、海を渡る上で効率の良い進歩を重ねてきた。

 水圧で自身を押し上げる基本的な逆山形。前進するに際し水の抵抗を左右に押しやる先鋭の形状。大気の動きを動力に変えるべく、船上に高く広く展開される帆。

 水上を移動するという目的において、これ以上の乗り物は存在しないであろう。


 だが、魔導大国ジアフォージはそれ以上を求めた。

 海を我が物とし、船よりも遥かに侵攻を容易くする移動手段を欲したのだ。

 そうして作り出したのが、動く浮島とでも言うべき代物。

 地球で言う、メガフロートである。


 10万平方メートル、搭乗数約7万。

 腐食に強い無数の丸太を積み重ね、その上に床板を敷くという構造。実態はイカダに近い。

 それでも、ひとつの軍勢を乗せて移動できるというのは、魔道技術に長けるジアフォージならではのチカラ技であった。

 これにより、木造船や空飛ぶバスタブといった既存の乗り物のみでは不可能な、大軍勢の移送が可能となっている。

 常識外れなイカダ砦の建造に、ジアフォージはまた膨大な資金と労力を費やすことになっていたが。


 とはいえ、それほど友好でもないふたつの勢力が一堂に会するにも、そのイカダの広いスペースは有効に働いているようだ。


「異端の地を神にお返しする神聖なる戦いである! 血を捧げよ! 命を捧げよ! 祈りを捧げよ! 戦いを捧げよ! 神は必ず(むく)いてくださる!」

「死に怯える必要も刃を恐れる必要もないのだ! ただ戦え! 神に祈り戦え! 強き信仰がある限り汝らは神に守られるであろう!!」


 ヒトの血を示す赤い布地に、神を示す黄金の()の意匠という外套(マント)

 神聖国アークティラの聖騎士たちが、整列する軍団に対し訓示を叫んでいる。

 その人数は、約2万5千。

 人数でジアフォージに劣るが、常に最高の士気と練度を維持する、西方大陸において最精強とされる教会軍であった。


「狂信者が……。神などという実体のない虚像が奇跡の力で己を救うなど。まさに無知で蒙昧極まる……!」


「連中の言う奇跡、秘跡というのも、所詮は魔術の法によるものだ……。どうせ遥か昔に我ら賢者から盗み出した古臭い術に違いない」


「フンッ、連中の術の正体は、家畜に神を信じ込ませる点にあるのよ。ありもしないモノを信じさせ、それを畏れさせ死に物狂いとさせる。魔術というより、大層な詐術であるな」


 そんな一団を船楼の上から見下しているのは、戦に向かうらしからぬ(・・・・・)(きら)びやかなローブ姿。

 ジアフォージの魔導貴族たちである。


 このイレイヴェン侵攻は、ジアフォージとアークティラの合同作戦となった。

 西方大陸の中央と西部を支配する、ふたつの大国。

 共に我の強い国家であるが、異世界と協同歩調を取り力を増すナラキア共同体を脅威に感じ、利害を一致させた形となる。

 互いに腹を探り合い、出し惜しみしながらもナラキア侵略の為に出せるだけの戦力を出し、妥協点を探ってきていた。


 メガフロートはその大きさ故に、波のある海上でも安定して進んでいる。

 すぐ横には、魔術を利用した螺旋スクリューを用いた動力船が。

 更に、上空にはバスタブこと『輿(こし)』が何機も連なり飛行していた。


「輿が先行してイレイヴェンの守りを喰い破る! 船舞台が岸に着き次第全軍前進! ひたすら異端者どもの国深くへ突き進み、その全てを神の名において召し上げるのだ!!」


「知恵無き愚者の群れに賢者の智慧(ちえ)を知らしめよ! 愚かな獣に言葉は不要! 蹂躙し! 噛み付くようなら打ち据えて殺してしまえ! ナラキアの地は我ら賢者のモノである!!」


 近付く陸地を前に、それぞれの理屈で士気を高める両陣営。

 強力な魔道器を揃えるジアフォージと、盲目的な信仰を強大な力に変えるアークティラ。

 気勢を上げる侵攻軍の前に、イレイヴェンの新海軍と異世界の軍艦が、徐々にその姿を現していた。


                        ◇


 午後5時15分。

 東方大陸南部、オーランナトシア。

 テイルズ氏族集合地、集会場。


 魔法少女が勢い余って打ち上げたゲーミング軍事衛星であったが、想定外な形で役割を果たす事となった。


「は!? イレイヴェンで開戦!!?」


「え? 海鮮? イレイヴェンの新鮮な海の幸がどーしたん??」


「桜花、今そのボケはダメな感じがするわ」


「エアリーさんとか洒落になっていませんからね」


 衛星経由で届いたSNSのメッセージに、金髪黒ミニスカの魔法少女、『黒アリス』の旋崎雨音(せんざきあまね)はビックリ仰天。自分の目と耳を疑う。三つ編み娘も自分の耳かっぽじった方がいい。

 ジアフォージのモノらしき軍勢と巨大フロートによる、海からの攻撃。

 これに対し、イレイヴェンの海軍と空軍が迎撃に出た、という内容だった。


「ヤバいヤバい帰らないと! シックスー!!」


「はじまったのってトライシアの港? あそこ昔の軍艦が訓練かねて防衛してたのよね? 昔って言っても戦争中のゴリゴリの軍艦だったと思うけど」


「バスタブの迎撃にもプロペラ機が備えてましたね。内陸の選手村まで影響はないかもしれませんが…………」


「つか前にアマネにめちゃくちゃバスタブ落とされたンニ、また来まシタか? 自殺行為(こーい)にしか思えんネー」


 当然、雨音は慌てて帰り支度。ほぼ全裸のケモミミ美女のシッポ尻を眺めていた瞬間移動能力者(ワープシックス)を捕獲するなど。

 ビキニカウガールや鎧武者も、いそいそと持ち込んだ荷物をしまい込みにかかる。

 そして、


大長(おおおさ)が狩りにでるぞー! 全員得物をもってこーい!!」

「狩りだぁああ!」

(まじな)い士どもの着飾った皮を剥げぇええええ!!」


「ちょっと待ちなさいなに当たり前のように付いて来ようとしてんの!!?」


 何故か大きな盛り上がりを見せるケモミミ氏族たち。筆頭は赤茶毛皮のマッチョケモである。巫女侍に水切り石にされた割には非常に元気だった。

 意気軒昂極まりないケモたちに怒鳴りつける黒ミニスカだが、各群れの長をはじめとして誰も聞いちゃいない。


 なので、巫女侍が手近なケモのケツにタイキック入れた。


「ぱぁああああああ!?」

「黒アリスさん無視スルた、ナイス度胸デス。オマエも水の上跳ねてみるデス?」


 白い毛の痩せ型ケモが空中一回転し、集会場で騒いでいた他のケモミミが硬直していた。

 これでも雪を頂く厳しい山岳地帯を縄張りとする一族の長である。

 それが文字通り一蹴とあって、野生の掟的にシッポ丸まるのもやむを得ないことであった。


「グルううう……な、なにをしやがる姐さん」


「ジャカしーネ誰が『(アネ)さん』か。

 これからイレイヴェンでジアフォージの連中相手に戦争ネー! アマネにおマエらの面倒見てるヒマなんか無かデスよ」


「い、いや待てカティ参戦確定みたいに言うな、まだ…………。とりあえず選手村に帰るだけだ」


 動物の上下関係的に上位者と見なされたようで、不満を漏らすも歯向かいはしない白毛の群れ長。

 いつの間にか組の姐さんみたいになっていた巫女侍だが、基本的に雨音と仲間以外はどうでもいい存外ドライな娘なので、それを冷たく突き放していた。黒ミニスカは一応予防線を張るが。


 かと思えば、毛色同様に熱い巨漢が異を唱える。


「だがジアフォージの呪い士は俺の群れにも敵だ! それを大長が狩りに行くというのに巣に籠ってなどいられるか!!」


「そうだー! 呪い士どもを食い千切れー!!」

「肉片に変えてやれー!!」

「邪神とシモベのエサだー!!」


 乾いて荒涼とした土地を縄張りとする、逞しいケモミミの長。

 その気勢に乗っかり、他のケモも再び盛り上がっていた。

 氏族的にも、魔導大国や魔導士に対し思うところがある様子。

 加えて、暫定群れのトップである黒ミニスカの猛獣だけが仇敵の狩りに出るというのは、傘下のケモ達には我慢が出来ないのだとか。

 早くも雨音の業が自分の足を引っ張る形だ。おかしい群れのリーダーを力で分からせたのは自分ではなく他の魔法少女だったはずだが。


 ここで群れを置き去りにするのは今後を考えてもマズかろう、という魔王嬢さまの進言により、群れの大長になった自覚もないまま、雨音はケモミミを引き連れ選手村へ戻る事となった。

 こうなったからには向こうで何か食わせて、戦闘が落ち着いたらオーランナトシアに帰そう。

 恐らく戦闘はイレイヴェンの湾岸と首都周辺に集中して内陸部の選手村までは波及しないだろうし。


 そんな希望的観測に縋らざるを得ない雨音には、前線の混乱の陰でこっそりイレイヴェン国内に入った部隊の存在を知る由もなかったのである。

 




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[一言] 魔法とか神への狂信だけで攻めてきてるならあれだけど、勇者を殺した方法というか状況によっては勝算があってきてそう
[一言] 更新待ってましたー 次の展開が楽しみです。
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