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第6回 戦い抜いた勇者 〜アドゥスト〜
アドゥストはアハナグ・ビーツに所属していた投手である。フルネームでは"岩の冒険者"アドゥストといい、背番号は14だった。彼がマウンドに立たなくなったイアリム王暦59年以降、ビーツの誰もその番号を受け継いでいない。実はアドゥストは重い病を患っていた。最後の1年はフラフラになりながら登板していたと言われている。ビーツはアドゥストに敬意を表し、背番号14を永久欠番にすると決めた。これがサミリムプロ野球初の永久欠番である。アドゥストはイアリム王暦59年5月1日、シーズン半ばにしてこの世を去った。