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消えてしまわないで

作者: 薄雪草



その灯りを


今にも消えそうな灯りを


そっと灯籠に入れて


遠い国の 白夜の森の


誰も知らない岸辺まで流しに行こう




人のいない薄明かりの森を


静かに進み


岸辺に着いたら


灯りをそっと笹舟に乗せて


語れなかった想いを


苦しみの記憶を


哀しみを 全て


笹舟に乗せて


川の水に浮かべよう




風に揺れて


消えそうならば


消えないように


波に揺られて


沈みそうなら


沈まないように




川には灯籠が幾千も


星の数ほど浮かんでは


揺れながら流れていって


空に浮かびあがって


彼方まで連なっている




手を離せば


笹舟は静かに流れていって


やがて幾つもの灯籠と混ざり合い


浮かびあがっていくだろう


空に向かって




いつか それは


他の無数の灯りとともに


天上の星とともに


彼方から


地上を照らす


星になるだろう





灯りを


消してしまわないで


大切にして


いつか 空に浮かべる その時が来るまで


















タイトルが先にできました。灯籠流しのように悩みごとを流せて軽くなれたらいいのに、そうしてそれが詩という形で残せたら、何かの慰めにはなるかもしれない、なるといいな、という願いのようなものです。


他の作家さんの作品への模倣というかオマージュでもあります。灯りと水のある景色と。

雰囲気は違います。しんと静かで澄んでいて、ああいうのが良かったけれど、真似はできません。




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