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ボクの好きな、おにぎりの具材は、愛華ちゃんのパンツ

作者: 陽太

皆さんは、おにぎりの具材はなにが好きだろうか?

鮭、昆布、おかか、はたまたツナマヨだろうか?

人の数だけ、好きな具材は変わってくる。


そして、そんなボクが好きな具材は、、、愛華ちゃんのパンツだ。


「ただいまー」

「お帰り~」


今日も健気に愛華ちゃんはボクを出迎える。

この笑顔だけで、1日の疲れが吹っ飛んでしまう。

茶色がかった長い髪は、今日も艶かしくボクを誘っている。

クリクリとしたお目々は、お人形さんのようであり、そのすらっとした立ち姿はモデルさんのようだ。


「今日のおにぎりの具材は、赤いパンツだったね。」

「ちがうよ、あれはピンクだよ、もう!!」


白い頬を膨らませる愛華ちゃん。

怒っている姿も素敵だね。


激動の1日のなかで、唯一ボクの心が安らぐのがランチタイムだ。

いつも愛華ちゃんの手作りおにぎりがボクを待っているのだ。

今日の具材は、レースの付いた透け透けの赤いパンツ(愛華ちゃんいわく、ピンク色)だった。


毎日楽しみにしているランチだが、明日は更に特別なランチになるだろう。

だって、明日はボクの誕生日なんだから。


そして、今夜も愛華ちゃんの手作り料理を食べ、翌朝を迎える。



「いってらっしゃい」

「うん、行ってくるね。」


ボクの誕生日なのに愛華ちゃんはなんだか素っ気ない。

ボクの誕生日を忘れているのか、それともわざとなのだろうか。


通勤中も仕事中も気になり、仕事に午前中は身が入らなかった。

それでも、今日も変わりなくランチタイムはやってくる。

さーて、今日のおにぎりはなに味かな。


お弁当袋を開けると、いつもより2、3回り大きい特大おにぎりと誕生日カードが入っていた。

カードには、お誕生日おめでとう、これからもいつまでもずっと一緒だよと可愛い丸文字で書かれていた。

ボクも愛華ちゃんという、一凛の華をいつまでも愛し続けるよ。

その華が枯れるまでね。

そして、お楽しみである誕生日プレゼントの特大おにぎりを手に取ってみる。


うん、愛華ちゃんの愛がいっぱい入ってるね。

一口、また一口と頬張る。

そして、徐々に、本日の具材の全貌が露になってゆく。


「こ、これは、なんてことだ。、、、ありがとう、愛華ちゃん。」


静かなランチタイムの職場にボクの涙混じりの声がこだまする。

これは、最高の誕生日プレゼントだ。


今、おにぎりから神々しくその姿を現したもの、


それは、、、



ボクの年齢に合わせた”24色24枚のパンツ”、だった。

お読みいただきありがとうございました。

こちらは、なろうラジオ大賞への応募作品となっております。

内容は、かなりふざけたものですが、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。

感想等ございましたら、お待ちしております。

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