魔法使いの旅
「第1話魔法使いのオズと不思議な獣王国」
やぁ、僕は魔法使いオズ。15歳の女の子だ。とある理由で旅をしている。この世界では成人は18歳からである。危険な動物や魔物がいるわりには成人が遅い。だいたいみんな平均で60歳くらいで死んでいく。僕の好きなものは旅と食べ物である。食べ物はだいたい焼いて食べている。もちろん村や町や国で携帯食料と水と塩などの調味料を沢山買い込んでいる。そんな荷物どうやって持っているのかというと魔法を使ってしまっているからだ。
俗に言う魔法収納というやつだ。魔法収納は個人的に言うと無属性と時属性の合わせ魔法である。簡単に言うと融合魔法、合体魔法、混合魔法というべきだろう。この魔法収納どのくらい入る容量があるかと言うと無限である。しかし、どんな魔法にもデメリットや欠点はある。簡単に言うと他人が使いたくても使えないし他人に魔法収納を譲渡出来ない。魔法収納は生きた生物をしまうことは出来ない。メリットはさっき言った通り無限に物をしまえることと魔法収納にしまったものは風化や劣化せず入れたときのままになる。なので食品は腐らず便利なのである。あとは魔法使いはこの世界で僕だけかもしれない。もしかしたら同族を見つける旅かもしれないしそうでもないかもね。
オズの隣には純白な服を着たグラマーな女の子がいた。この子が14歳の女の子で弟子のサチである。
僕たちは怪しげにいろんな国や街を旅する魔法使いさ。ただし魔法を使えるのは僕オズにしかできないらしい。弟子のサチは魔法使いの僕に憧れており僕を屈服させるだけの熱意だけで弟子となった。
僕は今、人生最大の至福を味わっている。
それは何かというと猫である。(普通の猫と獣人、人型の猫がいる)猫の国獣王国連邦政府に僕とサチは滞在している。この世界ではエルフやドワーフや獣人と呼ばれる人達がいるのは当たり前だ。どうやら太古昔、神様は人間しかいないのでは愛が足りないと言い何種類もの知性溢れる種族を作ったらしい。
でも僕から言わせると神様はうっかり屋さんだ。それだけのことをしていて魔法を普及させなかったのだから。
僕は滞在2日目にしてこの国のことが少し分かった。
獣人の王はネコ科らしく猫は神聖な生き物として扱われてるらしい。
「フッフ」
僕は笑うモフモフ万歳である。
しかし、この国の家は3階建てが多く木造建築も珍しくない。しかし獣王様が住んでいる王宮は金色に輝いていていかにも王様の家だ。
この国に入る時に身分証明書が必要なのだが僕はまだ成人してないとうぜん身分証明書は持っていない。
しかし、どこの国も人手不足はあるらしい。家が貧しくて出稼ぎに来たとでも言えばすんなり入れた。
勿論、魔法で猫耳と尻尾のカモフラージュをかけてね。そして極め付けはマタタビの匂いである。
マタタビはここに来る途中の商人から買ったものである。
「おーい、敵襲だー」
あたり一帯が火の海になる。なにせ木造建築の多いところだ。火の矢でも放たれれば次々と飛び火するだろう。
ここで魔法使いの僕の出番、華麗に水魔法を使い消火していく。
「隣でサチが凄いです師匠」
と言いつつ褒めてくれる。
オズは良い友達だなと思った。
「おいそこの怪しいやつ今何をしていた?」
兵の1人に声をかけられ消火していたと話す。
すると、貴様なんの権利があって消火していると騒ぎ始めた。
「あの消火したらマズイのですか?」
「ああ、そうだな」
「人助けならず獣助けでも?」
「この国は腐っている滅んだ方が良い国なのだ」
サチが手を口に当ててビックリしている。
僕はレジスタンスかなと思いつつ、仕方ないから魔法で火の玉を兵に当てて気絶させてそそくさと風魔法を使いサチと一緒にこの国を出た。
僕はあたり一帯の草原で商人から新聞を買って魔法収納から椅子とテーブルを取り出して新聞を読んでいた。
どうやら近くの国で火事があり多くの獣人が亡くなったそうだ。それで王は責任を問われ息子に王位の継承を行い父親から息子へと王が変わったらしい。
そして新聞の端っこの小さな所に火事に対して水が運良く降ってきて命からがら助かったと書いてあったことをここに印そうと思う。