第51話 後 決断
収穫月15日 (雲)
今日、ケイリから全てを聞き出した。まさかケイリにあんな秘密があったとは。隠し続けたわけだ。軍とかに知られたら利用されそう。なるほど。その召喚獣で枠全部使ってから他の魔物と契約出来ないんだ。
事情はわかったけど、わかったから尚更腹が立つ!知っていたら、もっと慎重にクエスト選べたはずだ。情けないなぁ、僕は。刺されただけでケイリが怖くなるとか本当に情けない!あの時の自分をぶん殴りたい!僕のせいでケイリの髪が!ケイリも、もっと早く僕に教えてくれたら……。いや、それはケイリにとって僕はそこまで信用に足りる存在じゃなかったって話だ。つまり僕に問題がある。
いや、過去よりは未来だ。これ以上ケイリを召喚獣を召喚させないために、僕は何か出来るのかを考えるんだ。そうだな、これ以上ケイリを自由と正義に居させるべきではない。ケイリは家に帰るべきだ。そもそもケイリは冒険者になるべきじゃなかった。ケイリを誘った時、ケイリの召喚獣に関して何も知らなかったし、そこまで無茶するとも思わなかった。後ろについてきて、普通な召喚獣を召喚して、安全なところで攻撃すると思った。そういう未来を描いてた。あー、またおめでたい自分をぶん殴りたくなってきた。いやいや、今はこんなこと考えてもどうにもならない。そうだな、ケイリがいなくなったらどんな影響が出るのかを考えなくちゃ。今回の魔物討伐で自由と正義がBランク冒険者パーティになった。これからはより難しいクエストを受注できるようになった。が、正直ケイリが戻って来る前はCランククエストも結構厳しかった。Bランクの依頼をこなすのにケイリがいないと困ると言うのは本音だ。だが、それだけケイリの召喚獣を頼らなければならない状況に落ちやすいということだ。残念ながら今の自由の正義Bランクの実力はない。ケイリなしじゃ犠牲が出るかもしれない。ケイリは器用貧乏ではあるが痒い所に手が届く。アシュリーだけじゃ回復が間に合わないとずっと思ってた。回復、攻撃、バフ、ゴーレム。各分野は他のメンバーより劣ってはいるが色々出来て優秀だし、時々びっくりするようないい作戦も思い付くし。本当にいないと困る!手放したくない!戦闘に参加しなくても残って欲しい!だが、僕達がピンチに陥ちた時、ケイリは必ず召喚獣を召喚する。とはいえ、そんな状況になって、ケイリがいないと全滅する可能性が高い。いや、そうなったらそれは身の丈を超えたクエストを受けたリーダーである僕の責任だ。決めた、ケイリを家に返そう。




