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第44話 後 障害者

村長はまた私達を宴に招待しようとしたけど一秒でも早くこの村から立ち去りたい私達は断った。村長は寂しい笑顔で私達を見送った。

村を呪いを解く対価で、右手の親指と人差しと薬指が動かなくなった。魔法の弓でも弓を引く必要があるため、弓は使えなくなった。私はもう…戦えない。でもまあ…でもまあ…そうそう、別の攻撃手段を探せばいい。ワンドに攻撃魔法をセットするのはどう?でもそれだと、いざの時、回復出来なくなっちゃう…。

「報酬これだけかよ…割りに合わねぇ」

「まあそういうな。村一つ救ったんだ」

「結局ケイリ何したんだ?どうやって呪いを解けたの?」

「そ、それは…えっと、聖剣を解析して、呪いを…」

「そんなことできるのか。ケイリやっぱ凄いな!」

「凄いは凄いんだけど、最初からやれよ!そしたらカイルも刺さられずに済んだのに」

「…」

「そんなことよりお腹すいたよ」

「そんなことって」

「だって、もう過ぎたことだし」

アシュリーさんありがとう。

「おいしいものを食べに行こう!」

スイーツ食べたいなー。あっ…でも中指と小指だけじゃフォークも満足に使えない。


「こんな辺境にこんないい店があるとはね」

「だね」

左手を使った方がいい。人って、案外そういうの気付かないと思う。

「しっかし、本当に無駄骨だったね」

「まだ言う?」

「だってそうでしょ!あの村の人、呪いを解くことしか考えてないし、平気で人を犠牲にするし」

「仕方ないよ。あの呪いは人の心をも蝕むから」

「考えてみてよ。あの子供、ナイフを拾って私達を脅したよ。子供がそんなことすると思う?きっと唆させたのよ。いや、洗脳されたと言っていい。村のために死んでくれとな。子供を犠牲にする村だぞ。そんな村が呪いが解いたらすぐ普通な村に戻る?」

 やめて!私の指の価値を下げないで!

「さあな。出来ることはやったし。あの村がどうなるか知ったこっじゃない。くだらないこと考えないで食事を楽しもうよ」

「だね。ありがとう、メアリー。じゃあ、乾杯!」

「「「乾杯!」」」

なんでしょ。左腕を使うと、違和感を感じる。集中すれば支障なく食べられるんだけど。これから左手で生きるしかないのだから慣れるしかない。それと、小指と中指を動かすと薬指も動く、力は入らないけど。

 正直、召喚獣のこと、まだカイル兄さんに知られたくないの。カイル兄さんを信用してないわけじゃないけど。カイル兄さんが私の指のことを知ったら、多分自分を責めると思う。

 「ところで、先から気になったが、ケイリ、なぜ左腕で食べるんだ?」


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