第40話 後 取引
一週間遅れて申し訳ございませんでした。今後ともよろしくお願いします。
メイさんは私に謝った。でも正直何に対して謝ってるのかいまいち分からない。私情を挾んだ?どういうこと?
「カイルのケイリ恐怖症を治したい。ケイリ、何かいい案ない?」
「…あるなら、とっくに…」
「それもそうだ」
「カイルを恐怖される薬があれば、鎮静させる薬とかもあったりしない?ほら、魔物を飼育するために必要な薬とか」
「ある、にはある、けど」
「ならその薬をカイルに飲ませて、ケイリと2人きりさせれば解決じゃない?」
「また薬に頼る気?カイルがこうなったのは薬のせいだ。悪れないでもらえたい!それに、魔物用の薬が人間にも使えるの?」
一理ある。カイル兄さんの体重と人間の耐性に応じて薬を調合したけど、私は医者ではない。メイさんの言う通り、魔物用の薬を人間に使うべきじゃないかも。
「メイ、でめぇうるさいなぁ。いい案でもあるの?ないなら黙ってて」
「呆れた。もっといい案がないならダメな案を否定しじゃダメなわけ?間違った方法で状況をもっと悪くするのを黙って見ろっての?」
「でめぇ!」
「ちょっと二人とも、喧嘩になってるわよ。ケイリ、どうなの?その薬、人間に使ってもいいものなの?」
「そのはず、なんだけど」
「アシュリー、アンタの魔法でどうにか出来ない?」
「出来ないわ。神聖魔法は体しか癒さないんだから」
「薬は少なからず副作用があるでしょうけど、他の方法がない以上ケイリに試させてみるのも悪くないと思う」
薬の調合が終わった。これをカイル兄さんに飲ませて…。
『本当にこれを主人の幼馴染みに飲ませるつもりか』
あなたは、私の召喚獣さん?
『久しぶりだね、我が主人よ』
どうしたの?
『私は、あるじの幼なじみのトラウマを消せる力を持っている』
本当?
『さよう』
助けてくれるの?
『忘れたわけではあるまいか?私は対償を求むことを』
そうだった。ごめん、やはり召喚獣さんに頼りたくない。
『よいのか?本当にその薬を信じるのか。副作用を恐れぬのか』
それは…。
『鎮静してもトラウマを克服出来るとは限らない。私であれば、主人の幼馴染みのトラウマを安全に消せる』
そうか、鎮静しても治るとは限らない。副作用も…。でも、対償、爪が…。
『今回の対償は髪だ』
髪?
『案ずるなかれ。髪を全部取るわけではあるまい。そうだな、肩まででいいであろう。取り引きしたら、主人の髪はもう肩までしか伸ばせない』
肩、肩までなら…いい、かも?
『良いであろう?髪切る手間も省ける』




