第34話 前 友達の友達
「ようやく蛭の季節が過ぎた。皆よく頑張ったな。メイ、よく蛭を一箇所に集めてくれた。スキルによる支援も心強かった。メアリー、一番蛭を倒したのは君だ。君の魔法はいつも頼りになる。アシュリー、支援役が2人いないと厳しかった。回復もすっこく助かった。最後になるが、ケイリ。ケイリが戻って来たから蛭狩りが大分楽になった。ゴーレムが前衛を任せられる程役に立った。ケイリが女神の盾を使えるなんてビックリしたよ。皆本当によくやった。これからの成功を願って、乾杯!」
どうしてかは分かんないけどカイル兄さんの隣に座ってるのは私ではなかった。丸いテーブルでカイルの隣に座ってるのはメアリーさんとメイさんで、私はメアリーとアシュリーの隣に座ってる。
どうして? カイル兄さんの隣の席は私のものなのに。
「カイル兄さん、私…」
「カイル、奢ってもらって悪いな」
「水臭いこと言うなよ」
私の声がカイル兄さんに届かなかった。
「ケイリ、ここのもんクッソ美味いだろう。あ、くすん美味い」
くすん美味いって何。神官って大変だね。
「私、ケイリのことよく分かんないからもっとケイリのこと教えて」
「私は…」
教えるって、何を教えればいいの? アシュリーはゆっくり話していいからって顔してるけど何を話せばいいのか分からない。
「カイル以外の人と話したくないの?」
「ち、違う」
「じゃあ、私が話そうか。ケイリって神官じゃないよね。どうして神聖魔法使えるの?」
「ワンドで」
「ワンドって杖と違うの?」
「杖は、魔法の出力を増幅、する為の道具。ワンドは、呪文さえ、セットして、ワンドの魔法石に、貯めてる魔力が、足りてさえいれば、誰でも、セットした魔法を、発動、出来る」
「へえ、凄いんだね。じゃあ、私も攻撃魔法を使える?」
「使えるけど、一度に、セットできる魔法は、一つだけ。魔法をセットするには、魔法言語を、勉強する必要が、あるから」
「なるほど、じゃああのゴーレムは?」
「あれは、ゴーレムの魔法石を、プログラミング、し直した魔法石。ただ、プログラムが、まだ不完全、なので、簡単の命令しか、実行できません」
「凄いな。私は脳筋だから、そういうのよく分かんないけど、ケイリは凄いんだね。私、ケイリのことよく知らないからさ。これで、私達はもう友達だ、友達の友達じゃなくてね」
友達? 友達の友達? 確かに、私はカイル兄さんしか見てなかった。私にとって、皆はただのカイル兄さんの仲間程度しか考えてなかった。
「友達、そうか。私も、アシュリーさんのこと、もっと、知りたい、です。どうして、神官になったの、ですか」




