Digitizing━能力判定テスト
能力判定テスト━
高校生になった国民全員に課せられる義務。
このテストでの判定が就職やら進学やらにかかわってくる。
1~10で判断される能力値。
大抵の生徒は1~5。強い生徒は6~8。
9、10なんてのは滅多にいない。
ちなみに俺の中学の模試での判定は2。
魔術、学力、体力のうち学力と体力だけで2をとったのだから自分でもすごいと思う。
「人間」も魔術テストを受けなければならないのだが、俺は受けなかった。
「天使」と混ざって魔術テストなんて死ぬだろ…
命を賭けてまで俺はランクが欲しいわけではないし、テストを受けることでランクが左右されるとは思えない。
俺は人間だから…
「判定テストだね…」
昼食中、月野がため息混じりで言った。
いつも通り俺たちは屋上で弁当を食べている。
いつもと違うのは、
「判定テストおもしろいじゃない。」
透き通る長い緑髪、かわいらしい感じの月野とは違った綺麗な顔。
俺の幼馴染、五月雨樹理華。
あの一件から樹理華は俺たちと昼食をとるようになっていた。
「おもしろいって…ただ面倒なだけじゃない。」
「そうだ、知ってる?」
星野が急に口をはさんだ。
「今年から、各自グループを作って魔術試験をするらしいよ。」
「グループ?」
「うん、でさ提案なんだけど4人で組まないか?」
真っ先に樹理華が言った。
「あたしは賛成ね。」
「私も。」
月野も樹理華が言った後にすぐ賛成意見。
「誓は?」
「俺は…俺は正直反対だな…。」
そう、俺はこの意見には賛成できない。
「なんで?嫌なの?」
月野が俺の顔を覗き込む。
どうやら俺は知らないうちに顔を伏せていたらしい。
「嫌って言うか…。樹理華、お前の能力にはもっと見合ったやつがいるだろ。」
「…まで。」
「ん?」
「…いつまで、いつまで引きずってんのよ!!!!!」
「樹理華…?」
月野が樹理華を心配そうな目で見ていた。
だが、俺にはそれどころじゃなかった。
「いつまで?いつまでも引きずるさ!あんなことがあったんだぞ。」
「もう…もう終わったことじゃない!」
言いあう俺たちを見かねたのか星野が仲裁に入った。
「ふたりともやめろ。グループの事を提案したのは俺だ。意見があるなら俺にも…俺たちにもわかるように説明してくれ。」
それは、今から5年前。
俺が小学校5年生のころの話━