出会い
「あの……さ、何やってんだ?」
声をかけると、彼女はゆっくりとこちらを見てきた。
「……」
肩少し下まで伸びた明るい茶色のストレート。整った顔立ち。
短く折られたスカート。緩めに結ばれたリボン……。
俺は、一瞬その女を見入ってしまった。
制服から見て、俺の通っているのとは別の近所の公立の学生っぽかった。
正気に戻って俺は話を続けた。
「風邪、ひくぞ? 家はどこだ? 送っていこうか?」
「……私には家なんてございません」
「は……? じゃぁ、せめて家族の人とか」
「いません。私は今から79時間23分17……18秒前に
崎守研究場から生まれました。そして、次に意識が戻った時にはこの公園にいました」
そういう彼女の顔は困った様子もなく顔に感情という言葉もなかった。
「なんで、此処にいるのかも」
「分かりません」
「……分かった。俺の婆ちゃんち近くだから預かってもらおうか?」
「有難うございます」
俺はそいつを手招きしながら案内した。
この話している間も、ついてきている間も一度としてそいつの顔から感情が出ることはなかった。
俺は婆ちゃんちに行った。家に入ると婆ちゃんはちゃんといて、事情説明に入った。
「婆ちゃん。この子さ、事情があって今住む所を捜してるんだってさ。お願いだから、
婆ちゃんちでこの子を預かって貰えないか?」
少しの間黙りこんで、婆ちゃんは笑いながら言った。
「……分かったよ。お困りなら助けなきゃだからね~」
「ありがとう。婆ちゃん」
お礼だけ言ってそのまま家に帰った。
翌日……つまりは長期休暇初日なんだが、俺は婆ちゃんちに行った。
あの子が心配だったからな。
こんにちは。妹明ですw
一応、挿絵入れたつもりですけど上手く入ったでしょうか?
入ってなかったら笑いながらやり直ししますw
やっとまともな話になりましたが、いかがでしょうか?
まだまだ、話は長いので気長に読んで頂けると有り難いです♪
更新もいつやるか、私の気まぐれですし……。
まぁ、気にせずにのんびり読んで頂ければ充分です☆
これからもよろしくお願いします!