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人形になった人間  作者: 妹明
神上エリナ 室式聖華
19/28

誘拐された少女

 「ふぁ…? あれ、今何時?」

携帯電話をパカッと開ける。すると、時刻は12:15を回っていた。いつもなら、首を締めながら叩き起こす香西朋華の顔が見えるはずなのに、今日はそれは見えない。

不信に思いながらリビングに降りていく。リビングには誰もいない…。メモ書きが一枚置いてあるだけ。これは、王道手口来たなと思いつつ、二つ折りにされたその紙を広げる。


『香西朋華は貰いましたのぉ。早くしないと廃棄処分(スクラップ)しちゃいますわよぉ? 崎守研究所でお待ちしてますのぉ』


丸い字でそう書いてあった。この喋り方、神上エリナのものだと見て間違いないだろう。

俺は、また取り返しに行かないといけないらしい。

弱く役に立たない俺が、そこへ行ってどうこうなるとは思わないが、行かないで部屋の隅で震えて泣くほど、俺は弱くなりたくなくって。俺は家を出て行った。



 「桝井鷹也が動きましたのぉ」

「そうか」

「鷹也様……どうして」

「残念だったな。12,948号。どうやらお前の所有者(マスター)はお前を助けに来るようだ」

「……」

「まぁ、結局二人とも殺されるんだがな!」

部屋中に中年男性の醜い笑い声が響き渡る――――――――――――。




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