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人形になった人間  作者: 妹明
神上エリナ 室式聖華
16/28

第二世代の能力。

「お姉さまより遥かに能力が上の『第二世代』が我々なんですものぉ~♪」


楽しそうに口元だけを笑わせ声も晴れやかな物にさせながら、神上エリナは言った。

「第二……世代?」

「そうですのぉ。我々は貴方の母君からは産み出されていない。貴方を元に、全ての能力を限界まで引き上げて創られた物ですのぉ」

やはりさっきの眼は笑わないあの顔で、神上エリナは喋る。

「そして、聖華は我々の第二世代の創造されし者クリエイティッド・ヒューマン内最強の存在ですのぉ。所詮は、第一世代のお姉さまが勝てるはずありませんのぉ」

「我々の指示に従い大人しく同行しなさい」

機械のような冷たい声。感情を一切感じない冷酷な顔。

室式聖華は、同じ創造されし者クリエイティッド・ヒューマンとは思えない……まるで、最初に会った香西朋華のような感覚だった。

「拒否します。その命令」

「何故ですか。この命令は、我々からでも増しては貴方の母君からでもない。あのお方からのものです。我々が逆らうことのできないあの方からの……」

「私の所有者(マスター)はもうあの方ではない。私の、所有者(マスター)は。鷹也様です」

「そうですか」

そう言って、勢いよく室式聖華が腕を振りおろした時、室式聖華と神上エリナの動きが突然止まった。

「……。了解ですのぉ」

「了解」

「?」

「命拾いしましたわね。でも、次来た時はそうはいきませんわよ?」

そう言って、瞬間移動をするように去っていった。


 その日の夜。

「お前は寝ないのか?」

「はい。見張りを」

「お前だって奴らの狙いの内なんだぞ!? 大人しく家にいた方が……」

そう言って止めようとすると、香西朋華は首を横に振って口を開いた。

「家を破壊する可能性もありますよ。彼女たちなら」

「とんでもねぇ破壊兵器だな、おい」

「あの方の目的ですからね。それが」

「あの方?」

「……。何でもございません。ささ、早く寝ないと明日起きれませんよ」

「……」

「御休みなさいませ。鷹也様」

そこで意識が途切れた。



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