エピローグ
後日談。香西朋華は婆ちゃんちではなく俺の家に居候させることになった。
正確に言うと、香西朋華がお詫びをしたいからと言いこの家に半ば強制的にやってきただけだが。
だが、アイツから感情が出たのはあの日以来一度もない。
香西朋華が人間だった頃。彼女は一体どういう存在だったのだろうか。
もっと、笑う子だったんだろうか?
それなら、研究者たちを俺は恨む。
何故って?
多分、香西朋華に感情を挿入しなかったのは
そいつらの仕事上、それが邪魔だったからだと思うから。
血を見るのが嫌で逃げ出されちゃ元も子もないからな。
だから、消したんだ。感情を。多分。
この予測が当たっていたら、アイツから選ぶ権利を奪い取ったのは研究者たちだ。
だから、恨む。
人間でなければ、こんな実験を知っても何も思わなかっただろうし。
そもそも人間さえいなければ、こんな犠牲者。生まれずに済んだのかもしれない。
だから、俺は胸を張って人間に生まれてきてよかったなんて言えないし、言わない。
だけど人間が100%ダメだった。なんて、
言うつもりもないけどね。
はい~、『人形になった人間』完結です!
お疲れ様です。『人形になった人間』を書かせていただきました、妹明ですw
随分不思議な話でしたが、如何だったでしょうか?
なんか、途中で喋り方とか変わってたりしても気にしないで下さいw
あと、挿絵はつけちゃ駄目ですねw
自分で描いたものだったので、尚更そう思いますwww
今回は長丁場にお付き合い頂き誠に有難うございました。