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プロローグ
人間であることを貴方は良かったと今、胸を張って言えますか?
俺は言えません。
だって、世の中にはこう言う人間がいるからだ。
雨の日、いつも通りの道を通ればよかった物を
何を思ったか知らないが公園を通って帰ってしまったその日、
俺(桝井鷹也)は一人の少女に出逢った。
その子は傘も持たずに、ただ上を見上げ棒立ちをしていた。傘を忘れたようだ。
見捨てればよかったのに、何故だか見捨てることが出来なかった。
その行為の為に、俺はその子に声をかけてしまった。
それが、全ての始まりだった。