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灰かぶりのレオン ー悪役令嬢に捧ぐー  作者: ルル・ルー


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15/28

15.出会い



「あの……」


「ん?あぁ、はははっ。お互い災難だったな」


「本当に……」


しばらくベンチでだらっとしていると、先ほどの目撃者のボッチちゃんが話しかけてきた。

話題がありそうだったから近付いて来たのだろう。素晴らしい勇気である。


せっかくだし体をずらし横に座ってもらう。


「凄かったですね。殿下もご無事のようでしたし……」


「ああ、あの転び方カッコ悪かっただろ?もっとスマートに行きたかったんだけどな」


「いえ、必死な姿はカッコよかったですよ」


柔らかく笑う少女に釣られて頬が緩む。


「そういってもらえると助かるよ」


それがさらりと言えるのになぜこんな場所にいるんだ少女よ。


「俺はベルティエ伯爵家のレオンだ。君は?」


「ヘルマ・ブランジェです」


「同じ伯爵家か。歳は?俺はこの前9歳になった」


「私は11歳になりました」


「おっと、年上でしたか。失礼しました」


この頃の子供の成長が早い子と遅い子が極端だから分かりづらいな。

まさかの2つも年上だった。


「いえ、そのままの口調でお願いします。丁寧にされると緊張してしまって……」


「あー、ならそうさせてもらおうかな」


「ありがとうございます」


そんなこんなで話は続いた。

いつも家で何しているのか、好きな本は何かとか。

俺は濁して答えたが、どうやら彼女はかなりのインドアらしく、俺もたまーに研究に関係ない本も読むから話を成立させることはできた。



そうしているうちにまあまあの時間が経っていたらしい。

父と母が息子2人を連れてやって来た。


そして俺の隣に女の子が座っているのを見て、面白いほどバラバラの反応を見せた。

あからさまにイラついている次兄と、友達ができたようでよかったとでも思っているのだろう純粋な笑顔を浮かべるダン兄。

母はあらあらまあまあと呟き、父はすこーしだけ複雑で嫌そうな顔をしていた。


「レオン、この子は?」


「ヘルマ・ブランジェ伯爵令嬢です。本の話で盛り上がっていました」


「あー、そうなんだね。初めまして、レオンの父のアベルだ。息子と仲良くしてくれてありがとう」


「あっ、いえ、その、えっと、……、こちらこそ?」


「ぷふッ」


悩みに悩んで出た疑問系のその言葉に思わず吹き出してしまった。


「わら、笑わないで下さいッ」


「あーごめんごめん」


流石に大人と話すと緊張するよな。

俺と話す分にはだいぶ慣れてた感じだが。


「随分と仲がよさそうだ」


だからなぜそんな嫌そうなんだよ父。

ちょっと遠い顔をしている父に首を傾げる。


「……はぁ。レオン、挨拶に行きたいから着いて来てくれるかな」


「かしこまりました。じゃ、またな」


「あの、お手紙を書いてもよろしいですか?」


「ん?あぁ、待ってるよ」


「はいっ」


嬉しそうに笑うヘルマに手を振って別れる。


手紙かー、風情だな。

この世界で初めての友達だからな、ちゃんと返事できる準備をしておかなくては。


「少し手が早いんじゃないかい?」


「お友達ですよ?」


「まぁ、レオンはそうだろうけどね……」


はっきりといったのだが、煮え切らない返事が返って来た。


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