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エジプト…英雄と謳われたサラディン
エジプトの王宮で
どうにか無事に戻り、生還、出来た
サラーフ・アッデーィンこと
サラデイン
悠久の偉大なる恵み深き母なる広大なナイル川
そのナイル川の展望に賑やかな民達の街を眺め、呟く。
傍にはナツメヤシ(デーツ)に胡桃、西瓜などに、冷たい飲み物
「まさか、あのような敗北を味わうとは…な」ため息をつく、イスラムの英雄王、サラデイン
「まだ16歳か、しかも、即位して間もない、業病の少年王ボードワン4世」
「手酷い被害です、陛下」
部下の言葉に肩をすくめるサラデイン
「しかし、こうして無事に生き延びられたか、あの若い病の王に集う、廻りの家臣に、神の言葉を信じて戦う、歴戦の騎士どもか…」
「我らにも、偉大なる神が御加護を下さいます」
「ああ、いずれは彼等から、エルサレムを取り戻す」
再び、ナイル川に街を見下ろし眺めて
呟く
「同じ啓典の民、同じく神から与えられた聖なる書を持つ、ユダヤ教徒にキリスト教徒か…」




