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11. ある平日の過ごし方


 妨害があったものの午前の授業は終わり、今はお昼休憩中である。今日は場所を変えて本館と別館を繋ぐ校舎裏の渡り廊下でお昼時間を過ごしている。

 そして何故か、コイツと一緒にお昼ご飯を食べていた。


 「あひゃひゃひゃ~! 今日も朝から、また一つ武勇伝を作るなんて流石、勇者!」


 バカ笑いが私のイライラを加速させる。


 「何が勇者だ! バカ笑いしやがって」


 「いやぁ~毎度毎度、凄いねぇ~。 見ているコッチは飽きないよ」


 「もう風間くん、笑ってる場合じゃないわよ」


 何故かこの人も当たり前のように一緒にお昼時間を過ごしている相川さん。貴女どちらかと言えば注意する方の人ですよ。


 「いや、笑い話しだって」


 腹を抱え爆笑しているのは別の組の男子生徒、風間 幸助(こうすけ)で、休み時間になると呼んでもないのに何処から戸もなく表れる。神出鬼没なヤツである。

 焼きそばパン片手に今日校内でおこった事件を笑いながら話した。

 茶髪のボサボサヘアーで制服は着崩して今風なチャラ男だ。


 「いや~でも、このまま行けば一年以内にコンプリートしそうな勢いだよ」


 コンプリート? 何の話しだ?


 風間幸助は懐からメモ帳とペンを取り出しサラサラと何か記入し始めた。


 「今日の相手は三年の~・・・・・・」


 「アンタ、それって」


 メモ帳のタイトルには無敗記録と書かれていた。


 「記録付けてるんだよ」


 そのメモ帳を奪い取りビリビリに破り捨てた。


 「あーーーっ! 何すんだよ!!」


 「お前こそ何してる!」


 きっと良くない事に使うつもりだ。早目に処分した方が良いに決まっている。


 「何かあった時に売れると思ったのに、ひでぇ」


 人の情報勝手に売ろうとしたのか!!


 「というか、何で二人は当たり前の様に一緒にお昼してるんだ?」


 風間幸助の場合

 「面白いネタ現地調達の為」


 相川百合亜の場合

 「また悪さしない様に見張り」


 「・・・・・・」


 次からは、一人でお昼しよう。


 そんな事を思っていると外から騒がしい音が聞こえる。


 パラリヤ~パラリヤ~・・・・・・


 裏門から無理やり入って来た外部の人間がバイクに股がって校内に入って来た。

 先頭を走るリーダー、その後について走る仲間達はバイクで校内を疾走した。


 「あれって、確か・・・・・・」


 風間が何かを思い出した様に話した。


 「風間くん、あの人知っているの?」


 相川が風間に聞いた。


 「区を二つ跨いだ所のヤツ等だ、人数も多い大所帯のトコだよ」


 「風紀委員出番だぞ」


 「な、無理言わないで武藤さんじゃないんだから」


 またそれかと私は目を細めて相川を見た。


 「わざわざ、ウチの学校に何の用かしら?」


 「何の用ってそりゃ~・・・・・・」


 相川と風間二人は私を見た。


 「何で、こっちを見る! まだ、そうと決まった訳じゃあーーー・・・・・・」


 ブロロローーー・・・・・・ブロン・・・・・・


 エンジンを吹かしながらバイクに乗った特攻服を着た男子が一人近づいて来た。


 「「「!?」」」


 「お前ら、この学校のヤツか。 武藤ってヤツを探してるんだが何処にいるか知ってるか?」


 嗚呼~やっぱりか、とうとう他校まで名前が知れてしまっのか。


 「それだったらーーーゴヘッ!!」


 風間が何か言おうとしたので瞬発力を活かし首元を狙っての地獄突きをお見舞いしてやった。

 

 誰か分からず聞いて来たって事はワンチャン逃げるチャンスが有るってことだ! この機会を無駄にはしない!


 「ああ、何でも無いです。 食べた焼きそばパンが喉に詰まったみたいです」

 

 風間の背中を思いっきりバンバン叩いた。

 

 「武藤さんを探しているなら正門の方で見かけましたよ」


 正門はあっちにです、と指を差して教えてあげた。


 「そうか、ありがとよ」


 そう言って全員正門の方へと向かった。


 「武藤さん・・・・・・」

 

 相川が何か言いたげだった。


 「ゲホ、ゲホッ! 武藤、お前っ!!」


 風間は咳き込みながら文句を言っているようだが先に私を売ろうとしていたのは、そっちだ。


 「次、同じコトしたら下の○○潰すよ」


 ニッコリ笑顔で圧を掛けると風間は青ざめ引いていた。

 というコトで、アイツ等が戻って来る前に退散しますか。


 「武藤さん何してるの?」


 私は荷物をカバンの中に片付け逃げた。


 「そういうコトなんで帰る」


 「ちょっと、午後の授業はどうするのよ?!」


 「先生には、武藤は体調不良になったので帰りましたって言っておいて」


 そんじゃあ、バイナラ~っと言ってその場から逃げた。

 午後は学校の後門から逃げ最寄り駅まで急いで向かい電車に飛び乗った。


 「ふぅー・・・何とか乗れた。 ん?」


 携帯を見ると相川と風間二人から鬼のようなLINEが届いたが既読スルーした。

 このまま帰ると義理兄さんにバレるので駅二つ先にある繁華街を目指した。

 駅から直ぐ近くの2階立ての建物で、ドリンクを買って景色が良く見える場所で時間を潰すことにした。日差し対策なのかパラソルが付いたオシャレな席で購入したドリンクで休憩した。


 「夕方まで、どうしようかな?」 


 まさか三ヶ月の間で他校まで自分の名前が知れ渡っていたなんて・・・今後は倍以上に行き帰りには気おつけなきゃいけなくなってしまった。


 「そっちもそっちで、どうしたもんか~」


 頭を(ひね)るも良い案は浮かばない。 いや、浮かぶ訳が無い。

 何故なら私は、自他共に認める脳筋である。 頭を使う様な分類は苦手である。教室で授業を受けるより体育館やグランドで走っている方が得意分野だ。


 「どうやって時間潰そうか・・・・・・」


 椅子に(もた)れ掛かり空を見上げた。

 暖かな気候、肌を(くすぐ)り吹き抜ける風に流される白い雲・・・・・・

 

 「・・・・・・」


 休日だったら朝から遅くまで街を練り歩いていたのに、残念なことに今は平日の午後ーーー・・・・・・

 夕方までの約四時間、ぽっかり空いてしまった。

 有効な時間の使い方が思いつかずにいた。


 「本当、どうしよう?」


 ① ゲームセンター

 ② カラオケ

 ③ ショッピング


 「時間は潰せるけど、出費が大きい・・・・・・」


 ここは無難に出費が少ないカラオケかな?


 「ん?」


 街の中心に設置された巨大液晶画面から今、話題になっている人物が映し出された。


 『ハァイ~、初めましての人もこんにちわな人もハロ、ハロー! 私、シリウス・ライトだよ』


 突如、流星の如くメディアに現れ瞬く間に人気となったアイドル、シリウス・ライト・・・・・・

 特に十代、二十代に人気で派手なファッションとメイクでインパクトが強い上に、本職は歌手(シンガー)である。お店に行けば必ず店頭には置いてある彼女のCDは売り切れが続き発注が間に合わない程だとか。


 「何処が良いんだか」


 正直、アイドルだの歌手だのって言うよりマスコット感の方が強いと思うのは私だけだろうか? そういえば、相川も風間もCD持っているんだっけ。 


 「う~~~ん・・・・・・」


 カラオケって気分でも無くなった。

 仕方が無いのでいつもの場所で時間を潰す事にした。

 

 

 U(アンダー・)G(グラウンド・)F(ファイト・)A(アリーナ) 地下格闘技場!!

   

 

 

 


 

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