表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうか、お幸せになって下さいね。伯爵令嬢はみんなが裏で動いているのに最後まで気づかない。  作者: しげむろゆうき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/11

11


 エリオットside.


 あれからエリオットはフラつきながらもなんとかキリオス伯爵家に到着する。門の外には何故か呆然とした表情のフィナが小さなバッグを持って立ち尽くしていたのだ。


「……フィナ、何をしているんだ?」


 しかし、フィナは黙ったままで答えて来なかった。そんなフィナを冷たい目で見ながら近くにいた門番が答えてきた。


「この娘はキリオス伯爵と愛人との間に生まれた子供じゃなかった。だから、キリオス伯爵家とはもう関係ない。ちなみに元キリオス伯爵と愛人は沢山の罪を犯したので既に捕まって連行されていったぞ」

「な、なんだって? フィナ、本当なのか⁉︎」


 エリオットはフィナの肩を勢いよく掴み、揺さぶる。しかしフィナは返事をしてくる気配はなかった。

 そんなフィナに苛々してしまいエリオットはつい手を上げようとする。しかし、門番に腕を掴まれ地面に叩きつけられてしまった。

 おかげでエリオットは背中を打ち付け、しばらく地面をのたうち回ってしまう。そんなエリオットに門番は怒りを含んだ口調で言ってきた。


「ハンナお嬢様に酷い事をした娘だが……だからって身重の女性に暴力を振るうのは間違っている。さあ、その娘をさっさと連れて行って下さい。あなたは婚約者なんですよね」


 門番は有無を言わせぬ口調でそう言ってきたのでエリオットは断る事ができず、仕方なく自分が乗っていた馬車にフィナを乗せるとタウンハウスに戻った。だが門の中には入れてもらえなかった。

 しかも、領地の端に小屋を建ててあるからそこで畑でも耕して平民として今後、生きていく様にと父であるエデュール伯爵に言われてしまったのである。


 どうしてこうなったんだ……


 そう思ったが、すぐに自分がこの選択を選んでしまった事を思いだし、エリオットは地面に座り込み項垂れるのだった。



 ソニアside.


 数日後、世間はキリオス伯爵家の話題で盛り上がっていた。

 元キリオス伯爵エドモンドが沢山の犯罪を犯していたことや、妻を毒殺して愛人とその娘を連れ込んだこと。

 そして、ハンナを殺そうとしたことまで細かく新聞に載ったのである。もちろん、流したのはソニアとレフティア公爵である。


「小娘達の事は載せなくて良かったのか?」

「あの二人を奴らみたいに死刑にしたら優しいハンナが悲しむわ」

「ふん、本当はハンナの幸せな姿をあの二人に見せつけたいんだろう」

「ふふふ、さすがはお兄様だわ。その時の表情を見るのが楽しみよ。それより、やっとお姉様の敵討ちができたわ」

「奴らがハンナを狙った事で色々と辿れたからな」

「おかげで大掃除もできたし後はキリオス伯爵家の当主が帰ってくるのを待つだけね」


 ソニアはそう言って病室の窓から中庭を見つめる。そこには楽しそうな表情でルーカスと談笑しているハンナがいた。

 そんな二人を見つめているとルーカスがゆっくり跪き熱を帯びた瞳でハンナを見上げたのだ。それを見たソニアは笑みを浮かべて窓から離れる。


「頑張りなさいねハンナ」


 ソニアはそう呟くと同じく窓から目を離したレフティア公爵と微笑みあうのだった。



fin

 

新作を投稿しました。

もし宜しければそちらも読んでいってください!


ドッペル 〜悪役令嬢エレーヌ・ミルフォードの秘密


長編です!

宜しくお願いします(^ ^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 最後までルーカスが告白っぽい事をしなかったところが、とても初々しくて。ほっこり。 今後この二人が想い合って幸せになれるといいなって応援する気持ちが湧くハッピーエンドな場面が、すごく想像しや…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ