第25話
「…ここ?」
新しい黒歴史を作った元男、俺。
只今、なんの変哲も無いビルの入り口前にて疑問の声をあげております。
成り行きでモブと手を繋ぎ、他愛無い話をしながら秘密基地に向かって着いた場所がここだったのだ。
周りに並ぶビル街に溶け込むように違和感なく聳え立つビル。
なるほど、確かにわからなくも無い。
いやむしろ良い、秘密基地と前もって聞いてる俺からすればちょっとだけロマンを感じずにはいられない。
木を隠すなら森の中ってな?
「はい、行きましょう」
模部が止まっている足を前に出し歩き始める
うん。行くからさ、この繋がれたまんまの手離してくれないか?
車から手を引かれて降りた後、模部はその手を離す事なく、優しくエスコートするように手を引いて歩き出した。
あれ?模部さん?
まあそのまま流れでずっと手を繋いでたんですね。
すいませんね流されやすい性格なもんで。
因みに周りからは「あれ合意かそうじゃ無いかでだいぶ話変わりそうよね」って声が聞こえてきてた。合意じゃないです……
…あ、ノったから合意か。
「ここです。行きましょう」
隣から模部が立ち尽くす俺に発破をかけてくる。
分かった、行こう。手離せ。
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