第21話
なぜ?本当になぜ?
人通りが少ない道を選んだのがダメだったのか?
「謎を知りたいですか?」
目の前に謎の男がいた。
身長は前の俺より少し高い…180くらいだろうか。
全身をスーツに包み、髪をオールバックにしている。
顔は…特に特徴がない。会社や学校の後輩キャラっぽい顔つきだ。
手を後ろに隠す、後ろ手の姿勢でこちらを見ている。
うん。怪しい人決定!
怪しい人はさっきからそれしか言ってこない。しかも満面の笑みで。
うん。かれこれ五分はずっとそうしてる。お前さぁ……勘弁してくれ…
「はぁ……謎ってなんですか?」
「その疑問の答えは貴方が既に知っていますよ」
うぜぇ…コイツマジでさ……
俺もう三回は、謎ってなんですかって質問したよ。
…ん?他には何を訊いたって?
そりゃ始めの少しの間は
「誰ですか?」とか
「私になんの用ですか?」とか
「貴様!何がしたいんだ!」とか
真面目に疑問を解消しようとしてたよ?
でもさ、コイツ殆どの質問に対して
「謎を知りたいですか?」しか言わねえんだよ!
頭お菓子なるで!良いのか俺の頭駄菓子なっても!
その上スルーしようとしたら俺の行く手を阻みやがる!
真後ろに前走前進だ☆しても追いかけてくるしさ!
テメーそんな黒のスーツ着てんのに俺より速く走るんじゃねえよ!
お前は逃走者を捕まえる某ハンターかよ!
いやね?流石の俺も危機感を感じて何回も逃げようと試みてはいるんだよ?
でもさぁ!こいつ俺より走り速いし、もうお手上げっつー状態なんよ!
しかも俺に一切危害を与えようとはしないっていうね…もうさ、君何がしたいん?
ただただ俺の行く手を阻んで危害は加えず口を開けば謎知りたい?と
聞いて欲しいのかと言わんばかりに言ってくる。
もう俺はある種の恐怖すら感じてくるぜ?
これが世に聞く“世にも奇妙な冒険”か……あれ?なんか違う?
そうして状況が変わる10分後
見てくれてありがとうございます!




