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少年風景  作者: 砂臥 たまき
7/45

息子と父

俺の親父は頑固な料理人で

普段はひたすらピザを作ってる

帰ったところで挨拶は 『おう』 とか

俺はいつも 『お前』 で

名前などほとんど呼ばれたこともない


チーズと粉にまみれた人生だ


俺はそんなの耐えられなくて

家出同然に家を飛び出した


『親父のような人生なんてまっぴらだ!』


親父は尊敬しているが

それは口には出せなくて

代わりに出たのはお定まりの台詞


手にした片道切符と少しの荷物

寝台列車を待つホーム

母が現れて俺に渡したのは

焼き立てのピザの入った箱


寝台列車の狭い部屋に

広がるピザの匂い

俺の好きなマルゲリータ


箱の裏には封筒が貼り付けてあって

グシャグシャの万札が数枚


マルゲリータはしょっぱかった






とかいう憧れがあるけれど

僕の父さん サラリーマン

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― 新着の感想 ―
[一言] 他にも良い詩はたくさんあるけれど、私はこの詩が一番好きです。 感動させられて(裏切られるけど)思わず吹き出して幸せな気分になる。 ★連打出来ないのが、ちょい残念。
[良い点] そういや今寝台列車ってあるんですかね?なんかどんどん無くなっていってた気がするー。 あれ寝れないんだよなぁ、懐かしいwまた乗りたい。 実はピザで一番好きなのはマルゲリータです(#^.^#…
[良い点] 最後の一文で、おもくそワロタ。www これぞまさしく厨二。www [一言] 水渕成分さんの「パパは異世界の大魔導師(但し厨二)」のあらすじから来ました。w
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